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ホロスコープで見る、あなたのアート適性 #01 -太陽のサイン-

占星術を使えば、「自分に向いているアートやクリエイションの方向性が分かる」となれば、皆さんいかがでしょうか?

そもそも西洋占星術とは、ホロスコープという天体配置図を用いて時間を観測し、未来を予測するもの。それが時代を経て個人の運勢を読み解くものへと変化してきました。なかでも、自分の生まれた瞬間の天体配置図を「ネイタルチャート」と呼び、その人の生まれ持った運勢が描かれているとされています。

そこで、ホロスコープを使って自分に合ったアートやクリエイションを調べてみようというのが本記事の趣旨です。

はじめに

この記事を読み進める前に「ホロスコープとは何ぞや?」という人は、まず自分のネイタルチャートを出してみてください。ウェブ上に無料で出せるサイトがたくさんあります。初心者にオススメなのは『AIR 占星学総合研究所』。シンプルで分かりやすいユーザーインターフェイスです。生年月日と出生時間、出生地を入力し、ハウスシステムは「プラシーダス」、オプションは無しを選択してください。

私のネイタルチャート(プライバシー保護のため生年月日と出生時刻は黒塗りで伏せています)
私の「太陽のハウス」は5ハウス、「太陽のサイン」は山羊座、「アセンダント(ASC)のサイン」は乙女座となります。

さて、ここからが本題です。自分のネイタルチャートが出ましたら「太陽のサイン」「太陽のハウス」「アセンダントのサイン」の3つを確認してください。

この記事では、自分に向いているアートを探るために、以下のように見ていきます。

  1. 太陽のサインは「アートの型」を表す

  2. 太陽のハウスは「アートの領域」を表す

  3. アセンダントのサインは「アートの表現方法」を表す

3つの要素をピックアップしたら、それらを掛け合わせてみてください。すると自分に向いているアートの輪郭がぼんやりと浮かんでくるはずです。

この記事は、一般的な西洋占星術の理論と私個人のアーティストとしての知見を掛け合わせた内容になっています。もし、今のあなたのお仕事がアート関係でなくても、「自分がアート系の仕事をするなら何が向いているんだろう⁇」という感じで気軽に楽しんでいただけたら嬉しいです。知り合いのアーティストやお子さんのことを調べてみるのも良いですね。お試しあれ!

1. あなたの「アートの型」は?

太陽のサインを見ることで、あなたがつくる作品の雰囲気やアイデア出しの傾向を知ることができます。まずは自分の基本スペックを抑えていきましょう。

太陽が「牡羊座」

3/21〜4/19 生まれ

身体を使った自己表現型
情熱的で喜怒哀楽の表現が豊かな牡羊座の人たち。作品をつくる姿勢、その生き様自体が作品そのものと言えるでしょう。あなたの真っ直ぐな創作活動が聴衆を引きつけ、人前に出ることで評価されます。そんなこと言われても「自分を出すこと本当に苦手なんです」と思う人も多いはず。なぜならそれを学びにこの世に生まれて来たのだから。ぜひ自分のブランドを意識した創作活動をやってみてください。熱中するあまり視野が狭くなることに注意。世の中の色んな良いものに触れて自分のセンスを磨くことを忘れずに。

牡羊座のアーティスト
草間彌生(3/22)、ゴッホ(3/30)、熊谷守一(4/2)、レオナルド・ダ・ヴィンチ(4/15)


太陽が「牡牛座」

4/20〜5/20 生まれ

五感を大事にする感覚型
本物を見抜く力、そして世界に広めていくことができる美の伝道師。そんな牡羊座の人たちは五感(視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚)をテーマにした作品を作るのが得意なはず。「これが好き!」「これから来る!」心の琴線に触れた感覚を信じて、こだわりを持ってクリエイションしてみてください。「所有」や「財」を象徴する星座でもあるので、プレイヤーとしてだけでなく作品を購入して財を増やすアートコレクターも向いています。リアルな身体感覚も大事だけど、時には目に見えない精神世界、宗教、スピリチュアルにも興味を持ってみてください。創造の世界が広がるでしょう。

