見出し画像

魅力的なプレゼンテーションを作ろう!

こんにちは、和田です!
久しぶりの更新です。今回は授業で指導したり、職員会議などの資料などで準備する場面が増えた「プレゼンテーション」についてまとめていきます!

プレゼンテーション力はビジネス現場において最も重要なスキルのひとつであり、学校現場でもプレゼンテーションをする機会は増えてきました。
英語の授業においても単元のまとめの際にKeynoteやPower Pointなどを用いて、簡単なプレゼンテーションを英語で行うなど、ひと昔前からくらべるとプレゼンテーションという学習活動自体がだいぶ一般的になってきたなと感じます。
効果的なプレゼンテーションを行う際にはいくつかのポイントを押さえる必要があり、少し変わった視点にはなりますが、本記事ではプレゼンテーションの準備や構成、資料作成のポイントを解説していきます。

プレゼンテーション作成(指導)に重要な5つのポイント

プレゼンテーションを作る上で重要な5つのポイント

魅力的なプレゼンテーションを作る上で大切な要素は、「サプライズ」「スライドの品質」「メッセージ」「エビデンス」「ストーリー」の5つです。
この5つの視点について、私もよくプレゼンテーションの教科書(お手本)として授業で生徒達に紹介しているものを例にとっていきます。

アップルが2008年にMacBook Airを初めて発表した際に、スティーブ・ジョブズ氏が行ったプレゼンテーションです。

(字幕機能をオンにすると、日本語でご覧いただけます。)

このプレゼンテーションには、優れたプレゼンテーションの要素が短い時間に凝縮されており、このプレゼンテーションを見ていた世界中の人たちは一瞬で新しく発売されるMacBook Airの魅力に惹き込まれました。
プレゼンテーションを細かく分析していくと、様々なポイントが見えてきます。

1. サプライズ

ジョブズ氏はこのプレゼンテーションの中で、MacBook Airのある重要なポイントについてをひとしきり話し終えた後、おもむろに茶色い封筒を手に取り、その中からMacBook Airを取り出しました。
スクリーンに注目していた視聴者は、いきなりリアルな物体(MacBook Air)が封筒の中から目の前に登場したことで「MacBook Airの薄さ」を強烈に印象付けられます。
これがポイントの一つ目、サプライズの要素です。
プレゼンテーションで話す内容から少し離れた視点や、今回のジョブズ氏のように少しだけ遊びの要素を発表に取り入れることができると、発表で伝えたいメッセージのインパクトがより大きいものになっていきます。

2. スライドの品質

スライドの品質と一口に言ってもその要素は多岐に渡ります。プレゼンテーションで一番大切にしたいポイントは「話し手が伝えたいことが、聞き手にしっかりと(正しく)伝わること。」ですから、発表とは関係ない要素がスライド上に載ってしまえば載ってしまうほど(聞き手が何を聞いたら良いのか迷ってしまえばしまうほど)相手に発表の意図が正しく伝わらない恐れが出てきてしまうということです。

具体的には、文字が多いスライドや細かい文字を読ませるようなスライドが多用されている場合、こうしたネガティブな現象が起こりやすいです。

反対に写真1枚を大きく見せたり、重要なキーワードだけスライド上に書かれているようなシンプルなプレゼンテーションは、様々な人達たちにわかりやすく、伝わりやすいものになります。

(ポイント)
写真の画質や画角はどうか(高画質かどうか)
・スライドに登場している人物の表情はいきいきしたものか
・生徒達の学習の様子を見せたい場合、生徒が作った成果物があると効果的
・写真のみならず、ビデオなどの映像もうまく使えているか

生徒達の成果物を含めることでより学習の様子が伝わりやすくなります

世界中に顧客やファンの人達がいるアップルのような企業は、その製品の魅力をシンプルかつわかりやすく伝えていくことを丁寧に行っているんだろうなというのが、こうしたスライド1枚1枚の品質からも見えてきます。

3. メッセージ

プレゼンテーションの中に、多くのメッセージ(伝えたいこと)を詰め込みすぎると、伝えたい内容が多すぎて結果的に聞き手には伝えたい内容が全く伝わってない!という現象に陥りがちです。
先ほどのジョブズ氏のプレゼンテーションでは、「MacBook Airは薄い!」というたったひとつのメッセージをどう効果的に見せていくかという部分に重きが置かれていました。

メッセージのインパクトをより強めていくために、あるものと比較をしながら重要なポイントを提示していく手法は非常に有効です。
MacBook Airのプレゼンテーションの場合、他社製品と比べて「他社製のPCの一番薄い部分よりも、めっちゃ薄いよ!」という部分をスライドで効果的に説明がなされていました。

