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「読書感想文」という宿題が手強い理由

気づけばもう2023年も7月になってしまいました。
すっかりカレンダーと縁遠い仕事スタイルになってしまいましたが、もう数週間経てば「夏休み」ですね。

多くの学校で、夏休みに「宿題」は付きものですが、その中でも特に手強い存在が「読書感想文」ではないでしょうか。手強い、どころか「厄介だなぁ」「面倒だなぁ」と煙たがられていることもあるかも……笑


今まで接してきた子たちの中にも、「読書感想文」を苦手としている子がたくさんいました。

いったい何が「読書感想文」を難しくさせているのでしょうか?


それは、「読書感想文」を書くために必要な技術を習っていないからだと思います。当然と言えば当然ですね。

読書感想文は、あくまで「感想文」なので「鑑賞文」や「批評文」とは厳密には異なりますが、求められる要素はかなり近いです。特に学年が上がるにつれて、批判的読解を求められるようになります。文章を分析する技術を身につけていなければなりません。

個人的に、説明文や論説文などのように「事実に基づいた文章」よりも、物語や詩などのような「文学的な文章」の方が、読み解くための技術が必要だと考えています。直接文章に書かれていることだけでなく、いわゆる「行間」を読んで、心情や状況を組み立てていかなければならないからです。

「読解」に関しては、学校の国語の授業で触れることも少なくありませんが、まる一冊の本を取り上げること(=丸本)は稀ではないでしょうか。

そうした練習をしたことがない子に対して、いきなり本を一冊渡して「さあ、自由に感想を書いてごらん」と言っても、かなり難しいと思います。

「どこから手をつけたらいいのか分からない」と途方に暮れてしまう可能性が高いです。


また、作文を仕上げるためのメモの取り方やプロットの作り方に関しても同様です。学校で夏休み前に指導されることもあるのかもしれませんが、これらは繰り返しトレーニングしないと身につかない技術です。

このように色々な「ワカラナイ」が重なった結果、「読書感想文」を難しく感じるのだと思います。

そして、一人で仕上げられない子をサポートするために、保護者の方が頭を悩ませることに……。「もはやアレは親の宿題です」と嘆いている方もいました。



基本的な作文の指導(ポイントや書き方の解説)であれば、集団クラスでも十分可能ですが、実際に書く作業を伴う場合には、どうしても個別でのサポートが欠かせません。

その子自身が思考するための手助けをし、いっしょに議論を深めていく必要があります。また、その子のバックグラウンドや個性に合わせて、サポートしていくことも大切です。



こうして改めて「読書感想文」について考えてみると、つくづく骨の折れる宿題だなと感じます笑。

同時に、ひじょうに取り組む価値のある課題だと思っています。一冊の本を読んで、自分の考えをまとめるというのは、国語力を鍛える良いトレーニングです。

いきなりお手本のような完成された作文を仕上げる必要はありません。ぜひ自分なりに試行錯誤しながら取り組んでみてほしいなと思います。

一方で、1人で取り組むのはハードルが高いと感じる子もいるかもしれませんね。そういう場合は、周りの大人に頼るのも一つの手です。


「ストアカ」というサイトにて、上記のような作文・小論文のレッスンを開講しています。

こちらのレッスンでは、読書感想文のサポートも受け付けていますので、お困りの際はよろしければご検討ください。

「読書感想文が書けた!」という達成感に繋がるように、一人ひとりに合わせてサポートしていきます。



みな

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