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週刊金融日記 第9号 効率的恋愛市場仮説、"R"のつかない月にも行きたいオイスター・バー、来週はギリシャ再選挙、他

// 週刊金融日記
// 2012年6月10日 第9号
// 効率的恋愛市場仮説
// "R"のつかない月にも行きたいオイスター・バー
// 来週はギリシャ再選挙
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 メルマガの不達に関して、繰り返し対処方法を書いておきます。
 一番多いのはGmailで迷惑フォルダに放り込まれるケースです。
 Gmailの迷惑フォルダに移動させない方法は、各ベンダーのサイトに説明が載っていますので、お試し下さい。
 不達の場合、一番手っ取り早い解決策は、ウェブ・ページで読むことです。
 まぐまぐ、ブロゴス、夜間飛行とも、購入した分に関してはウェブで読めるサービスがあります。

まぐまぐ: magmail.mag2.com

ブロゴス: magazine.livedoor.com/magazine/52

夜間飛行: yakan-hiko.com/fujisawa.html

 また、各メルマガ・ベンダーの連絡先です。
 まぐまぐは@kuwasiihakase、reader_yuryo@mag2.com です。
 ブロゴスは@ld_blogos、dev-ld-magazine@livedoor.jp です。
 夜間飛行は@bookyakan、http://yakan-hiko.com/contact.php です。

 非推奨ですが、週刊金融日記の人生相談アドレスにメールを送って頂ければ、購読状況を確認後に再送しております。
(返事がいつできるかはわかりません)

1.効率的恋愛市場仮説

 金融工学のほとんどのモデルはあるひとつの仮説から導かれている。「効率的市場仮説(Efficient Market Hypothesis, EMH)」である。これはファイナンス理論のなかで最も重要な概念なので、ちょっとおさらいしておこう。実は拙著『なぜ投資のプロはサルに負けるのか』は、この効率的市場仮説というのが何なのかを解説したくて書いた本だ。僕は理論物理学の研究者からファイナンスに来たので、それほどにこの効率的市場仮説は衝撃だったし、そこから導き出される多数の理論の美しさに感動したのだ。
 効率的市場仮説というのは、株などの金融資産の価格は、その時点で利用可能な全ての情報を織り込んでいるので、いつも適正になっている、という仮説である。いつも適正価格なのだから、割安なものも割高なものも発見できず、結局、株価が上がるか、下がるかはまだ誰も知らない未来のニュースで決まる。まだ誰も知らない未来のニュースは、定義から現時点では誰も知らないので、将来の株価の予測は不可能なのだ。

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