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B-LABOで大事にしたいこと(※長めの文章)

こんにちは、ブログ頑張ると言いながら、早3週間。去年やってたブログもそうだったけど、僕は他のことに興味が湧くと、一瞬で飽きる性格らしいです。

でもでも、B-LABO代表として移転先のこととか色々発信していかなければ!と言う思いもあるので、ぼちぼち再開していこうと思います。
(誰が読んでいるかわからないのですか、これまでのブログをぜひ読んでください。)

夏の多忙B-LABO

いよいよ10月から京都市立芸術大学が移転をしてしまう、、ということで。。

ありがたいことにB-LABOの活動を応援してくださる方、一緒に何かしてくださる方、ワークショップを頼んでくれる方のおかげで日々やることがたくさん。。
今は10月始めに開催される地域の芸術祭に向けての制作が進んでおります。(この話はまた次回にでも。)

そんなこんなな忙しいB-LABOですが、最近は(一応)代表として色々移転のことやこれからの制作環境のことで思うことがあるのでつらつら書いていこうかなと思います。

夏の大制作中!

ものづくりから場づくりへ

B-LABOは1年と半分ほど、崇仁地域で活動をしてきました。去年の6月に拠点を頂き、紆余曲折ありながらも地域の住民の方との関係性を少しずつ作り上げ、いろんな大人の方、芸大生を巻き込みながら「ものづくり」という1つの軸を持ちながら活動してきました。

ときに崇仁の革を使った椅子づくりのWSをしたり、ときに京都デニムから頂いた端材で製品を作ってみたり、、そんな自分の好きなものづくりをしながら地域と関わり続けることの楽しさと、続けることの難しさを学んでいます。

革椅子ワークショップ

B-LABOは最初は僕が勝手に名前を付けて、鳥井≒B-LABOみたいな印象をつけていた活動が、今は地域の芸大生集団≒B-LABOになりつつある、活動を続けていく中で、そんな実感をしています。

そんな活動を続けていく中で最近、自分は、B-LABOは何のためにこの活動をしているのだろう、何が楽しくて続けられているのだろうと考えることが増えました。

最初はただものづくりが楽しくて、ものを作ることの理由のために地域の物語を後付けしていたり、地域の素材や廃材から何かを生み出せないかという、「モノ」ベースでの考え方でプロジェクトを進めていました。
つまり、次はこんなモノが作りたいからあの事業者さんのとこ行ってみようとか、あの素材を使おうとか。

とにかくモノを作りたい人

でもここ最近は違っていて、ものを作るという行為自体にはそこまで魅力を感じなくなり、モノを作ることで生まれる人との関係性、他者とのつながり、交流、出会いを求めて、副産物としてのものづくりがあるような制作スタイルへと変わってきています。

前々回のブログで紹介した児童館でのキーホルダー作りWSがその一例で、
・子どもたちが革を触って楽しめるものづくりってなんだろう、
・限られた予算の中で今ある素材で最大限革や地域の魅力、芸大生の魅力を子供たちに伝えられる手段は何だろう 
と考えることから企画が始まりました。

子供でも簡単に作れたキーホルダー

結果的なアウトプットはものづくりだったとしても、その初めにあることは「人」のことを考えるということ。
これはものを作るという手段を通して、人とのつながりを作り、コミュニティに発展させているのではないかと思っています。

その縁は巡り巡って自分に戻ってきてまた次の企画につながる、といったような人との縁のサイクルもより深く感じられる日々になっています。 

1年半の間に起こったB-LABOでの変化

最初は地域の中で作った製品をバカ売れさせるためにブランド化し、製品デザイナーとして地域の中で活動することを夢見ていました。
そのためのプラットフォームがB-LABOであり、あくまで地域が生み出すものづくりという枠を越えないように、何かしら手を動かしながら考えて、ひたすらにリサーチしていました。

でも今は僕は極力手を動かしません。
モノを作ることはそれが好きな誰かがやればいい、僕はそのものづくりに意味を持たせる、関係性を持たせる、何のためにものを作るのか、ものを作ることが正しいアウトプットなのかを見極めるために、今代表として地域との縁作りやコミュニティ作りに取り組んでいます。

結果的に自分は何もしていなくても、そこに関わる人が増えれば増えるほど偶然の出会いや企画、つながりや可能性が増え、面白くなっていく。
B-LABOは常に何をやっているのかわからないけど、地域で面白いことしてる人たちのような立ち位置になれば良いなと思っています。

街に繰り出すミシン。何をしているのだろう。

B-LABOを通して芸大生としての自分に思うこと

たまにB-LABOのメンバーとも話すことの中で、芸大生として制作するという行為について疑問が湧くことがあります。

形に見えるものを作らなければならないという呪いにかけられ、手段として必ず作品と呼ばれる制作物があり、それを作ることだけを目的と履き違えたりしながら、何をしたいのか迷ってしまう僕。

これは授業としてB-LABOをしていたときに教授に言われた話で、
「B-LABOを履修する人が、ただ地域の素材として革が使えるから、ただレザークラフトをしにくるために授業を取る、これじゃあせっかくのB-LABOとしてどうなのか、
地域の誰かとすごく仲良くなるだけでも、そこには見えない縁ができて、自分の気持ちもハッピーになるし、地域からの刺激ももらえる、そんな偶然的な出会いから発展していくかもしれないのに、アウトプットである素材から入ってものづくりに囚われた授業だと、なんか違う。」と。

ここまでのことを言われたかは忘れたのですが、夏休みになった今、本当にそれは思うことです。

確かに形あるもの、目に見えるものを作りたい、売りたい、見せたい欲、僕も表現者としてあるかもしれません。

でもその根幹にある目的や地域との関わりにおいて、僕のこれまでのものづくりをしたいという制作思考はあまりにも単調で、自分勝手で、傲慢だったなと。  

B-LABOは今、世間一般に言われるコミュニティデザインの領域、ソーシャルウェルビーイングと呼ばれる立ち位置、目的があると裏テーマとして思っています。
横文字が続くと意味わかんないんで、一言で言うと、「人の役に立つことを考える」ということ。
社会が変わり、つながりが希薄化し、高齢化が進み、そんな地域の中に芸大生が入り込み、地域を変えていく。
そのためにはこれまで芸大へのイメージがなかった人に、京芸生がどんな人なのかを知ってもらわなければいけません。
10月の最初から授業が始まり、学生が通い、きっと街の形は大幅に変わり始めます。
今見ている風景も見え方が変わり、関わる人も増えていこうとしている中、移転後のB-LABOにできることは何だろうか。
ものづくりに囚われていては上手くいかない、形に見えないものこそ考えるべきなのかなとか、迷いながらも前に進んでいます。


今日はたくさんの地域の方に会いました。
みんな優しくて良い人だけど、じゃあ街の人全員が本当に芸大を歓迎しているかと聞かれるとたぶん違うような気もしています。

B-LABOで関わった人の数はもはや数え切れないですが、地域の人との信頼関係を築いていくことの重要性をいま一度思い出し、移転後も広く活動を続けていきたいなーと思っているというお話でした。

深夜に書きたくなって書いたけど、なんだこのブログ。。次回はちゃんとしたイベント予告にします。おしまい。

いつもお世話になってるセンター長を祝った日の写真。怖い




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