後藤和智@テキストマイニングとか

学術系同人サークル「後藤和智OffLine」代表。電子書籍の旧刊やテキストマイニングな…

後藤和智@テキストマイニングとか

学術系同人サークル「後藤和智OffLine」代表。電子書籍の旧刊やテキストマイニングなどを配信する予定です。アイコンの古明地こいし@東方Projectは「三丁目だったところ」様より。 http://murabito.sakura.ne.jp/scm/index.html

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  • 後藤和智が過去に書いた文章の無料公開

    筆者が過去に書いた記事の無料公開です。商業誌や同人誌の文章を公開しております。若者論の歴史を考える上で重要なものと自負しております。

  • 新・間違いだらけの論客選びREMASTER

    2018年冬コミにて刊行した『新・間違いだらけの論客選び』を、形態素解析エンジンと分析手法を改善したリマスター版としてWeb連載にしました。

最近の記事

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【リリース】草津町長に対する虚偽告発に関する、過去のツイートの削除と謝罪

上記の件に関して、性暴力に反対する一般社団法人「Spring」の、「虚偽の性暴力の訴えは被害者に対する人権侵害であると同時に、実際にあった性暴力の訴えに対してもそれを封じ込めるものである」という声明に賛同し、過去にこの件について行った数件のツイートを削除し、また黒岩信忠・草津町長及び関係者に対して謝罪いたします。大変申し訳ありませんでした。 また、近日公開予定である「wezzy」(サイゾー、閉鎖済み)に寄稿した文章の公開(転載)ですが、この件に関する言及を修正した上で公開い

    • 【ツイート転載】東京15区衆院補選における、堀新氏の軽蔑すべき「論客」仕草(2024.04.28)

      衆院補選の投票率の低さは、誰かが言っていた「自民党支持者が自民党に灸を据えたいときは野党に投票するのではなく棄権する」が現れた形じゃないかとは思うが、いくらなんでも堀新氏のこの解説は酷すぎる。 自民党が候補を出さなかったことが勝因の一つだとしてもこういう風に立憲野党をくささずにはいられない堀氏の「論客」仕草っていったいなんだろうね。少なくとも近年の選挙では若い層において旧民主の伸張や維新の大幅な衰退があり、また野党共闘の努力の成果もあるわけで、こういう風にくさす必要性はどこ

      • 私はいかにして自罰思考から脱却したか(2024.04.19)

        はじめに知っている人も多いかもしれないが、私は極めて自罰的な人間だった。自分が不快、不安だと思ったことは自分が悪い、と考えなければ気が済まなかった。だが、この思考にけりを付けられそうになった。もしかしたら自罰的な自分はまだ残っているかもしれないが、とりあえず脱却の道筋は立ちそうになったので、現時点での考え方を記しておく。 最初に結論を述べると、それは「「自罰のための自罰」を行っている自分が情けなくなったから」である。 我が自罰史:学校、政治、論壇、そして楽天はじめに、私

        • 平然と若者を切り捨てるネット左派(2024.04.09)

          引用が地獄。そもそもこの調査は17~19歳が対象であり、当然選挙権を持たない、もしくは持って間もない年齢の人間だけ。そういう人間に対して「お前らが選挙に行かないから」と世代論に基づく自己責任論をぶつける残酷さ。そんなに若年層を叩きたいか。 とりわけ酷いのがこれ。そもそも上の世代の責務として若い世代に希望を示すだけでなく、若い世代の同志と連帯することも必要なのだが、こういう風に一方的に切り捨てることこそわからない。ちなみに選挙権を持つ10代の投票率は20代より高い。 若い世

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        【リリース】草津町長に対する虚偽告発に関する、過去のツイートの削除と謝罪

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          【ツイート転載】あまりにも「平成」的な「昭和好き」(2024.04.03)

          こういうド直球な「90年代・2000年代劣化言説の産物」を見せられると、怒りよりもむしろ哀れみを覚える。そもそもいわゆる「昭和ブーム」には、当該年代に猖獗を極めた、若者バッシングを中核とする劣化言説が生み出したものという側面があるんだよね。 こういった見方は別に私のオリジナルではなく、例えば浅岡『メディア表象の文化社会学』などでも指摘されている。 閑話休題、「昭和ブーム」なるものは平成以降に物心がついた若い世代に対して自己否定を強いるものという側面を持っている。ゆえにこう

