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『あと2日』 吉川 昂希

こんにちは。
総合4年主務の吉川昂希(よしかわこうき)です。
いよいよ関東インカレまで残り2日となりました。
自分の関東インカレにかける想いを書き綴りたいと思います。あまり、文章におこすのは得意ではないのですが、どうか最後までお付き合いください。
少々個人的に、影響を与えてくれた人たちが登場しますが、主務として等しくみんなを応援しています。




関東インカレとの出会い

受験勉強をしている時に、関東インカレの特集で慶應がわずかに届かず2部降格をした動画を見たことがあったので、なんとなく関東インカレは特別なものなのだとは理解していました。
入部してからは2019年の昇格の瞬間のマリルリレーの話を聞いたり、当時の104代目の幹部の皆さんの集合の話を聞いているうちに関東インカレの位置付けを自分ごと化し始めました。
 
関東インカレは今までの先輩が繋いできた思いが詰まっている舞台でもあり、その舞台で活躍することの重みがチームをここまで突き動かす特別な試合である。
高校では全く感じたことのないチーム全体に流れるプレッシャーを初めて感じました。
 
なんの役にも立てなかった自分はただ「自分がコロナになって迷惑をかけてはいけない」しかできなかったのを覚えています。
オンラインでしか応援できないことにももどかしさを感じつつも、同期が踏ん張る姿を見て自分も何かやらなくてはと燃えました。
特に、兼の110mHの準決勝は印象的でした。
雨風が強く吹き荒れる最悪のコンディションの中で、最後の最後まで先頭にくらいつき、フィッシュ後転倒しながらも決勝進出を決めました。
(是非、みなさん試合チャンネルからご覧ください)
同期がこれほどまでにチームのために体を張っている姿を目の当たりにして、高校までと競技への取り組み方を根本的に変える必要があることを痛感しました。
そして同時にこのチームのために関東インカレで活躍したいと思うようになりました。


ケガを恐れず挑戦を続ける主将。いつもパワーをもらう。


自分の競技人生を変えた瞬間

大学1年の冬季から右ハムの調子が悪く、冬季練習も満足に詰めずに怪我を抱えたままシーズンインをしました。
全くチームには貢献ができずまた怪我を再発させて、標準締め切りを終えました。
関東インカレの当日は、3階席の大型映像装置をひたすら山岸と操作。
逆に競技場をよく見渡せる絶好の場所ではあり、出場選手の活躍を目に焼き付けました。
 
特に自分をはっとさせたのは、男子200mの決勝でした。
当時自分の中では、100、200での入賞とは雲の上のステージすぎて、どのくらい自分と距離がある存在なのかすら、わかりませんでした。
その高い壁を同期がぶち破っていった。
前のシーズンは彼の自己ベストからは程遠い結果だったにも関わらず、冬でこれだけ成長し戻ってきた。
ただただその姿に感動しました。あの瞬間を見て、火がついた慶應のメンバーは多かったのではないかと思います。
 
しかし、感動だけではなく同時に絶望も感じました。
決勝のレースを終えて、三輪の結果は8位でした。
このチームで一番早い上に、全く自分が歯がたたない三輪が関東の舞台で8位という事実を見て、自分の現在位置をつきつけられました。
死ぬ気で陸上と向き合った人間にしか、関東インカレで入賞を果たすことはできない。
自分も関東インカレ入賞という目標を口にしていましたが、それに見合う努力をまったくしていなかったことに恥ずかしさを覚えました。
 
ケガをしていることは言い訳にしかすぎず、それならケガをしない体作りをしなくてはならない。
もっと三輪に食らいついて練習していかなくては、吸収できるものも吸収できない。
自分の中で本当の意味で大学陸上が始まった瞬間だったなと今でも思います。


チームで戦った関東インカレ

106代目の幹部になった時から、主務補佐であろうがチームを引っ張る責任ある立場に変わりはないと思い、どうやったらこのチームが勝てるかを必死に考えました。
何よりも、最高学年になった時には競技を辞めることも考えていたので、この1年に全てをぶつける覚悟で競技にも取り組みました。
個人的な思いもありましたが、106代目にかける思いも並々ならぬものがありました。
何よりも、幹部のメンバーみんなが尊敬できる人達だったことが一番のモチベーションでした。
この先輩達と同じ熱量で、競技、チーム運営に取り組みたいと思っていました。
 
六大学の中で最も自分がやるべきことは何かを考える中で、競技ではなくチームを強くすることを選び、六大学から休むことなく関東インカレに突入。
自分にとっては自信を持って107代目の主務をやると言い切れるだけのサポートをするという覚悟を持って臨みました。
それでも、去年の関東インカレが間違いなく一番しんどかったですね、、、笑
前日は竹内とどことは言いませんが、仲良く寝袋で夜を明かし(迷惑なので後輩達はやらないでください)、当日の朝は猛者揃いの中、サブトラの場所取りに精を出す(これも危ないのでやめてください)、最終日は訳あってずぶ濡れの状態になり、こうさんが運転する荷物がパンパンに詰まったバンに乗りながら2人で発狂(もうめちゃくちゃですね)

