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ぼくの「りんかく」11 - 憧れの場所とノーマークの場所

2023年5月21日(日)に行われた文学フリマに出品する「りんかく」という写真ZINEについて、作者サイドからあれこれ裏話をするnoteです。
「だれかに写真を撮ってもらうと、自分から見えない『輪郭』が見えて立体的になる気がする」。この本は多拠点生活の「りんかく」を集めた立体記録。

35-36 朝日の差し込む湯煙のある場所

ここは由布院の拠点。ADDress利用者界隈では「なかなか予約の取れない拠点」としてまことしやかに話されている場所。
その理由はオーナーが「あちこち移動して疲れているだろうから、ゆっくり休んでもらいたい」という願いのもと1室しかADDressに解放していないからだ。

しかも平日2日間が休みになってしまうため、強制的に移動をしなければいけない。仕事をしながら移動している人たちは週末を移動日にしている人が多いから、これもまた予約のハードルを上げる。

…なんて、事実と妄想を混ぜながら湯布院拠点に想いを馳せる。ここは観光地化されてしまった駅前から離れており、静かで朝がとにかく気持ちがいい。由布岳の隙間から漏れる朝日とか、敷地のあちこちから噴き出ている湯煙がとにかく味わい深い。これはたくさんのファンができるわけだ。

ちなみに「由布院」と「湯布院」はそれぞれ意味が違うらしい。僕の認識だと「由布」は広い範囲…「由布市」のことを指していて、「湯布院」は特定の町の名前だと思っている。細かいことは僕も正確に知っているわけではないので興味のある人は調べてみて欲しい。

37-38 街のりんかく

福岡県の田川という場所を全然知らなかった。ADDressの拠点がなければ一生訪れなかったであろう場所の一つだ。

ただ「筑豊」という地名だけはドラマを見て知っていた。ここは昔炭鉱で栄えた町なのだ。掲載した写真には炭鉱関係のものはないのだが、この街のあちこちから過去利用されていた煙突が見える。

1枚目は拠点からちょっと歩いたところにある、地元の定食屋さんの並びを撮影したものだ。地元でも人気の食事処らしく、「営業中」と「本日完売」の手作り看板が用意されていた。なんだかとても興味を惹かれて写真を撮ってしまった。

2枚目は田川市美術館に向かう途中にあった、タクシーの待合所で撮影したものだ。なぜか三毛猫が鎮座していて「私を撮りなさい」と言われている気がしてシャッターを切った。この子はとてもおとなしくて、いくらシャッターを切っても全然動揺しなかった。たくさん並んだ古いタイプのタクシーからは哀愁が漂う。なんかそれをこの猫が従えているみたいで、とてもシュールだ。

まとめ

憧れの拠点だった湯布院は、朝日が昇る頃から温泉に入り、その朝日を撮影するというとても贅沢な時間を過ごすことができた。
3月だったが標高が高い場所なので朝夕は冷え込み、空気がとても澄んでいたのを思い出した。

田川はノーマークの拠点だったが、行ってみると周辺にパンチの効いた場所があり、とても印象に残る場所になった。また行ってみたい。ちなみに、駅前にある神社のご朱印帳はとてもかっこいいので、興味のある方はチェックして欲しい。

さてこちらの冊子、現在はADDressユーザー限定になってしまうのですが鶴巻温泉A邸で閲覧・購入ができます。(家守さんのご好意でおいていただけることになりました!)
滞在される機会のある方、よろしければキッチンにある物販棚をチェックしてみてくださいね。

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