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母の日の思い出

Happy Mother's Day!

3歳、4歳。姉と教会学校に通っていた。教会が赤いカーネーションを一輪帰りに持たせてくれて、よくわからないけれど「母の日おめでとう」と言って母に渡した。「母の日」が日本ではまだ珍しくて、母は驚きつつも喜んでいた。洋花が似合う乳白色のガラスの花瓶に姉と私からの2輪を生けて眺めていた。

5歳、庭にカーネーションが植っているお家のハウスシッターをしていたので、庭から持ってきて、カーネーションを「いつもありがとう」と言って、母に渡した。ガーベラも咲いていたので渡した。庭のあるお家に住めたら、庭にカーネーションもガーベラもバラもを植えようと思った。

6歳。玄関前にツツジが受け込んである小さなスペースがある家に引っ越した。が、バスが1時間に一本、八百屋さんが徒歩15分のところに一軒という田舎だった。カーネーションなど売っていなくて、庭のツツジをちぎって渡したら、「おけいさんはまた悪さをする」と叱られた。が、カーネーションの代わりと知って、母はその後庭のツツジの切り花やサザンカを花器を変えながら玄関に生けるようになった。

小学生。植物園が家から近かったので、放課後お友達を誘って植物園に通い続けた。入場料がかかる遊びだったが、母は植物園で遊ぶ方が安全だと思って行かせてくれていた。

何年生の頃だっただろうか、スーパーが近くにでき始め、スーパーで母の日に、鉢植えのカーネーションを買った。根付くまでに、時間がかかって枯れそうになったりして、心配したが、梅雨の長雨が幸いした。一生分母にお礼ができたような気がしてすごく安心した。

そんな、母の日の思い出。おかあさん、産んでくれてありがとう。お父さんお母さん、育ててくれてありがとう。