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不登校の原因は必ずしも学校生活のみに非ず

こんにちは こうちゃんです。
不登校というといじめや先生との人間関係や勉強が原因であるというイメージが強いのではないでしょうか?

もちろん原因が100%その場合もあります。しかし、不登校生徒が学校生活が原因と言いつつも、家庭での人間関係が結びついて不登校になっている場合もあることを保護者・経験の浅い先生には知ってもらいたいです。保護者は子どもが不登校になるとまず学校に原因があるとして学校を責めがちです。一方、真面目な先生は自分の指導やクラスに問題があるんじゃないかと自分を責めて悩みがちです。

双方が冷静に視野を広く持つために私なりの数式を紹介したいと思います。

不登校=家庭のストレス+学校のストレス>ストレス許容範囲  

 まず大前提として学校でのストレスはつきものです。対人関係や勉強など大なり小なりストレスがあるものです。不登校生徒が学校に来れない原因を聞くと「学校でのストレス」を述べることが多いです。しかし、本人は「学校に来れなくなった理由」を聞かれているので、学校要因しか基本的に話しませんし、家庭のストレスに無自覚な場合が多いです。家庭でのストレスと学校でのストレス、切りやすいのは学校でのストレスです。学校に行かないことは家出するよりはハードルが低いのです。正しい自己防衛です。もちろん家庭でのストレスが著しい場合には、そちらを先に切って家出してしまう場合もあります。

表面的には学校が原因に見える2つの例を紹介すると。

① 不登校生徒が「学校の勉強についていけないから学校に行きたくない」と言っていた例。
 保護者面談などを進めていくと、家庭で親が勉強について強く干渉したり、成績を責めすぎたりしていました。根本は親に詰められるのが嫌だったのです。成績を責められるのなら成績が出ない方が良いと思うのは自然なことです。不登校の理由を「勉強」と言っている場合は、勉強以外に原因があることが多いです。成績が悪くても学校に来る子はいるわけですから。

「クラスでの人間関係が嫌で学校に行きたくない」と言っていた例。
 保護者面談をしていくと親の子どもへの過度な期待(なぜ子どもは自分のように優秀ではないのか?)で親子関係が崩れていました。もちろんクラスでの人間関係が上手くいっていないと本人が感じていた嘘ではないのですが、「いじめ」ではありませんでした。誰しも友人関係が上手くいかないことはあります。そういう時に受容してくれる存在が子どもには必要です。そのような存在がないと、家庭のストレスに加え、学校でのストレスに対応できなくなってしまったのでしょう。

両者とも共通しているのが、生徒が安心できる親子関係がなかったという点です。親が子どもに過干渉であったり、勉強の結果を求め過ぎたりすることは子どもの「心身の発達」に悪影響を与え、不登校につながります。
 約150年前に福沢諭吉も言っています。(唐突ですが、下記記事の福沢の演説を読んでいた時にこの記事を書こうと思いました。もしよろしければ読んでみてください。)

先生はなかなか家庭にも原因があるとは言いにくい

 先生は家庭での親子関係を直接見聞きしている訳ではないので断定的に親子関係も1つの原因であるということを保護者に指摘しにくいです。特に不登校の原因を強く学校に求めて来る保護者には、クレームを恐れて言いません。不登校になってしまう原因は複合的であることが多いです。保護者と教員が責任を擦り付けあうのではなく、不登校になった生徒のためにお互いに協力して、生徒に向き合って解決策を考えることが大切だと思います。



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