          【ツイート転載】あまりにも「平成」的な「昭和好き」(2024.04.03)

          【ツイート転載】サブカルチャー左派の諦念の正体(2024.03.17)

          正直、《どうしようもないすね》という意見表明には怒りを覚えます。もちろんあとのツイートで《自分の手の届く範囲でできることはやってみる》と書いているのは理解していますが、それでもそんな投げやりな意見を表明するのは社会人としての責任放棄ではないのかと思います。 最近思うのが、ここ5年くらいで目立ってきた、主として私と同年代~直上くらいの年齢の、「普通の日本人」と呼ばれる存在に対する敵意です。とりわけ“オタク”文化圏のサブカルチャー左派に多い。その原因は2002年と2012年の若

          【ツイート転載】サブカルチャー左派の諦念の正体(2024.03.17)

          【追記あり】【ツイート転載】サブカルチャー左派におけるカジュアルな精神障碍者差別:「サイコパス」「チー牛」(2024.03.09 / 2024.03.12)

          2024年3月9日「サイコパス」は差別的表現であるとたびたび指摘されているのだが、若い世代の環境運動を所詮少数派と切り捨てる感覚では平気なんだろう。 この御仁を代表として、この手のサブカルチャー左派って「普通の日本人」的なものを批判するためなら差別的表現や差別語だって平気で使うんだよね。「自分たち」のコミュニケーションの外側にいる人間に対する攻撃性は表現規制反対派ムラ連中と変わらない。 「サイコパス」という(差別的)表現のカジュアル化は、アニメ「PSYCHO-PASS」の

          【追記あり】【ツイート転載】サブカルチャー左派におけるカジュアルな精神障碍者差別:「サイコパス」「チー牛」(2024.03.09 / 2024.03.12)

          【ツイート転載】続・「若者の右傾化」論の略史――「言論の2005年体制」の成立(2024.03.04)

          「政治的」と「オタク的」を対立するものとして扱っていることの政治性は既に多数指摘されているけど、こういう態度って、2000年代初頭~半ばに1980年代サブカルチャーに耽溺した層が一部のユースカルチャーをほとんど難癖に近い形で国家主義と短絡させて論じたことのある種のカウンターとして、主として1970年代生まれのサブカルチャー系論客によって「イデオロギーフリー」という形で左派的な主張だけを「政治的」と難じて、自分たちは“若者”としてそれらとは距離を置く「正しいリベラル」なのだとい

          【ツイート転載】続・「若者の右傾化」論の略史――「言論の2005年体制」の成立(2024.03.04)

          各種アカウントのまとめを作りました。 https://potofu.me/9g9y4hga

          各種アカウントのまとめを作りました。 https://potofu.me/9g9y4hga

          ジェネレーションギャップ扇動は若年層への差別扇動だ(2024.02.23)

          ネタでも本当にこういうのはやめてほしい……。そもそもマスコミなどが面白おかしく取り上げる、(権力構造を背景としない、ただのコミュニケーションギャップに過ぎない)「○○ハラ」なる言葉は、こういう風に若年層へのバッシングを煽るものでしかない。 こういう風なただの(話題作り以外の目的が見当たらない)「○○ハラ」という煽りは、若年層によるハラスメント告発に対して有害でしかないので(権力構造の問題がただのジェネレーションギャップの問題として処理される可能性が高まる)、本当にやめてほし

          ジェネレーションギャップ扇動は若年層への差別扇動だ(2024.02.23)

          【ツイート転載】「若者の右傾化」論の略史(2024.02.06)

          「若者の右傾化」論に疑問を持ってくれることは嬉しいですし、若い世代のデモや反差別も心強いですが、そもそも「若者の右傾化」論というのは、当初は(維新支持層のような)「若者」意識の強い中年右派というよりも、むしろサブカルチャー左派によるものでした。 まず、2000年代に出た、香山リカ『ぷちナショナリズム症候群』(中公新書ラクレ、2002年)や荷宮和子『声に出して読めないネット掲示板』(中公新書ラクレ、2003年)などといった、主としてバブル文化に耽溺した層による若年層の消費文化

