齋藤和哉

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インバウンドから逃れて心を清める京都旅【貴船神社・鞍馬寺(叡山電鉄)蛍を見る夜の上賀茂神社】

先日家族の都合により数年ぶりの京都に訪れた。ほとんどは家族行事による手伝いの日々だったが一日だけ何もない時間ができたので疲労した身体と心を清める旅にできたのでその記録を記したい。 噂に聞く通り現在の京都の繁華街はインバウンド客で溢れかえっておりどこを歩いても8割は占める外国人と既に蒸し暑い盆地を肩を寄せ合いながら歩くことになる。 京の台所もすっかり洋の台所に変わり果てようとしていた。 自転車でそこら中をノーヘルトップスピードで駆け回る移住者も増えてより忙しない街になった

    • 英雄マックスによる「公共と秩序の再建」ミッションはフュリオサへ【映画「マッドマックス」シリーズまとめ】

      マッドマックスの最新作フュリオサが今月公開されるということでアマプラに復活してきた過去シリーズを見返してみた。 前作の怒りのデスロードでさえ9年前とかになるので見方も大分変ってくる。 周知のとおりディストピアから行政や司法の管理もクソもないポストアポカリプトまでの荒廃世界を描くシリーズ。 ド派手なアクションや奇抜な悪人たちの振る舞い、イカレタバイクの作りなどを見て楽しむのもいいのだが、 どういう経緯でそんな世界になってゆくのか、 またもしそんな未来がやってきたときマ

      • 【隠れ迷作4選】デスレースだけではない帝王ロジャーコーマン監督生んだB級映画作品まとめ

        「B級映画の帝王」の訃報が先日届いた。 ロジャーコーマンとは 1950年代から低予算を強いられる環境で100本以上の映画を製作、プロデュースし、その果てについた称号は映画界の帝王だった。 当時は映画製作における環境も全く整っておらず労働組合もなかったために、若い俳優や監督を目指すスタッフらは手当もない状況でコーマンはそこを利用して起用しまくったらしい。 それが低予算制作の成功と後年称えられる多数の著名人の「発掘」という言葉に繋がっている。 現代だとやりがい搾取とかい

        • 【これからの30代】高齢1人世帯が倍増する未来が予測される日本でおっさんはどう生きるべきか

          本日30歳を無事迎えられたので近年は毎年恒例で作っている所信表明を含めた誕生日動画を録りました。 長いのでラジオ感覚で聴いてもらえれば幸いです。 外からは大人とも見られると同時にこれからは煙たがられるおっさんの仲間入りです。 自分ら世代が高齢者になると1人世帯が4割に上ると予測される日本で、おっさんとしてどう生きるべきか語りました。

        インバウンドから逃れて心を清める京都旅【貴船神社・鞍馬寺(叡山電鉄)蛍を見る夜の上賀茂神社】

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        • 1stアルバム「地方でも鬱」
          8本

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          アイドル化したゴジラを再び予測不能な脅威に原点回帰させた【映画「ゴジラ-1.0 マイナスワン」】

          アマプラにてテレビ鑑賞してもアカデミーの舞台で視覚効果賞を受賞した意義は納得できる作品だった。個人的には視覚だけでなく音にもこだわりを感じさせられた。 音と視覚で存分にゴジラの恐怖を久しぶりに味わう作品だったと思う。 正直ストーリー自体はいうことはないが、ゴジラシリーズがアマプラに追加されたことで初代ゴジラの原点を垣間見ることができたのでその辺を語ろうと思う。 もしこれからゴジラ-1.0を見る人がいるならば初代を振り返ってみることを薦める。 ゴジラはそもそもなぜ生まれ

