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幻想的な縁側のある銭湯~吉野湯

今回、目的地に選んだのは、9月7日にリニューアルしたばかりの吉野湯です。素敵な縁側があると聞いてやってきました。

それでは、参りましょう。

平井駅到着

それにしても、今は誰もマスクをしているので、映っている人を気にせず載せることができるようになりましたね。

吉野湯はJR平井駅から南口徒歩5分ほど。

ですが、反対側へ進みます。
それは平井にある、おいしいと評判のラーメンを味わうため。

カキマゼヌードル チドリ

チドリ

看板はこんな感じ

チドリの油そば

チドリの油そば

縮小営業なのか、普段からそうなのか、気のいいお兄ちゃんが一人で対応していました。

頼んだのは、看板メニューの油そば。
そのまま飲むこともできるという亜麻仁油を使っているそうで、確かに、油そばというと胸につかえるような感じがありますが、ここのはマイルドで食べやすいのどごしです。

何かとんがったものがなく、全体が調和したやさしい味なので、これが嫌いっていう人、あんまりいないんじゃないかな。

ドレッシングがおいしいというレビューを見て、サラダも頂きましたが、こちらも調和した味なんですよね。ニンニクが効いてる!とか、ニンジンがたっぷり!とか、良いお酢!とかではなく、このお店の特徴は調和した美味しさです。

それでは、おなかもいっぱいになったところで、お風呂へ向かいましょう。

平井の町さんぽ

散策していて、目を引いたのがこちら。

空港口歯科

空港口24時間歯科

平井に空港なんてあったっけ?「空港口」ってなんだ?って思いません?
これ、福岡空港の近くにある歯医者さんの分院なんです。

開いてますよ

歯医者さんって、予約がいっぱいで痛いときにすぐ行けないっていうことが多いので、こういう歯医者さんが近くにあったらいいな。

そして、なんとも心惹かれたのがこちらの店構え。

昔ながらの不動産

昭和初期から続いていそうな佇まいにもかかわらず、まったくかすれていない力強い書体の店名。

不動産情報

なんて素敵なんでしょう。
これがやがてはレトロを売り物にしたアトラクションのまがい物しか見られなくなると思うと、こういう建物がなくなる前に文化遺産にしてほしい。

そして、こちらも懐かしい雰囲気が漂う純喫茶。平井で30年続く喫茶店だそうです。

喫茶店MIKADO

MIKADOの像

コロナの影響で、兵士の像がおかしなことに(笑)

再び戻ってきた駅で見つけたのがこちら。

平井の駐輪場

平井の人には珍しくもなんともないのでしょうが、私は初めて見ました。
ここに入れると自転車が地下に飲み込まれていく駐輪場です。
タワー式の駐車場などはありますが、それの自転車版ですね。

さて、そろそろ今日の目的地へ向かいます。

吉野湯

吉野湯の入り口

真新しくて和風な店構え

到着しました。和風の格式高いアプローチは、のれんの代わりに重厚な引き戸が付いていたら旅館と見間違うほど。期待も高まります。

傘箱と下足箱

のれんをくぐれば下足箱。木の下足札はマストアイテムですよね。傘箱があるのも嬉しい。

写真だとグレーに見えますが、実際は水色とグレーの間のような、微妙な色合いです。待合室の棚も、同じ色で統一されています。

吉野湯受付

吉野湯の受付

丸いランプも紺のタイルも可愛いでしょう?

待合室の駄菓子

待合室の棚

棚も「いろは」で和テイストを重視しています。

今井健太郎

待合室に置いてあった『銭湯空間』

この『銭湯空間』を書いた今井健太郎さんですが、「デザイナーズ銭湯」第一人者である、この今井さんが設計したのが、何を隠そう「吉野湯」なのです!

それでは、満を持して、縁側を拝見しましょう。

えんがわ

どうです?完全な和風庭園なのに、ライトアップによって幻想的に彩られた空間!

この窓は、昔のものを生かしたのでしょうか。
ガラスも懐かしいすりガラスが使われていて、ねじ式のカギが付いています。

古い窓1

古い窓2

木のサッシは吸湿性もあり、夏は通気性があり、冬は密閉性が高まるのでとても機能的で、冬になってもサッシに結露するなんてことはありません。

リニューアルしながらも、良いものは残すのが粋ですね。

えんがわは降りられる

この庭園は、縁側から降りて歩くこともできます。

庭の鶴

これは、もともとあったものなんでしょうか。庭の正面には鶴(?)の置物があり、奥には滝が流れています。

えんがわのベンチ

縁側に座って庭を見ることもできますし、庭にあるベンチに座って眺めることもできます。

そろそろお風呂を頂きましょう。
ここから先は、写真が撮れないので、ホームページをご覧ください。

脱衣室のロッカーも下足箱などと統一されたデザインです。

そして何より脱衣室で見てほしいのが洗面台。

撮影できないので、東京銭湯マップから借りてきました。

吉野湯の洗面台

洗面台に金魚が泳いでるんですよ!心が持ってかれちゃいます!!

お釜ドライヤーやレトロ体重計もありますよ。

そしてお風呂に入ると、まず目を引くのが男風呂・女風呂両方にまたがった巨大な富士山。銭湯絵師中島盛夫さんの作品だそうです。

中島盛夫

お風呂はマッサージ風呂のほか、電気風呂や炭酸泉もあります。

電気風呂は強すぎず、やさしい当て心地。そして炭酸泉も温度といい濃度といい、なんともリラックスできる調整です。ぬるい炭酸泉につかってウトウトすると、一日の疲れが取れていきます。(あつ湯好きのために、高温浴槽もあります)

ここの水風呂はうっすら色がついています。これは入浴剤を入れているのではなく、井戸水の源泉かけ流しだからです。贅沢ですね。
私にも入れる温度なので、水風呂と炭酸泉の交互浴ができます。

おいしい食事とレトロな街並み、これに日本庭園とよいお風呂が加わると、散歩が素敵な小旅行に変わります。

ああ、今日もごちそうさまでした。

世界や自分自身をどのような言葉で認識するかで生き方が変わるなら、敬意を込めた敬語をお互いに使えば働きやすい職場ぐらい簡単にできるんじゃないか。そんな夢を追いかけています。