ロジックと感性とクリエイト
社会人になって知った言葉がある。
「ロジック」だ。
私の理解では「論理的根拠を持ち、論理的に説明する」ことである。また、根拠として数字がよく用いられる。
私の仕事は、「銀行の法人営業」だ。
言葉を変えると、「法人に対して融資する」仕事。
融資するためには、稟議を通さないといけない。今まで何百の稟議を起案しただろう。もはや数も分からないくらいには稟議を作ってきた。
当然ながら稟議にはロジックが必要だ。
「根拠はありませんが、この会社に1億円貸したいです」
そんなことを言ったら、上司から「バカか、お前」と返されて終わってしまう。
貸せる根拠は何か?
どうして融資が必要なのか?
銀行に何のメリットがあるのか?
全てに数字を使って資料を作る。
なんのためか?
上司と時には審査本部に納得(決裁)してもらうためだ。
そう、ロジックは「他者を説得する」ために使われる。
銀行には15年ほど勤務しているが、私のロジックは相当に鍛えられたと思う。
社会人は多かれ少なかれ、そうなるのだろう。
しかし、人生とはロジックでは解決できないことの方が数多くある。
例えば、恋人と喧嘩をした時にロジックは役に立たない。結婚もそうだし、身近なところでは外食を何にするか考えるときもそう。
どうやら、ロジックとは「カネ」に関わることには有効だが、それ以外ではあまり役に立たないようだ。
では我々は何を指針にして決めているのか。
それは「欲求」であり、「感覚」であり、「感性」だ。
つまり「気分」で生きている。
人間とは考えている以上に「あやふや」な生き物らしい。
だから人生を豊かにするためには、ロジックよりも感性を鍛えた方がいいと思う。
巷には「ロジカルシンキング」や「他者との話し方」の自己啓発本で溢れているが、そんなものは放り捨てて自分を見つめなおした方がいい。
これは感性の話だから数字は使いたくないが、あえて使う。
感性は0を1にするもの。
ロジックは1を100にするもの。
これが感性とロジックの違いだと思っている。
ロジックって実は大したものではない。すでに「なにか」があって、それに肉付けするだけだからだ。
一方で感性は無から何かを生み出すものだ。
自然発生的なものは「感情」だ。つまり喜怒哀楽。
自発的なものは「感覚」だ。
そう、重要なものは、感覚。
感覚とは、「好きか嫌いか」。
とてもシンプルだが、この好き嫌いが人生の全てではないか?
ロジックは理論武装とも言われる。「武装」の通り、他者向けの服でしかない。
一方で感性は誰のためでもない、自分だけのもの。
人生100年時代。
100年もの間、自分と付き合っていかなければならない。
自分の好き嫌いをよく知っていて、好きなことを突き詰める人生は楽しい。
「好き」は「興味」になり、やがて「熱中」に変わっていく。
そうなったら無敵だと思う。
感性を磨く一番いい方法がある。
それは「クリエイトする」こと。
創るものはなんでもいい。アクセサリーでも、DIYでも、小説でも。
私の場合、ブログだ。今まで120本の記事を創ってきた。それは120回自分を振り返ったことでもある。noteを始めて、感性が上がった。
感覚を研ぎ澄まそう。
好きを突き詰めよう。
想像力が世界を広げていく。
宇宙旅行が夢の一つなので、サポート代は将来の宇宙旅行用に積み立てます。それを記事にするのも面白そうですねー。