          【ツイート転載】「若者の右傾化」論の略史(2024.02.06)

          オンラインショップ冬の謝恩祭&復興支援キャンペーンのお知らせ

          仙台初売り延長・冬の謝恩祭開催のお知らせ弊サークルのオンラインショップ「後藤和智事務所OffLine オンラインショップ」では、次の同人誌即売会への出展まで若干時間があるため、現在開催されている仙台初売りを2024年3月10日まで「冬の謝恩祭」として延長します。 期間中は2022年までに配信された電子書籍と、SNS叢書シリーズを半額で提供いたします。この機会に是非お求めください。冬コミの新刊も冊子・電子共に買えます。 能登半島地震復興支援・東北 with 北陸キャンペーン

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          宮台真司、東浩紀――その「社会思想」の大罪(『m9』第1号)

          はじめに※投げ銭用に有料記事にしています。 本稿は、2008年に発売された『m9』(晋遊舎)第1号所収の「宮台真司、東浩紀――若者の「理解者」こそ若者の「敵」 インチキ「若者」論の現況はコイツらだ!!」を改題の上転載したものです。なお、転載にあたっては『虚構と虚妄の「若者のリアル」(SNS叢書3巻)』をベースにしております。 単なる若者批判から自己責任の「押しつけ」へ「フリーター」「パラサイト・シングル」「ニート」――何らかの理由で定職に就いていない、あるいは家庭を離れる

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          宮台真司、東浩紀――その「社会思想」の大罪(『m9』第1…

          さらば宮台真司――脱「90年代」の思想(『現代の理論』2008年新春号)

          はじめに※投げ銭用に有料記事にしています 本稿は、2008年に発売された『現代の理論』2008年新春号に掲載された文章です。なお、転載にあたっては、『虚構と虚妄の「若者のリアル」(SNS叢書3巻)』をベースにしております。 1. 臨界点ある程度は予想し得たこととはいえ、実物を見てしまうとその危機感を強めざるを得ない――「Voice」2007年9月号における、宮台真司と石原慎太郎との対談、「「守るべき日本」とは何か」を読んでの私の感想である。ここで語られていることは、宮台が

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          さらば宮台真司――脱「90年代」の思想(『現代の理論』2…

          「平均が理解できない大学生」後始末――新井紀子らの「大学数学基本調査」を批判する(ツイッター 2012.02.24/「第14回文学フリマ(東京)」サークルペーパー)

          はじめに※投げ銭用に有料記事にしております。 本稿は、2012年に私が「大学数学基本調査」及びそれに関する新井紀子氏らの論評を批判したもので、前半は同年2月24日にツイッターで、後半は同年5月6日に開催された「第14回文学フリマ(東京)」のサークルペーパーに収録されているものです。なお、転載にあたっては『若者論の忘却は歴史の忘却である(SNS叢書4巻)』をベースにしております。 本稿は、後半部のみ『現代学力調査概論(平成日本若者論史3)』、前半と後半の両方を『若者論の忘却

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          「平均が理解できない大学生」後始末――新井紀子らの「大…

          『戸塚ヨットスクールは、いま』書評(「第8回博麗神社例大祭」サークルペーパー)

          はじめに※投げ銭用に有料記事にしております。 本稿は、2011年5月8日に東京ビッグサイトにて開催された「第8回博麗神社例大祭」で発行したサークルペーパーに掲載された文章です。なお、転載にあたっては『若者論の忘却は歴史の忘却である(SNS叢書4巻)』に収録した文章をベースにしております。 本文東方とは関係ない内容で申し訳ありません。とりあえずこのサークルの立ち位置というかなんというかを紹介するのと、あと、若者論とニセ科学の関係を示す絶好の素材があったので、ここで料理してみ

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          『戸塚ヨットスクールは、いま』書評(「第8回博麗神社例…