          アイドル化したゴジラを再び予測不能な脅威に原点回帰させた【映画「ゴジラ-1.0 マイナスワン」】

          ドラマだけでは見えなかったVAULT、BOS、シェイディサンズ、ヌカコーラ等の新事実【Amazonプライムオリジナル「フォールアウト」】

          アマプラオリジナル作品がようやくいい形で脚光を浴び始めたドラマ「fallout」を観た。 シーズン1は基本的にストーリーで見せていくと言うよりは世界観紹介と核心は見せすぎずにシーズン2に向けた伏線を散りばめていく展開だった。 シーズン3ぐらいまでは見据えてかなり大きな風呂敷を広げたなというのが正直なところだが、原作が完成されている分資金力のあるAmazonに世界観再現に特化させたら最強なのは伝わった。 アマプラオリジナル作品はストーリーで裏切られてるのであまり期待はしな

          ドラマだけでは見えなかったVAULT、BOS、シェイディサンズ、ヌカコーラ等の新事実【Amazonプライムオリジナル「フォールアウト」】

          ガンダム史に残る不正解エンドだが貧困問題を浮き彫りにした意欲作【鉄血のオルフェンズ】

          ミームでしか知らなかった鉄血のオルフェンズがアマプラで追加されたのでようやく観ることができた。 2期からがひどいと聞いていたがその噂通り実際に観ていると唖然として終盤の畳みかけを迎えることとなる。 キャラの扱いや脚本の作りなどの制作観点から批判が多いのは理解ができるしそのことも書くとは思うが、敢えてこれを一つの意欲作品として向き合った上での視点でも語りたい。 完璧すぎて言うことがない1期 この作品も宇宙世紀からは外れた暦の話になり、舞台は火星、地球、木星の視点、組織か

          ガンダム史に残る不正解エンドだが貧困問題を浮き彫りにした意欲作【鉄血のオルフェンズ】

          ガンダムSEED DESTINYだけなぜつまらなかったのか。【SEED FREEDOMの役割】

          ガンダムSEEDFREEDOMの公開を機に過去作も配信で届きやすい距離に来たのでようやくみた。 SEEDからDESTINYまで約100話分あるがあまり興味ない人は総集編でも十分だろうと思う。フルで観ても結局混乱することも多い。 最初に全部観た感想としてはSEEDは面白かったがDESTINYで続編の結び方をミスりまくってたのは否めない。当時考察の発信なんて流行ったたら誰も報われないシリーズだったと思う。そこからFREEDOMで返上できたのは素晴らしかったが。 ガンダムSE

          ガンダムSEED DESTINYだけなぜつまらなかったのか。【SEED FREEDOMの役割】

          ネトフリ実写版を踏まえて読む新一とパラサイトの共生【寄生獣】

          先日ネトフリにて寄生獣 ザグレイが配信され早々話題になっている。 自分はネットフリックスにも入っていないので予告でしか情報が見えていないが早速シーズン2も見える綺麗な出来なのはうかがえる。さすがサスペンスジャンルにも脂も載っている韓国制作なだけある。 ドラマの軽いネタバレも食らったのでそれも踏まえてもう一度原作を観たら一貫するテーマである人間とパラサイトの「共生」と共通する人間における振る舞い、そしてシーズン2にどうつながっていくか考える。 共生における感度の高さを持つ

          ネトフリ実写版を踏まえて読む新一とパラサイトの共生【寄生獣】

          誰も知らなかったGTアカデミーが果たした功績【映画「グランツーリスモ」】

          公開当時はトップガンに匹敵するほどの好評を得ていたが、確かに実際に観てみるとゲーム映画とは思えない出来だった。 自分はアマプラで観たがこれもトップガン同様、映画館で音の臨場感を楽しむ映画だったのだろうと惜しまれる。 驚いたのはGTアカデミーやヤンは実在し、史実を元に描かれた作品だったということ。映画ストーリーとしてもここが終始面白さの肝だった。 後半からは実際のレース映像と展開が話の軸になっていくがグランツーリスモをオマージュした演出やサウンドがよく盛り込まれており、エ

