第74回目「ASKA Terminal Melody」(7月3日放送分)

先週エアコンが故障し、11日まで扇風機で暑さをしのがなければならない。今日も部屋の温度が30.6°と蒸し暑い。

さて、今月最初のタミメロはリクエスト特集
今回放送されたのは以下の3曲

【1曲目】
ある晴れた金曜日の朝/CHAGE and ASKA

1995年のアルバム『Code Name1.Brother Sun』の9曲目に収録されている。

にぎやかな街でビルの窓の掃除をしていたら、ロープが切れて落っこちてしまい、ビートルズに生まれ変わっちゃったという歌詞である。
歌詞の中では、生まれ変わった主人公も合わせてビートルズは5人組という設定なのだが、実際はジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリソン、リンゴ・スターの4人組である。メンバーのそれぞれのパートは、はジョンがギターとボーカル、ポールはボーカルとベース、ジョージはギター、リンゴはドラムであるが、果たして主人公はどのパートを担当したのだろうか。

なお、この曲は僕が「好きなチャゲアスランキング」を作るとしたら、10位以内に入る曲だ。僕自身がビートルズの曲が大好きだということもあるが、星新一のショートショートを彷彿とさせるようなSFチックなストーリー形式の歌詞もいい。特に中盤でASKAが地声で朗読する「若死にするのが善人だっていうなら~」というセリフがお気に入りだ。他にチャゲアスでセリフ付の曲は『黄昏の騎士』と『今日は…こんなに元気です』の2曲…だったはず。この3曲の共通点は、歌詞の主人公が表向きでは強がりつつも、内面ではどこかしら寂しさや孤独感を抱えているという点なのではないかなと思う。

また、終盤では「la~la~la~lalalala~」と歌うがこれは『Hey, Jude』のオマージュなのではないかと感じる。チャゲアスの復活ライブが(もしも)あるなら、ぜひ前半のセットリストで歌ってほしい曲だ。


【2曲目】
鏡が映したふたりでも/CHAGE and ASKA

2001年のアルバム『NOT AT ALL』の3曲目に収録されている。この曲はラブソングで、今幸せに結ばれているカップルのはずが、もの悲しさを感じる歌詞である。おそらく歌詞のカップルは「これから先の、近いとも遠いとも分からない未来で、何かのきっかけで別れるのかもしれない」という不安に襲われているのだろう。人間は誰もが一生のうちに何度も、誰かと仲違いしたり、失恋したり、もしくは死別することで別れというものを経験する。それは残酷ではあるが、現実だ。

そんな思いの中、歌詞の主人公は恋人に「愛する人を 愛したいだけ 愛せる日まで 愛してみる」と誓う。どれだけ相手と長くいられるのかは分からないけど、繋がりがあるうちにできる限りのたっぷりな愛情を捧げたいのだろう。

ちなみにこの一節は、2007年の実質チャゲアス最後のライブツアーとなった「alive in live」での『SAY YES』でも歌われた。果たしてASKAは、誰に向けてこの一節を歌ったのだろうか。


【3曲目】
ふたり/ASKA

1988年のアルバム『SCENE』の7曲目に収録されている。この曲は元々、少年隊に提供し、ヒットした曲である。この曲はジャニーズの曲にしてはとても意外なスローバラードの曲であり、カラオケで歌うのにもとても難しい曲だ。しかし、少年隊のメンバー3人がそれぞれソロで歌うパートを作り、サビで盛り上げることで、素晴らしい名曲に仕上がった。

この曲の歌詞では、過去の出来事を思い出して気分が沈んでいる女性を、恋人である男性が励まし、2人で前に進むことを決意する。僕は、この曲に強い思い入れがある。去年10月に自分をとても可愛がってくれた祖父を亡くし、悲しみに打ちひしがれていた中、Fellowsのある方が「ふたり」をかわいい声で歌って慰めてくれたのだ。本来の歌詞は男性が女性を慰めるが、歌ってくれた方は女性で、その時僕はすっかり女性が男性を慰める曲として聴いていたのだ。それ以来僕はその女性を…


来週に続く。

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