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文章題を解くのが好き

「趣味」というほどのモノではありませんが、実は国語の文章題を解くのが好きです。

わたしは主に国語を教える仕事をしているため、問題を解くことは「業務」の一部でもあるのですが、仕事抜きにしても解くことを楽しんでいる節があります。


国語が嫌いな人からすれば、「問題を解くのが好きだなんて……」とドン引かれるかもしれませんが笑、解き終えた後は清々しい気持ちになれるのでオススメです。




好きな理由の一つは、いろいろなジャンルの文章に触れられる点です。文章題で扱う文章は多岐にわたり、説明文や論説文、エッセイや小説、古文などさまざまです。

自分だったら選ばないような文章に出会う機会も多く、例えばつい先日は「鰹節の作り方」に関する文章を読みました笑。

基本的に国語の問題で扱われる文章は「良い文章」であることが多いです。時には「作問者はなぜこの文章を選んだのか……?」と疑いたくなることもありますが、概ね小中高生が読むのに値する文章ばかりです。

もちろん文章題の本質は「解く」ことにあるのですが、一つの読書の機会だと捉えてみるのも良いかもしれません。闇雲にたくさん文章を読めば良い、ということでは決してありませんが、幅広いジャンルの文章に触れることで、自身の知識や価値観を広げる手掛かりになります。




文章題を解くのが好きなもう一つの理由は、思考整理のトレーニングになる点です。

じっくり文章を読むこと、すなわち精読というものは、なかなか一筋縄でいくきません。単純にゆっくり読めばいい、というものでもないからです。「そもそも精読とは何なのか?」と途方に暮れてしまう人もいるかもしれませんね。

そんなときに設問が用意されていると、それを手掛かりにして文章に対する理解を深めることができます。文章題の設問は、「精読のためのヒント」とも言えるかもしれませんね。


たとえば、「本文の内容に合致する選択肢を答えなさい」というような選択式の設問があったとして、正答を選べるかどうかは然程重要なことではありません。もちろん試験などの場面では少しでも高い点数を……となりますが、学習の本質は「どの選択肢を選ぶのか」ではなく「選ぶまでの過程でどう考えたのか」にあると思います。

かつて「文章題を解くための裏技ってないんですか?」と生徒から質問されたことがありましたが、そんなモノはありません笑。小手先のテクニックに依存して、仮に「正解」できたとしても、そこに自身の成長は見出せません。

設問という一つの切り口から、その文章に対する自分の考えを深めていくことに意義があるのではないでしょうか。

もちろん普段の読書でも「精読」をすることは可能ですが、どこから手をつけたら良いのやら……とお困りの場合には、文章題に取り組んでみるのもオススメです。




文章題というと、小中高生が解くイメージが強いかもしれませんが、大人があらためて取り組んでみるのも面白いと思います。試験のためではなく、純粋に自分の思考力を鍛えるために挑戦してみてはいかがでしょうか。

学生の頃とはちがった視点で、新しい発見がたくさんあると思います。


みな

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