この後バンで発狂してます。

先輩達がブレイクスルーをする姿にも心動かされましたが、個人的に一番印象的だったのは、篠宮です。
個人で初めての関東インカレで調子は上々。そんな中臨んだ男子100mはほんの僅かな差で予選落ち。
個人的にミサンガを彼に渡していたこともあり、悔しかった。(本当にギリギリに渡したので、最後まであめていなかったのが良くなかったかと勝手に後悔しました)
 
それ以外にも、1年生の時からずっと一緒に練習をしてきて着実に成長してきた彼を追いかけていたし、彼に勝つことが冬季中の目標でもありました。
加えて、合宿のバスで一緒だった方はわかると思いますが、ほぼ一緒にいるんですね我々。それもあってか、彼の努力を知っていたからこそとてつもなく悔しかった。
最近はバタバタしていて、一緒にとくすけを食う機会も減ったけれども、終わったら肉ひや玉食いに行こうな。


最後の関東インカレ

結果的に自分は、関東インカレという舞台を選手として経験することは一度もないまま引退します。
大学3年もそうでしたし、今年もそうですがインカレが近づいてくると、自分もあの舞台で活躍してみたいという思いに駆られます。
しかし、選手としてのマインド以上に、このチームでどう勝つかという緊張感に駆られます。
戦力分析上は、残留ギリギリのレースをしています。戦力分析をみた時に、やばいと感じた一方で今のチームでならこのピンチを乗り越えられるはずだと思いました。
改修期間でチームがバラバラの冬季という最大のピンチの中でも、六大学では他大学としっかり渡り合いました。
これは何よりも自信を持つべきことだと思いますし、確実に「成長」しています。
今回出場する選手は、誰1人として自分の目標から逃げずに競技に取り組んできたメンバーだと思うので、自信を持ってスタートラインに立って欲しいです。
きっとその自信が0.01秒、1cmにかわると思います。
 
今年の目標は男子40点、女子20点です。

105代目が「陸の王者、再興」を掲げて、106代目は関東インカレ入賞を掲げました。
慶應にとって関東インカレ入賞はただの夢物語ではなく、徐々に手の届くところまで来ています。
その中で、107代目としてチームで一つでも駒を前にすゝめなくてはならない。
 
幹部で目標を考える中で、冬季の時点の戦力分析上で男子は19点しか取れない想定でした。
常に自分たちが向き合わなくてはならないのは、いつかの夢の姿ではなく、昨日の自分に勝つこと。
その中で、チームとしてこの現実を受け入れ、確実な成長をみせることが107代目として達成することだという話を幹部の中でしました。
 
ところで、うちの主将は試合前にネガティブなるらしいです。でもそれはネガティブなのではなく、最後まで勝利のために障害となることはないかと考えを巡らす、勝利にポジティブなネガティブな思考だと思います。(勝手にそう解釈しています)
チームは決して楽観できる現在地にないことは事実ですが、自ら立てた目標から目を逸らさず迎え撃ちましょう。


107代目にかける思い

107代目は控え目な人が多い一方で、負けず嫌いな人が多いなと思います。
その代表格は岩井くんだと思いますが、そんな彼からこないだご飯を食べている時に言われたのですが、ケガをしたレースの時は大体自分が見えるらしいです。
確かに、2年生の六大学は岩井のハードルのスターターは自分でしたし、3年生の六大学はスタンドから応援してました。
いやいや俺??って感じですが、個人的に彼の走りめちゃめちゃ好きなんで絶対に見にいきたいんですよ。
今年の110mHのレースを絶対に君から見えない角度で見るので、思いっきり走ってきてください。ケガは絶対にしないので。

自分の横でオンライン授業爆睡をかます岩井、レース朝早いけど頑張れよ


ここには書けませんでしたが、仲子、田島、イベル、奥、篠田、わかば、あべりく、きむにい、リレーメンバーのみんな、全員応援しています。
頑張れという言葉もおこがましいほどに、みんな競技にひたむきに取り組んできたメンバーばかりだと思います。自信をもってパフォーマンスしてきて欲しいです。
 
出場できなかった人も、関東インカレは決してゴールではないと思います。
チームメイトを全力で応援しつつ志は次の試合を見据えながら、この関東インカレを迎えて欲しいです。
チームワークも大事ですが、エゴは絶やさず次は自分が白Kを着て応援される側だと思っていて欲しいです。


 
色々偉そうに書きましたが、肩に力を入れるのではなく腹にグッと力を入れてどしっと構えて関東インカレを迎えましょう。
こんなにもここまでみんなが頑張ってきた成果を披露するのに相応しい舞台はないでしょう。
何か少しでもみんなの力になれるように、裏方ではありますが全力でサポートします。
107代目だけではなく、総力戦でこの関東インカレを戦い抜きましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございます。

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