例えば「iPadを使うと、授業はもっとおもしろくなるよ!」というメッセージを伝える場合、大量の暗記プリントを載せたスライドを先に出して、ひと昔前の学習環境と比較しながら、現在のiPadを使った授業の様子を交えた上で大切なメッセージを伝えていくと、よりメッセージが強いものになっていきます。

ひと昔前の社会科の授業。年号を覚えたり、暗記すごい多かったですよね
暗記する力も大切ですが、今の子ども達は実社会に通じる学びも必要になってきています。と、比較しながらメッセージを伝える

4. エビデンス

プレゼンテーションを説得力あるものにしていくために、エビデンス(主張の根拠)となる部分をさりげなく混ぜていくことはとても重要です。
(ジョブズ氏はこの部分、MacBook Air、製品そのものを実際に見せることで完璧なエビデンスを出しましたよね、、、いや、恐ろしや、、、)

(エビデンスの例)
・定量的なデータ
・アンケートの分析
・生徒達の記述や意見

これに加えて、社会的な評価も立派なエビデンスになります。例えば本校でソーシャルビジネスを学習した高校1年生が、SDGsについてのプロジェクトで全国優勝をしました。その際に載った新聞や、その後ある企業からも認められて一緒にプロジェクトを進行している部分など、社会的な評価なども受けている場合、少し触れていくとより良いプレゼンテーションになっていきます。

社会的な評価も立派なエビデンス
企業さんと共同開発する事例

5. ストーリー

最後のポイントはストーリー。伝えたいメッセージをどのような流れや構成で伝えていくかを考えていきます。

ジョブズ氏のプレゼンテーション

ジョブズ氏のプレゼンテーションでは「MacBook Airは薄い!」というメッセージを伝えるために、

・MacBookラインナップの紹介(ここにMacBook Airが加わるよと提示)
・他社製品との比較(薄さの比較)
・封筒から実機(MacBook Air)を出すサプライズ
・MacBook Airの具体的な機能や性能の紹介

という流れで、概要から細部の説明へ。視聴者に納得感を持ってもらいながらプレゼンテーションを聞いてもらうストーリーを構成しています。

その人それぞれのストーリーをどうすればよりわかりやすく伝えられるのか。伝えたいメッセージが、どうしたら様々な人達に正しく伝わるのか。
聞き手の頭の動きを考えながら、プレゼンテーションの流れを作っていくことも非常に重要なポイントのひとつです。
ストーリーを丁寧に組み上げることができれば、無関心だった聞き手の意識がしだいに好感・興味・関心へ変化し、最終的にはプレゼンテーションの魅力に惹き込まれる発表を作ることができるようになります。

聞き手の意識を0→1へ変化させることができるのも、プレゼンテーションの醍醐味

必ず複数の目でプレゼンテーションを検証する!

ひとりで作るプレゼンテーションよりも、複数の目でチェックした方がより洗練された発表になります

プレゼンテーションが完成したら、必ず色んな人達に内容を見てもらいましょう。
自分にはない視点で指摘をもらうことで、より洗練された発表になります。
プレゼンテーションを行う醍醐味のひとつに、自分とは年齢・性別・住んでいる地域や国を越えてメッセージを伝えていくというものがあると思います。
発表前に様々な人達から意見をもらうことで、色んな人達に刺さりやすいプレゼンテーションを作ることが可能になります。

Keynoteのアウトライン機能を活用する!

Keynoteにはプレゼンテーションを作る際に大まかなアウトラインを作成できる機能があります

より良いプレゼンテーションを構成していくという観点でいうと、本番のプレゼンテーションをいきなり作るのではなく、アウトライン(概略や要点、ざっくりしたストーリー)を最初に作るのもオススメの手法です。
Keynoteにはアウトラインを作る機能が内蔵されていますので、それをうまく活用したり。箇条書きやメモ書き程度にまずストーリーをまとめてみて、その段階で第三者から意見をもらうのも良い方法かなと思います。

今回は魅力的なプレゼンテーション作りについてご紹介していきました。
注意しなければならないのは、プレゼンテーションすること自体が目的となってしまわないようにすることです。生徒達が何かのメッセージを伝えていく手段のひとつとして、プレゼテーションがあります。
ひとつひとつのプレゼンテーションを洗練させ、世界中の人達が驚くような発表が日本からたくさん生まれるといいなと思います!

この記事が参加している募集

#仕事について話そう

110,085件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?