桂花@文化とことばのアドバイザー

元高校教師の桂花と申します。大学での専攻は中国現代文学。教職に就いてからも、中国語への…

桂花@文化とことばのアドバイザー

元高校教師の桂花と申します。大学での専攻は中国現代文学。教職に就いてからも、中国語への思いは冷めることなく、仕事の傍ら通訳養成校に通ったり、社会人大学院に進学したり・・・と学びの旅を続けてきました。2020年春に退職。中国語朗読を楽しむ漢詩講座等、文化とことばを巡る活動を開拓中。

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プロフィール2023

元高校国語教師の桂花と申します。2020年春に退職しました。(現在は非常勤で勤務中)以下は、私の簡単なプロフィールです。 ******* 大学での専攻は中国文学(現代文学)。高校3年の春、『老子』の「無為自然」の在り方に憧れて、中国文学を学ぼうと決心。古典(漢文)を専攻するつもりで進学したのに、3年次夏休みの短期留学で、茹志鹃(じょしけん)という女性作家の講演を聞いたことがきっかけとなり、その人柄に惹かれて研究対象を変更し、彼女の作品を卒論のテーマに!  大学卒業後は高校教

    • baobaoさんの漢詩講座リポート

      いつも漢詩講座をご受講くださっているbaobaoさんが、春の漢詩講座のリートをブログに書いてくださいました。 リブログさせていただくのが遅くなり、大変申し訳ありません。 いつもながらのユニークな感性で、「四角四面」になりがちな講座をとても楽しく紹介してくださっています。 baobaoさん、ありがとうございました!

      • 5月の映画②--「青春 18×2 君へと続く道」

        5月に見た映画2本目もapricottennさんお勧めの「青春 18×2 君へと続く道」。 「青春 18×2 君へと続く道」の舞台は、台南と日本。 18歳の主人公と4歳上の日本人女性のピュアな関係性が台南の風景の中で生き生きと描かれています。 ここではストーリーには触れませんが、 最も印象に残ったのは、NINA RICCIの「レール デュタン」という香水が使われるシーンです。 「レール デュタン」とは「時の流れ」という意味だと説明する彼女。 「そうだったの!?」と

        • 5月の映画①--「再会長江」

          早くも6月に突入! 梅雨入りも近そうですね。 さて、5月に珍しく映画を2本見てきました。映画館に足を運んで映画を見るなんて、いったい何年ぶりでしょうか・・・。 まず、1本目をご紹介。apricottennさんがブログに書いておられた「再会長江」です。 「再会長江」は、ドキュメンタリー映画で、南京在住の日本人監督竹内亮氏が10年前の取材時に出会った人々との再会を果たしつつ、長江の最初の一滴をめざすというもの。大スクリーンで見る長江の風景は迫力満点です。 長江周辺の風景の

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        • 漢詩講座
          38本
        • 『暮しの手帖』より
          25本
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          29本
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          6本
        • 廬山シリーズ
          6本

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          「旅上」萩原朔太郎ーー2024年

          5月になると思い出すのが、この詩です。 旅上  萩原朔太郎 ふらんすへ行きたしと思へども ふらんすはあまりに遠し せめては新しき背広をきて きままなる旅にいでてみん。 汽車が山道をゆくとき みづいろの窓に寄りかかりて われひとりうれしきことをおもはむ 五月の朝のしののめ うら若草のもえいづる心まかせに。 ちょうど3年前の今頃、noteに書いていました。 この3年で状況はすっかり変わり、海外渡航の制限はなくなりました。 特に今年はパリオリンピックがあり

          「旅上」萩原朔太郎ーー2024年

          新緑の5月ーー「暮らしのヒント集」(『暮しの手帖』2024年春号より)

          日毎に初夏の陽射しが感じられるようになりましたね。皆さま、いかがお過ごしでしょうか? 今日は「暮らしのヒント集」よりピックアップしてご紹介します。 3.「してあげたこと」は早く忘れて、「してもらったこと」を覚えておきましょう。感謝の多い日々は、それだけで幸せです。 何かを「してもらったこと」、困ったときに助けてもらったこと、それは決して当たり前のことではないのです。 文字通り「有り難いこと」として、心に刻んでおきたいものですね。感謝の思いと共に・・・。 11.早く早

          新緑の5月ーー「暮らしのヒント集」(『暮しの手帖』2024年春号より)

          『華清宮』杜牧

          今日は5月5日ーー端午の節句ですね。そして、立夏ということで、季節も夏への一歩を踏み出しました。 さて、先月の漢詩講座で取り上げた漢詩をもう一首ご紹介します。 こちらも杜牧の詩ですが、1月の共通テストに出題されました。 「華清宮」というのは、都長安の東に位置する驪山(りざん)にあった温泉地。玄宗皇帝と楊貴妃がたびたび行幸した場所として有名です。 ***** 『華清宮』  『Huá Qīnggōng』    杜牧   Dù mù 長安回望繍成堆   Cháng'ā

          『清明』杜牧

          先日の漢詩講座で取り上げた漢詩です。 「清明」とは二十四節気の一つで、春分から15日目に当たります。 『清明』  Qīngmíng        杜牧   Dù mù 清明時節雨紛紛   Qīngmíng shíjié yǔ fēnfēn 路上行人欲断魂    Lùshàng xíngrén yù duànhún 借問酒家何処有     Jièwèn jiǔjiā héchù yǒu 牧童遙指杏花村     Mùtóng yáozhǐ Xìnghuācūn 【書

          春の漢詩講座無事終了しました!

