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【折田信夫「まれびと」の発見】


おもてなしの日本文化はどこから来たのか?

まれびと、言葉の通り稀に来る人のことです。

「まれびと」は、日本の民間伝承において、時を定めて他界から来訪する霊的もしくは神の本質的存在を指すそうです。
この概念は民俗学者の折口信夫によって提唱されました。

「まれびと」は本来、神と同義語。
外部から来訪する旅人達を指すこそもあったそうです。
お祭りでは、神々や祖霊が「まれびと」として迎えられ、歓待されます。
日本の伝説や物語にも「まれびと」は登場します。
歌や語りにも。

折口信夫は「まれびと」をもてなすことから、日本の芸道や文学が生まれたと考えました。

本を通して日本文化の神聖さ、深遠さに触れた気がしました。

言葉にも触れてあります。

「しろ」
のりしろなどの「しろ」です。
しろは何かを行うためにあらかじめ確保された特定の空間。
神社に神殿があるのにわざわざお祭りのときに場所をつくって神様をお招きする、それが「やしろ」。
こうしてまれびとである神様を迎えているのです。

「いはふ」
もともとは魂を鎮めるために精進潔斎をすることを表す言葉。お客様を迎えるために掃除をして身を清め心を研ぎ澄ませるということもいう言葉。無事に主が帰ってくることを祈ることもいはふと言ったそうです。

知らないことばかりです。

お迎えするときに最も大切なことはお客様のことを考えることだと書いてあります。
お茶の味、お菓子の味、お花、設え、飾りなど相手のことを想ってすべてを考えなくてはならないと。

おもてなしという言葉を少し前によく聞きました。
日本人のおもてなしのルーツは想像以上に深いものでした。

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