          誰も知らなかったGTアカデミーが果たした功績【映画「グランツーリスモ」】

          新基準バットは高校野球にどう影響を与えるのか【第96回選抜高校野球】

          今大会一番話題になったのは今年から新基準に変わった低反発バットの影響だろう。 全日程を終えて大会ホームラン数は昨年の12本から3本に明らかに減少したが、得点率は7点代から6.4点代と数字上はそれほど影響は見られなかった。 自分は全試合フルでは追えていたわけではないが青森山田高校による木製バットの使用の話題や、数試合観ても明らかにそれまでの高校野球にはない新たな戦い方が見られ新基準のバットは確実に高校野球の戦略に影響を与えていた。 今大会勝ち進んだ高校に観られた戦略などを

          新基準バットは高校野球にどう影響を与えるのか【第96回選抜高校野球】

          【考察】「走るゾンビ」はなぜ生まれ進化したのか。元祖「バタリアン」と映画「呪呪呪」までに観る時代観変遷

          走るゾンビの元祖とも言われる(諸説アリ)映画「バタリアン」をこの令和に初めて観た。 なぜそこまで辿ったかは個人的な「ゾンビ観」の変遷について研究したかったから。名作と呼ばれる映画には制作側が意図していなくても社会的な先見性や雰囲気がどこか含まれてしまっているとよく言われる。 最新のKゾンビ映画「呪呪呪」から観た令和の視点で見るとザックリとではあるがその変遷と「走るゾンビ」だから見える感染症社会以後と以前における物語性の独特な変化の部分は多かったので、あくまで個人的な考察と

          【考察】「走るゾンビ」はなぜ生まれ進化したのか。元祖「バタリアン」と映画「呪呪呪」までに観る時代観変遷

          キムハソンから学ぶアジア人内野手がMLBで活躍した方法

          ソウルシリーズの開幕も控え韓国だけでなく日本などのアジア野球大国全体でMLBの開幕が盛り上がり始めている。 そもそもなぜソウルで開幕することになったのか疑問に思う方は下記の記事を読めば大体の経緯は分かると思う。 要約すると、 ・そもそも大谷がドジャースに入団する前からソウルの開催は決まっていた ・パドレスにはキムハソンという韓国のスターがおりソウルの開催を望んでいた。相手がドジャースなのは歴代に韓国スター選手が所属しており韓国でも一番馴染みのあるMLB球団だから ・ソウ

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          「子供嫌い文化」のアメリカが紡ぐ下手くそな継承物語【映画「トップガン マーヴェリック」】

          トップガンマーベリックをアマプラで観た。 相変わらずのスタントなしのアクションやマニアのツボを突くような戦闘機やバイクの撮影は一作目当時にリスペクトしか感じられない作品で、ただただ面白かった感想は同じだった。 今作はそれから30年後のマーヴェリックが教官となり英雄となった彼が下の世代に教育していく設定になっていく。日本で言えば師弟関係、継承の話である。 作品全体の展開だけで見ればそこまで深みが感じられた人は少なかったようで、むしろその薄さが面白さを出しているとほめている

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          【阪神タイガース】生観戦でしか見えないオープン戦9連敗していた理由と開幕までの不安要素

          オープン戦9連敗していた阪神とロッテの試合を観戦しに行ったので、連敗していた理由と 生観戦する上で各選手についての個人的な見方と雑感を動画で語った。 倍速で作業用にでも聴いてもらえれば。 ちなみにオープン戦連敗していた理由については主にこの3点だったと思う。 詳しくは動画で語ってます。

          【阪神タイガース】生観戦でしか見えないオープン戦9連敗していた理由と開幕までの不安要素

          フェリーニ監督の鬱がそのまま剥き出されたカルト映画【8 1/2 (ハッカニブンノイチャ)】

          一部の映画マニアから未だに愛され、映画監督からも模倣されているフェリーニ監督作品の映画を観たので動画で語った。 テレビ版エヴァのラストシーンもここから来てるとか。 初見ではラストシーンしか理解できない今作独特のテーマ性の理由を主に考えた。 サブスクでも観れるが短期間で追加されたり外れたりするので、たまたま見かけたら一度観ておくべきクラシック作品。

          フェリーニ監督の鬱がそのまま剥き出されたカルト映画【8 1/2 (ハッカニブンノイチャ)】