          先日、春の漢詩講座が無事終了しました。 今回は2回に分けて開講。 19日の夜の部は5名の方にご参加いただき、漢詩の背誦(暗唱)あり、朗読あり、そして、活発なご意見の交換、ご感想の発表など、とても活気のある、元気の出る講座になりました。 19日昼の部は2名にご参加いただき、こちらも自由な感想発表から、最後はもっと自由な近況報告まで、楽しいひとときを過ごせました。 今回の漢詩は、2首ともに杜牧の作品を選びました。 季節柄(少し遅れていますが)『清明』と 今年1月の共通テ

          春の漢詩講座無事終了しました!

          『成瀬は天下を・・・』取りました!!

          2月にご紹介した書籍 『成瀬は天下を取りにいく』  宮島未奈著 が、「2024年本屋大賞」を受賞しました!! 全国の書店員さんがいちばん売りたい本を投票する形で選ばれているこの本屋大賞、プロの書店員さんのお勧めの本ということですね。 ネットニュースなどでも、「成瀬は天下を」取った! という見出しが躍っていました。 小説の舞台となった滋賀県大津市では、スタンプラリーを実施するなど、大変な盛り上がりのようです。 続編の『成瀬は信じた道をいく』とあわせて、読後感は痛快!

          『成瀬は天下を・・・』取りました!!

          春の漢詩講座、昼の部の日程変更

          今日の雨で、桜の様子が気になりますね。 さて、春の漢詩講座ですが、お蔭さまで、夜の部は満席となりました。 また、昼の部は、ご希望により、24日(水)14:30~に変更させていただきます。ご都合のつく方はどうぞお申し込みください。 以下の記事からお願いいたします。

          春の漢詩講座、昼の部の日程変更

          桂花の漢詩講座(2024春の部)開講のご案内

          4月に入り、あちこちで桜🌸満開のニュースが聞こえてきますね。皆さまのお住まいの地域ではいかがでしょうか? さて、お待たせしておりました漢詩講座(2024春の部)をご案内させていただきます。 本講座は、中学や高校の教科書に載っているような、有名な漢詩を中心に、その作者や時代背景などの関連事項を深く掘り下げつつ、更に現代中国語で音読を楽しむ講座です。 何となく知ってはいるけれどもう少し詳しく学んでみたい、現代中国語で漢詩を朗読できるようになりたい、という方にピッタリです。

          桂花の漢詩講座(2024春の部)開講のご案内

          春が来た!!ーー春の漢詩講座のご案内(予告)

          3月最終日の朝、目覚めるとスノーフレークの花が開いていました!(画像お借りしました。) ちょうど3年前から春先に姿を見せてくれるようになった、白い花。 私にとっての春告げ花として、小さな白い花が開くのを心待ちにして過ごしていました。 ところが、今年は3月中旬を過ぎても葉っぱが生い茂るばかりで、花が咲く気配が全く見られなかったため、半ば諦めていました。 急に気温が上がったからなのでしょうか、突然の開花に、「ああ、春がきた!」と実感しました。 皆さまのお住まいの辺りはい

          春が来た!!ーー春の漢詩講座のご案内(予告)

          今年の早春賦

          3月もそろそろ半ばに差しかかろうとしていますが、まだまだ寒さが残っていますね。 ちょうど3年前に書いたブログ『早春賦』をリブログしてみます。 あれから3年、相変わらず3月の過ごし方に慣れない自分を再発見しました。 小さな春を少しずつ見つけながら一歩一歩春に近づいていきたいものです😊 穏やかな春の訪れが待ち遠しいですね。

          今日はひな祭り

          3月3日、今日はひな祭りですね。桃の節句、中国語では「女儿节」。 ほんの少し春を先取りして、ひな祭りの風情を味わえれば素敵ですね。 3年前の記事になりますが、旧暦のひな祭りと徳島県に伝わる「遊山箱(ゆさんばこ)」について書いています。 よろしければご覧ください。 いつか「遊山箱」のアフタヌーンティーを楽しんでみたいな・・・と願っている、今年のひな祭りです。

          お勧めの本ーー『成瀬は・・・』

          春のような暖かい日の次にはまた冬の寒さに戻ったり・・・と、体調管理に注意が必要な時期ですね。 今日は、お勧めの本を2冊ご紹介します。 お勧めと言っても、中国語でもなければ、漢詩でもない、現代小説です。 実は、私は小説をほとんど読みません。いや、極力読まないようにしているという方が正しいかと思います。 ストーリーのあるものを読み始めると、先が気になって、どんどん読みたくなってしまうため、敢えて封じているといった感じでしょうか。 ところが、昨夏、不思議な小説に出会ってし

          お勧めの本ーー『成瀬は・・・』