牡牛座のアーティスト
レイチェル・ホワイトリード(4/20)、キース・ヘリング(5/4)、サルバドール・ダリ(5/11)、フランク・ステラ(5/12)、ジャスパー・ジョーンズ(5/15)、塩田千春(5/20)


太陽が「双子座」

5/21〜6/20 生まれ

感度の高い発信型
時代の風を読むスピードスター。メディア系のクリエイティブ活動は双子座の人たちの得意とするところ。色んな分野にアンテナを立てつつ、足を使って情報収集したり、クリエイター同士の異業種交流会に積極的に参加・企画したりするのも向いているでしょう。人との交流を通して作品のアイデアをひらめくタイプ。また、作り手としてだけでなく、センスの良いものを発見・発信するのも向いています。創作に行き詰まったときは、立ち止まらず動きながら考えてみて。移動や旅行に関するクリエイティブワークも相性良いです。国内だけでなく海外、未知なる世界にも興味を持ってフットワーク軽く風のように創作してみてください。

双子座のアーティスト
伊東豊雄/建築家(6/1)ドナルド・ジャッド(6/3)、原研哉/デザイナー(6/5)、ポール・ゴーギャン(6/7)、ダミアン・ハースト(6/7)、エゴン・シーレ(6/12)、マグダレーナ・アバカノヴィッチ(6/20)


太陽が「蟹座」

6/21〜7/22 生まれ

感情を大事にする情緒型
心の揺らぎに敏感で感受性豊かな蟹座の人たち。ゆえに、花鳥風月や情緒、心を表現した淡い抽象絵画、愛をテーマとした作品をつくることが得意なはず。そんな心のエネルギーを充填させるような作品を目の当たりした時、人は心の鍵がアンロックされる感覚を覚えることでしょう。作品制作だけでなく、アーティストが活躍できる環境づくりや人の成長を見守ることも蟹座の人たちに与えられた能力の一つ。これから期待できるアーティストを発見し、成長を見守り育てていくギャラリストも向いています。自分の心に感動のエネルギーを注ぎ込むことを怠らず、伝統芸能や本物志向で仕立てられた絶品をよく観察し、作品作りに活かしてみてください。

蟹座のアーティスト
J・M・Wターナー(6/21)、岸田劉生(6/23)、リー・ウーファン(6/24)、アントニ・ガウディ(6/25)、フリーダ・カーロ(7/6)、マルク・シャガール(7/7)、東山魁夷(7/8)、グスタフ・クリムト(7/14)


太陽が「獅子座」

7/23〜8/22 生まれ

プライドの高い自己表現型
生まれながらにして王様の獅子座の人たち。ゆえに、自分の「好き」や「個性」をしっかり出すことが大事になってきます。王様なので「これは良い!」と思った他者の作品に太鼓判を押すのも仕事の一つなので、プロデュース業も向いています。とは言え、百獣の王なのでクライアントの言うことに振り回されるのではなく、「苦しゅうない、予がそなたを輝かせて進ぜよう」ぐらいの気持ちで。王様なので一挙手一投足に「なんか偉そう感」が出てしまうけど仕方ありません。なぜなら王様だから。なので自分が納得した作品じゃないと人に見られたくない。ということは人目の無いところでの研鑽・努力が超重要になってきます。口先ばかりで実力が伴わない王様に民はついて行きません。自己主張が強過ぎて排他的になるのは要注意。視座を高く持ち博愛精神でクリエイティブ活動をすることも意識してみてください。

獅子座のアーティスト
マルセル・デュシャン(7/28)ヘンリー・ムーア(7/30)、アンディ・ウォーホル(8/6)、隈研吾/建築家(8/8)、黒田清輝(8/9)、リチャード・ディーコン(8/15)


太陽が「乙女座」

8/23〜9/22 生まれ

細部にこだわる分析型
経験や感覚から弾き出されたデータを元に課題を分析し、奉仕的に仕事をすることが得意な乙女座の人たち。手先が器用で合理的、それでいて潔癖且つ繊細な感覚の持ち主なので、職人や建築家が多い星座の一つとも言われます。家具職人やデザインをさせたら細部に神を宿す仕事ぶり。「社会貢献」をモットーに非合理的なロスに目を光らせ、ディテールにこだわり抜く不屈の精神は他の星座の追随を許しません。そのため、潔癖過ぎて自分自身に刃を向けていることもあるので要注意。時には肩の力を抜いて他人の価値観に共感することを忘れずに。思っている以上に世の中「なんとかなる」ものです。

