【読書メモ】アルチュセールについて
ルイ・ピエール・アルチュセール
Louis Pierre Althusser
(1918年10月16日 - 1990年10月22日)
フランスの哲学者で
マルクス主義哲学に関する研究において著名
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◎マルクス哲学(認識論)について
資本論の中で働いている潜在的な哲学に
顕在的な形を与えること、が
アルチュセールの哲学的課題
→マルクス思想を"哲学"と"科学哲学"として
二重に読む
初期マルクスはヒューマニズム人文主義的
ex.『経・哲草稿』
『デモクリトスの自然哲学と
エピクロスの自然哲学の差異』
後期マルクスは社会科学的(経済学)
ex.『資本論』
『経済学批判』
◎ヘーゲル弁証法(正-反-合の三位一体図式)と
マルクス弁証法の違い
矛盾の重層性 「諸矛盾の重層的決定」
→唯物論的なマルクス弁証法(理論的実践論)と
観念論的なヘーゲル弁証法は"転倒"している
→"認識論的断絶"があるから
(認識論的障害物と認識論的切断)
g1 g2 g3 の質的不連続性
⚪︎歴史の科学的認識→史的唯物論
⚪︎因果性の問題
ガリレイ=デカルト型の機械論
(時間的に先、後という単純な因果論)
ライプニッツ=ヘーゲル型の表出論
(全体の本質とその諸要素としての表出の因果論)
→単層的、線形的に認識する型
⭐︎構造的因果性(←これが理論的革命)
→非線形的、重層的に認識する型
(重層的決定の概念)
「構造はその結果に現存する、が
構造はその結果のなかで不在である」
⚪︎(ふつうの理解)
『経済学批判』=批判的経済学は
ブルジョア経済(古典派経済学)ではなく
プロレタリア経済のことである
マルクスの科学(資本論の科学)は
経済学ではなくて、
かくされた社会構造の解剖学
↪︎量的同質性(数量化可能性)の下部構造をみる
アダムスミスらの経済学の主体は
「ホモエコノミクス(経済人)」
「ラショナルマン(合理的人間)」
はたして本当にそうか?という問い
(↑行動経済学の問いと同じ)
経済学そのものを問い直し
新しい社会構造の基盤、土台を作り出す
だからこそ
"経済学批判"であって"批判的経済学"ではない
...
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