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イタリアに来てから一ヶ月。発見や気づき。

2021年10月にイタリアへ来てから、一ヶ月余り。
...いや、もう12月に入ったので二ヶ月にもなろうとしてますね。

コロナが未だに蔓延る中ですが、もとより「イタリアに行きたい」と「修士までは取りたい」という二つの強い思いを抱えていたことから、進学に至りました。

では、実際に来てからどうだったのか? というと。いろんな意味で「思っていたのと違う」ことがいくつもありました。ちょうどいい期間が経ったため、振り返ってみたいと思います。(今回はゆるく、生活中心です...!)

「カフェ」の概念がだいぶ違う

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イタリアでは、日本にあるような「ドトール」「スタバ」「タリーズ」というチェーン店的なカフェは、ほとんど見かけません! 代わりにイタリアでは「バール」という、地元に根ざしたコーヒー店が多いです。

個人的には「ローカルな文化」への憧れがあってイタリアに来た面もあるわけですが、チェーン店がないことに意外とストレスを感じていました。

ひとりで入って、パソコンを開きWifiでゆったり作業して...ということがどことなくしづらく感じ (できはするのだけれど、空気的に何か違う気がする!)。気分転換も兼ねた、身の回りで勉強できるスペースが思ったよりも少ない。

東京で生まれ育って、20年以上過ごした結果。「地元の見知った人同士」のコミュニティに興味を抱く一方で、チェーン店のようなフラットさが許される空間も、自分は案外欲しているんだなと。この点が、我ながらけっこう意外でした...。

ちなみに、コーヒーの概念もだいぶ違っています。小ちゃいカップに入ったエスプレッソが基本。日本のチェーン店で出てくるような、Mサイズくらいのコーヒーが飲めず、この点も意外とストレス...笑「アイスコーヒー」という概念も、そんなメジャーではないように感じます。

スタバですら、イタリアには全く進出できず。2018年にミラノでやっと初めて一号店(!) が建ったくらいです。本音を言えば、スタバ的な空間がもっと欲しいと思うのですが、せっかく来た以上はバール文化も楽しめるようになっておきたいな、と感じています。

仕事が思ったよりも遅い

「イタリアでは(良くも悪くも)そんなに人は働かない」というバイアスがありましたが、こちらに来て正直その通りだなと感じました...笑 というよりも、想像していた以上にかなり遅い。

滞在許可の手続きを行うため、郵便局に行く用事があったのですが、30人くらいが既に列を組んでおり。内部どころか、外部にまで行列ができてるくらい。普通に待っていたら、おそらく3~5時間くらいはかかっていたのではないかと。そしてGoogle レビューもめっちゃ低い。特に特別何かある日でもなかったため、これがおそらく平常運転なのかな? と。

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時間帯にも依りますが、スーパーもだいぶ待ちます。レジがひとつしかなかったり、夕方頃にはだいたい列を成しています。そんなにテキパキしておらず。個人的には大したストレスにはなっていないですが、日本よりは圧倒的に遅いと肌感覚で感じます。

メールもだいぶ遅く。特に大規模な組織になればなるほど。大学の事務局へ問い合わせたメールが、一ヶ月間経ってようやく返信が(1~2文くらいの文量で)返ってくる、なんてことも。その頃にはもうすでに解決してるか、諦めてるかのどっちかだったり...。

イギリスやオランダにいたこともあったのですが、それらの国々よりもだいぶスローペースに物事が進むように感じます。同じヨーロッパの中でも、やはりプロテスタント教圏とカトリック教圏とだと、違いが出てくるのか? 個人的に生まれた仮説とも合わせて、逆に興味深く感じました。

コロナ禍で懸念していたアジア人差別が、全くない

ここまでちょっと悪いことを書いてしまった気がするので、良い意味での「想定外」も!笑

正直、イタリアに来る前は「コロナ禍が一年以上続き、アジア人としての肩身がけっこう狭いんじゃないかな」と心配していました。特にイタリアは、その初期の頃は相当深刻に報道されていたこともあり。

ただ、実際に来てみると...。まったくといっていいほど、人種差別的な空気には出くわしません。それどころか、皆めちゃくちゃ優しい。自分のつたないイタリア語でも親身に聞いてくれるし、外国人がそうしているのを見てか、嬉しそうにしてくれる。スーパーの店員さんから、大学の事務員さん、街ですれ違うおじさんまで笑 

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前述したようなことで、イタリアに来て正直ストレスを感じる場面もいくつかあります。ただ、人に関してはほんとうに優しいな、と感じます。場所にも依るのかもしれませんが...。資本主義的な風土とは一線を画したような、独特な時間感覚の中で、人と向き合うことをとても大切にしているような。その点は本当に、日々の過ごしやすさに繋がっていると思います。

イタリアは、スローでローカル

ど定番な言い回しにはなりますが...「イタリアはスローでローカル」なのを、来てみてから実際に肌感覚で感じました。

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外資のチェーン店が圧倒的に少なく、地元のバールでエスプレッソを一杯すすり、仕事は溜めてもあせらず、身近な人たちとの時間をゆったりと大切に過ごす。

東京で20年以上過ごしてきた自分にとって、時間感覚(生活リズム?)のズレを大幅に感じます笑 でもそれがやっぱり、おもしろい。あるときはもちろんストレスにはなるんですが、自分の今まで抱えてきた「常識」を相対化できるような機会に恵まれて。

都会並みのチェーン店やコンビニは欲しくなるけど、フラットすぎるがゆえにコミュニケーションが生まれないのもつまらないなと感じていた自分もいて。それがイタリアではちゃんと実現されてることに、うれしさ・安堵感(?)を覚えたり。

来てからまだ一、二ヶ月足らずなので、これからもっと探索して、イタリアの生活感覚に迫っていきたいと思います...!



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