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Keep shooting your movie! / 映画『カメラを止めるな!リモート大作戦!』 #リモ止め

皆さん「リモート疲れ」してませんか?
WEB会議、Zoom飲み会、テレビでも「リモートで繋いでま〜す」。
画一的な四角い枠の画面ばかり観ていると、状況として仕方ない(そして最大限みんな努力している)のは解っていても気が狂いそうになる瞬間があります。

さて、そんな中でご紹介するのが「リモート制作された映画」です。と言うと身構えちゃいますね。単に「リモートで作られた」というのがウリではなく、シチュエーションをクオリティに合わせる逆転の発想で作られた映画なのです。

『カメラを止めるな!リモート大作戦!』

Youtubeで無料公開中。30分足らずで観れます。

『カメラを止めるな!』を観た人は、あのメンバーが繰り広げるドタバタ劇を懐かしく観られるだろうし、観ていない人でも「今らしい映像作品」として楽しむことができるはず。

内容はカメ止めよろしく、「日暮監督がテレビ局に映像制作を無茶振りされるドタバタ劇」。ただし「完全リモートで誰にも会わずに作ってください」! そこでかつてのメンバーを招集するも、クセありのキャストだらけ故に次々と起こる問題。繋がってるシーンなのに昼と夜で撮ってたり(言い訳がかわいい)、役の作り込みがめんどくさかったり(なんだあの花束かわいい)、変なサングラスかけたり(形が最早かわいい)、監督の滑舌も絶妙にやばい。かわいい。ごめんなさいね私情が入ってて。

カメ止め同様に映画の中で映画が作られ、観客の私たちは入れ子構造に取り込まれていくのだけど、今回の『リモ止め』はカメ止めよりもさらにシチュエーションがリアル。観ている私たちもまた、現場に集えない、人に会えない葛藤を抱えているから。

実際、上田慎一郎監督は誰とも会わずにこの『リモ止め』をリモート制作! 企画が発表された時、流石の上田監督だなと舌を巻いてしまった。時代を読む力と、チームワークが為せる技。キャストもきっと上田監督の企画なら、と集まってくれたんじゃないかなと思わされる。web会議や自撮り映像を繋ぎ合わせて作られた作品は、話の前提があるからクオリティをシチュエーションのままに受け入れられる、という特異性と優位性を持っている。

さらに今作はキャストだけでなく観客からもSNSで「くすぐられている映像」と「ダンス映像」を募集し、映像内映像やエンドロールに沢山の人が登場。おうち時間を持て余しているであろう昨今、カメ止めの監督の作品に参加できるなんて嬉しいよね。そうやって映画ファンの気持ちを上手く巻き込んでいるのも今作の特徴のひとつ。


YouTubeで公開されたのは5月1日。映画館が営業自粛の中で忘れてしまいそうになるけど、毎月1日は「映画の日」なのです。映画館に行きたいなと思わせてくれるベストなタイミング。そして最後には上田監督から直々に、ミニシアターへの支援となるクラウドファンディングの告知が入る。それをいやらしくなく好意的に受け取れるのは、真魚さん演じる日暮真央が前作でこだわっていた「本物の涙」を、観客が受け取ったから。最後の最後にリアルとフィクションの境界が曖昧になり、私たちは彼女の感情を自分事として受け止めてしまうのだ。


「リモートで映画は作れるんだね」という気づきと感服の気持ちもさながら、私たちはこんなにやりたいことがあるんだなと、何をしようかなと未来を考えたくなる。色々な意味で「希望」を見せてくれた作品だった。

リモートで仕事もできる。飲み会もできる。映画だって作れるかもしれない。
それでも、カメラ越しの人生なんて寂しいから。
やりたいことをやろう。
カメラを回し続けよう。

Keep shooting your movie !
 and I'll keep spinning my life. 🖋


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