峠の茶屋TT(熊本・金峰山)の基本戦略
熊本では一番人気のあるヒルクライム区間であり、stravaのセグメント設定においてTT(タイムトライアル)も盛んにおこなわれています。
熊本市近郊にあり、アクセスもよく、距離、斜度がハードルを下げているのも人気の一つかと感じます。
今回のnoteでは、このセグメントをいかに攻略するかを書いてみたいと思います。
■コースの概要
セグメント名:峠の茶屋TT
距離:5.18km
獲得標高:410m
平均勾配:5.3%
最低標高:9m
最高標高:282m
標高差:273m
クライムカテゴリー:3
KOM:10:59
QOM:15:09
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ちょうど1年前にもチャレンジしています。
→こちら← に走行動画とレポートがあります。
■2022KOM時の機材
フレーム:look 785 HUEZ RS DISC
ホイール:BORA WTO DISC33
タイヤ:Vittoria Corsa G2.0 TLR 25C
空気圧:FRとも6.0BAR
重量:7.7kg
前回の茶屋TTアタックはちょうど1年前。
機材はcervelo S5 DISCでした。
今回の機材との重量差は300g程度ですが、クライムの進み方、パワー効率に大きな違いがあり、さすがLOOK785はスーパークライムバイクです。
そして今回、大きく貢献した(ような気がする)のが・・・
Baroque-Gearの楕円リング!
色々、その効果には賛否両論ありますが、私のペダリングにはマッチしているようです。
後半まで脚が持ち、パワー効率も良く、急勾配になればなるほど楽に感じます。
■茶屋TTの戦略(基本)
最初に、戦略はあくまでも私の主観です。
皆さんそれぞれの戦略、感覚でアタック下さい!
●コースプロフィールの分析
セグメントとしては、距離:5.18kmで平均勾配:5.3%という全体のプロフィールです。
ヒルクライムレースなどと比べ、斜度は緩く、距離も短い。
ある程度乗り込んでいる方なら14~15分以内でクリアでき、トレーニングにも、自己の力試しにもちょうどよいものかと思います。
中盤まで少し斜度があり、後半は緩むというのが、ザックリしたコースプロフィールで、戦略なんて必要?と思いがちですが、タイムトライアルは戦略=ペース配分が重要です。
■コース細分化と戦略
5km強のコースを500m刻みで斜度を出してみました。
(本当は100m単位にしたいところ)
表のとおり、前半~中盤までは5%越えが多く、後半は4%程度が主となります。
表のオレンジ色の部分をしっかり把握し、ここでの加速がタイムに大きく関係してきます。
●基本の戦略
1.セグメント開始位置の手前「井芹川・永運橋」過ぎから加速開始。
2.スタート後の直線。100~200mは緩いので、全力でスピードを乗せる。
3.スタート後のストレートは見た目以上に後半斜度が上がる。斜度が上がる迄踏んだら即効疲れるので、ストレートの半分くらいでOK。
4.前半の2連続ヘアピンカーブはペダルに体重乗せて、休む立ち漕ぎ。
5.約2kmまでは抑え気味で無理しない。
6.中盤、表⑤の緩むポイントで後半に向けて息を整え臨戦態勢へ。
7.表⑦後半2kmの頭でグッと緩む(斜度2%くらい)ので、ここでアタック。
8.斜度の上げ下げが続くが我慢&我慢!
9.ゴール前は振り絞り、ゴールを確認しても止まらず通り抜ける。
要は前半斜度がある部分で頑張ってもタイムは大きく縮まらないし、後半の緩斜面でタレたら非常に勿体ないということ。
急斜面で上げるより、緩斜面で上げた方が楽で効果的!
7.表⑦の後半(2km)の頭で、いかにスピードに乗れるかがタイム短縮の重要ポイント。
ここで全力120%アタック!
スピードに乗せ、その後を維持=我慢してゴール!
●戦略のアレンジ
TTは色々な条件で、5kmと短いコースでもタイムが30~60秒と大きく変わります。
幾度となくチャレンジし、戦略を自分に合わせてアレンジしていくと、タイムは上がっていくと思います。
●TTに適した時間と季節
やはり冬より暖かい季節の方がタイム短縮ができるように感じます。
しっかりアップし、1発で目標タイムを目指したいところです。
時間帯は交通量が増えてくる前、概ね朝6:30前までにチャレンジがおすすめ。
7:00~は通勤の車が増えるので、危険度も上がり、他交通の迷惑にもつながります。
■最後に
●「安全第一」熊本県道1号線ということ
茶屋TTのコースは、熊本県の県道の1号です。
それに伴い交通量も多い道です。
道幅も狭く、ブラインドコーナーもあり、無理したコース取りをすると危険度も上ります。
私は、あくまでも個人の趣味の範疇ですので、対向車、後続車、その他の交通の状況を考え、無理なアタックにならないように注意しています。
無理したアタックは事故・トラブルの元。
このセグメントを走られる場合は、交通ルールを守り、他交通に配慮し、安全に楽しんでいただければ幸いです。
また、ここの下りは落車事故も多く、スピードを出しすぎると大変危険です。抑えて走りましょう!
(私は下りセグメント、50位以内にも入っていないくらいゆっくり下ります)
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