乙女座のアーティスト
マン・レイ(8/27)、アイ・ウェイウェイ(8/28)、アントニー・ゴームリー(8/30)、日比野克彦(8/31)、丹下健三/建築家(9/4)、安藤忠雄(9/13)、田根剛/建築家(9/14)、落合陽一(9/16)


太陽が「天秤座」

9/23〜10/22 生まれ

センスで勝負する感覚型
無意識に築き上げた抜群のセンスを持つ天秤座の人たち。人生の前半はプレーヤーとして、後半はプロデューサーとして活躍する人が多い印象です。自分の美的センスを生かしてあらゆるジャンルの仕事ができるはず。ファッションや料理の分野で活躍する人が多いのでは。料理は味だけでなく、器選びや盛り付けも美的センスの見せどころ。自分の内面を表現するより、他人からのアドバイスや求められたことを「とりあえずやってみる」くらいのスタンスが開運の鍵。自我ではなく、外から求められる声に耳を傾けてみてください。

天秤座のアーティスト
マーク・ロスコ(9/25)、マヤ・リン(10/5)、ル・コルビュジエ/建築家(10/6)、アルベルト・ジャコメッティ(10/10)、ロバート・ラウシェンバーグ(10/22)


太陽が「蠍座」

10/23〜11/21 生まれ

裏面を深掘る限界突破型
社会をビシッと締めてくれる最終秘密兵器、蠍座の人たち。世界の真実に鋭い眼差しを向け、社会の裏側を深掘り。毒を持って毒を制すアート作品は、聴衆の心を鷲掴みにすることでしょう。一見するとオカルトな作風でも、実は論理的な思考や分析の積み上げによって出来ているなんてことも作品の特徴の一つ。なので学術的な研究活動をすると「その手があったか!」という成果が上がってくるかも。ただ、あまりに学術的で概念的な作品だと周りはポカーンとしてしまうので、五感を意識した作品づくりも忘れずに。直感的に面白いと評価される作品を参考にしてみると、意外なブレイクスルーが起こるかもしれません。

蠍座のアーティスト
パブロ・ピカソ(10/25)、フランシス・ベーコン(10/28)、ニキ・ド・サンファル(10/29)、ヨハネス・フェルメール(10/31)、リチャード・セラ(11/2)、クロード・モネ(11/14)、宮本茂/ゲームデザイナー(11/16)、イサム・ノグチ(11/17)、デイビッド・ナッシュ(11/14)、ルネ・マグリッド(11/21)


太陽が「射手座」

11/22〜12/21 生まれ

高い視座を持つ冒険型
頭の回転が早く、運動神経も抜群で、学術的研究心も旺盛な射手座の人たち。何でもできちゃうオールラウンダーゆえに「結局、自分の表現したいものって何だっけ?」となりがちな人も多いのでは。それを解決するためには、矢を向ける目標の設定をしつつ、先生との出会いや色んな経験をすることが大事になってきます。海外や哲学、アカデミックな研究も射手座の得意分野なので、それこそ「ART」としての作品研究で評価される可能性があります。専門外の色んな物事に興味関心があり、柔軟にスピーディーに本質を掴むこともできるので、あとはそれらを何か一つの作品やテーマに修練させていくことが課題です。目線を遠くにやり過ぎると、せっかく足元にある絶好のアイデアや人との繋がりを見落としてしまいます。目標そのものを軌道修正し、ミクロとマクロの視座を使いこなすことが新しいクリエイションの扉を開きます。

射手座のアーティスト
藤田嗣治(11/27)、マリーナ・アブラモヴィッチ(11/30)、ジョルジュ・スーラ(12/2)、エドヴァルド・ムンク(12/12)、ワシリー・カンディンスキー(12/16)、パウル・クレー(12/18)


