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アフリカでの生活。思い出話

10年ほど前は、アフリカのガーナに住んでいました。青年海外協力隊です。今はJICA海外協力隊と言うそうです。

私にとって、この協力隊が海外でのキャリアのスタートでした。アフリカという地で暮らしたことで、たぶん今後、世界中のどこに行っても楽しく暮らせるだろうという自信があります。(寒い国と銃社会だけはイヤだけど)

協力隊員の暮らす家は、基本的にJICA事務所によって最低限の安全性や清潔さなどが保証されています。

私は学校配属の活動をしていました。なので、学校の敷地内にある教員宿舎の一室が私の部屋です。

その部屋には、電気はありましたが、ガスと水道はありません。料理をしないのでガスがないのは問題ありませんが、水道がないのは慣れるまで大変でした。近くの共同水道まで、水汲みに行かないといけません。シャワーも洗濯も、トイレを流すのも汲んできた水です。

自分の部屋には、常に50リットルほどの水を蓄えるようにしていました。
服を洗って、濯ぐのにバケツが2杯。
シャワーはバケツ1杯あれば全身洗えます。
トイレはバケツ1杯で1度だけ流せます。
これだけ使えば蓄えの半分は使うことになるので、水汲みは日課です。

と言っても、学校の敷地には学生寮もあり、教員のための水汲みは生徒たちがやってくれます。

私個人的には、自分の生活のことだから、自分で水汲みをしたいのですが、この国では水汲みは子供の仕事です。ある時、生徒たちからの水汲みの申し出を断って、自分でやっていると、「教師がそれをやると、生徒たちに威厳が示せなくなる!」と、他の先生に怒られたことがあります。
(日本とは、教師の尊厳がずいぶん違います。色々思うところもありますが、長くなりそうなので、それはまた別の機会で。)

雨季のときは、水汲みが少し楽になります。
雨が降り始めたら、バケツを外に出しておくだけで、水が貯まります。
乾季のときは、共同水道の水も枯れてしまうことがあります。そのときは近くの溜池の水を使います。まあ、汲んでくる水は、ただの泥水です。気休め程度の濾過をして、使っていました。

乾季の水汲み

蛇口をひねれば水が出てくる。
なんと有難いことなんだろうと改めて思います。ましてお湯が出るなんて。

不自由なく水が使える環境に感謝。



ちなみに、英語で「水を汲む」は何というか知っていますか。協力隊の中でも、アフリカ隊員の正解率の高い問題です。(自分調べ)

かず

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