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週刊金融日記 第151号 石器人仮説と人類の未来、日経平均株価15年ぶり高値、麻布十番のフレンチ&ワインバー、妻だけセックスレス、他

// 週刊金融日記
// 2015年3月3日 第151号
// 石器人仮説と人類の未来
// 日経平均株価15年ぶり高値
// 麻布十番のフレンチ&ワインバー
// 妻だけセックスレス
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 とうとう花粉が飛んできましたね。アレルギーを抑える薬を飲みはじめた人も多いのではないでしょうか。
 これほど多くの日本人が苦しんでいるのですから、スギは伐採して、根源から花粉を無くしてほしいものです。もともとは木材のために植林したそうなので、これは立派な公害ですね。
 さて、cakesで連載中の小説が更新されました。

Chapter4-1 恋愛プレイヤー誕生
https://cakes.mu/posts/8511

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.石器人仮説と人類の未来

 進化生物学は、約150年前のチャールズ・ダーウィンらの研究にまで遡る。進化を引き起こす自然淘汰の理論は、その後、多くの生物学者により洗練されていき、個々の個体が「種」の繁栄のために協調しながら生態系を作っているとする牧歌的な生物観は否定され、いまでは、単に個体単位、より厳密に言えば遺伝子単位で、自らをより効率よく複製してきた形質が、遺伝子プールの中で増殖していくだけのプロセスだと理解されている。
 生物には一見利他的な行動も見られるが、それらも突き詰めて考えて行けば、遺伝子が利己的に自分自身を複製しようとしている結果、そう見えるだけということになる。
 たとえば、自らを犠牲にしてまで仲間を守ろうとするミツバチやアリなどの社会性昆虫の行動は、利己的な遺伝子では説明できないと思われるが、こうした社会性昆虫は特殊な染色体の構造をしており、淘汰の単位を個体ではなく、まさに遺伝子単位で見れば、一般的な哺乳類の兄弟よりもさらに血縁度が高い仲間を自らの命を犠牲にして守るのは、合理的だとされる。また、哺乳類で、自らの血が繋がっていない可能性のある子が頻繁に親に殺される現象が観察され、種単位で自然淘汰が進む、という考え方は否定されている。
 こうした進化生物学の発展について知りたければ、以下の文献を読むといいだろう。

『週刊金融日記 第92号 血縁淘汰理論』

『利己的な遺伝子』リチャード・ドーキンス
http://goo.gl/JrzP6

『進化と人間行動』長谷川寿一、長谷川真理子
http://goo.gl/febtZ

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