太陽が「山羊座」

12/22〜1/20 生まれ

本質主義でストイックな統制型
大器晩成、逆境こそがホームグラウンド。社会の頂点を上り詰めるために生まれた、山羊座だからこそ見える「本質」の意味。歴史や伝統、確かな技術に裏打ちされた本物思考の作品づくりで本領を発揮します。土のエレメントでもあることから、陶芸や金属、石など鉱物系を素材としたアートやクラフトは腕の見せどころ。目に見えない概念や体験に価値を見出すので、ラグジュアリーな分野でのクリエイターや経営者としても活躍できます。ただ悲しいかな、その領域に到達するには圧倒的な経験と時間が必要なのです。地道な下積み時代や谷底から這い上がる経験がなければ、本来の境地には到達できない設定になっています。ストイックな性格で作品が概念的になり過ぎるところがあるので、心の揺らぎや情緒的な感情に素直になることを忘れずに。感動とは人の感情を動かすことです。

山羊座のアーティスト
ジャン=ミシェル・バスキア(12/22)、ルイーズ・ブルジョワ(12/25)、アンリ・マティス(12/31)、奈良美智(1/5)、宮崎駿/アニメ監督(1/5)、千住博(1/7)キキ・スミス(1/18)、ポール・セザンヌ(1/19)


太陽が「水瓶座」

1/21〜2/18 生まれ

自由と博愛の独創型
オリジナリティと革新性の求道者。そんな水瓶座の人たちは、社会の仕組みや枠組みを刷新、アップデートするのが得意。誰もやったことがない絵画技法やタブーをテーマに作品をつくってみてください。表現のジャンルを飛び越えたり、くっつけたり、地下で実は繋がってみたり、そんな斬新な組み合わせのモノづくりに挑戦を。インターネットやデジタルデバイスとも相性が良いので、SNSを使ったりデジタルやインタラクティブなアートも面白いものが生まれそう。ただ、開拓精神でどんどん新しいことに挑戦するのもいいけれど、自分の城を作ることを忘れないで。いろんなジャンルをつまみ食い過ぎて「結局あの人って何のアーティストだっけ?」と世間から忘れられないように。

水瓶座のアーティスト
ジェフ・クーンズ(1/21)、ジャクソン・ポロック(1/28)、村上隆(2/1)、鴨居玲(2/3)、オラファー・エリアソン(2/5)、佐藤可士和(2/11)、オノ・ヨーコ(2/18)


太陽が「魚座」

2/19〜3/20 生まれ

共感と精神世界の直感型
独自の世界観を深掘り、研究してみると意外や意外、最終的に「全人類共通の普遍的なアートを爆誕!」させてしまう可能性大の魚座の人たち。この世界の森羅万象が手に取るように、まるでプログラムのコードのように理解できてしまう人も多いのでは。日頃思っている「なんで皆んなこんなことに悩んでるの?」みたいなことをアウトプットしてみると、面白がられて評価される可能性も。いきなり業界の重鎮、セレブなんかと繋がっちゃったりもするので、アカデミックではない自分だけのクリエイションをやることで成功する人も多いと思います。「なんでもあり」になりがちなので、ちゃんと市場のリサーチをやること。そんなことやらなくても大丈夫!と思うかもしれませんが、地道な作業の積み重ねが新しいクリエイションを生むのです。

魚座のアーティスト
ルーチョ・フォンタナ(2/19)、岡本太郎(2/26)、オーギュスト・ルノワール(2/25)、伊藤若冲(3/1)、ミケランジェロ・ブオナローティ(3/6)、ピート・モンドリアン(3/7)、アンゼルム・キーファー(3/8)、ルイス・バラガン/建築家(3/9)、アニッシュ・カプーア(3/12)、ルーシー・リー/陶芸家(3/16)


※次回『ホロスコープで見る、あなたのアート適性 #02 -太陽のハウス-』へ続く


参考図書
yuji『星2.0』光文社、2020年
ターラ『誰でもできる星よみの自己分析 最高の自分に出会うホロスコープBOOK』西東社、2023年
末永幸歩『「自分だけの答え」が見つかる13歳からのアート思考』ダイヤモンド社、2020年
山口周『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」』光文社新書、2017年

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