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意識を「今」に繋ぎとめるために知ること|今を感じることができない原因とは?


1.はじめに


私たちはとても忙しい日常を当たり前のように過ごしています。
食事をしながらテレビを見たり、歯を磨きながら今日の予定を考えるなど、何かをしながら何かをする、何かをしながら何かを考えることが、一日の中で大半を占めているのではないでしょうか?
無駄な時間を過ごさないために効率よく行動することは、忙しい現代の社会で過ごす人たちにとっては、重要なことなのかもしれません。
ですが、やるべきことを早く終わらせ、空いた時間をのんびりと過ごすこともなく、時間を有意義に使うために予定を入れることや、何かしなくては…と意図的にやることを探してみたりと、思考と行動を停止させることを許さず忙しい日々を過ごしている方もいらっしゃいます。

忙しさは常に何かに追われている…ということです。
何かに追われる日常の中で、人はどれほど幸せを感じているのか疑問に思ったことはありませんか?
忙しさに加え、人間の脳はネガティブに傾きやすい性質を持っているために、常に過去の失敗や未来の不安に対して意識を傾け悩み続けます。
つまりそれは、「今」という現実に意識を向けていないということになります。
今この瞬間を意識することで、悩みごとを減らすことができること、また、望む未来を引き寄せやすくなることをご存知でしょうか。
今ここを生きるとはどのようなことなのでしょうか?
今回は「今ここ」を生きる大切さについてお伝えします。

2.あなたの意識はどこにある?


意識は一瞬にしてどこにでも行くことができます。
突然ですが、少しだけその体験をしてみませんか?

手のひらを見てください。
人差し指の指先に意識を集中してみてください。

では、体の中心、心臓のあたりに意識を集中させてみてください。

次に、肉体を離れ、頭上2mのあたりに意識を置いてみましょう。
自分の意識が自分自身を見下ろしているような感覚です。

では、幼少の頃の楽しかった記憶を思い出してみてください。
懐かしさを感じることができましたか?

更に、今から5年後の未来の自分を想像してみてください。
楽しい未来を想像できましたか?

では最後に、あなたの意識を宇宙に飛ばしてみてください。
地球を離れ、太陽系、天の川銀河を抜け宇宙を見渡した後、ゆっくりと今の世界に意識を戻してみましょう。

どうでしょうか?
簡単にできたのではないでしょうか?

このように意識は過去や未来、ミクロやマクロ、現実の世界や空想の世界(時間や空間)に関係なく、どこにでも行くことができます。

さまざまな場面に意識を向けることによって、想像力を働かせ豊かな感性を養うことができますが、その反面、人間の脳はネガティブな思考に傾きやすい性質を持っているために、過去に起きたできごとに対するトラウマや、未来に対する期待や不安に意識を向けていることが、日常の中で多くの時間を占めていることがあります。
それは、「今」という現実に意識を向けておらず、今この瞬間を感じ取っていないということになります。

3.「今ここ」でない原因


今という瞬間に意識を向けることは、簡単なようで難しいことです。
なぜならば先ほども述べましたように、意識は一瞬にしてどこにでも行くことができるために、思考をする度にどこかへ行ってしまい、思考を止めない限り今ここに繋ぎとめておくことが難しいからです。
そして、この他にも人間が持つ性質が原因となり難しさを増しているのです。
人間は誰もが本来はありのままで完璧な存在ではありますが、何かと比較をすることで自分に無いものを欲しがるという欲望を持つ性質があります。

収入・容姿・才能など、無いものをあげるとキリがないほど「無い」に意識がフォーカスしてしまう傾向があります。

自分に無いものに対する不足感は、不満や不安になることで、心の中のエネルギーがどんどん枯渇していきます。
この欲望を満たすためには、外側の世界にある物質(物質ではない場合…権利・権力・能力などもあります)を手に入れて満たすしか方法はありません。

手に入れることで満たされた欲望は安心し満足しますが、また心のエネルギーが枯渇すると、次の欲望を満たそうとする願望が湧き起こります。
不足感は無限のループで依存的な欲求ともいえます。

不安や不満が大きいほど不足を感じ、その穴埋めをしようとする意識を今ではないところに傾けているのです。
それを続けることで心のエネルギーは満たされることはなく、どんどん枯渇していきます。
では、この不足感を満たすには何をしたらよいのでしょうか?

4.不足感を満たす


「お金がない…」「容姿に自信がない…」
「何の才能もない…」「運もない…」
「無い」にフォーカスし続けている時、悩みは尽きることがありません。

このループから抜け出すためには、外側の世界(物質を中心としたもの)で満たされることを考えず、内側の世界(心の中)を満たすことに意識を向ける必要があります。

「足るを知る者は富む」これは中国(春秋時代)の哲学者、老子の言葉で「新しく何かを得ることで満たされるのではなく、今の状態で満足する」という意味を持っています。

人間の欲望は尽きることがなく、常に足りないものを追い求めてしまいます。
それは、外側の世界に心が振り回されていることにもなります。
周りをよく見てみると、実はたくさんあるという現状を知ることも大切です。
そして、本当に心を満たすことができるのは、外側の世界の誰かや何かではなく、自分自身でしかないことを知ることです。

また、自己肯定感を高める必要があります。

自己肯定感とは自分の存在そのものを認める(肯定する)感覚で何か(誰か)と比較をすることで自分の評価をすることもなく、ありのままの自分を認め、受け入れることをいいます。
自己肯定感が低いままですと、他人と比較をすることで劣等感で苦しみ、無価値感(自分には価値がない)、無力感(自分には何もできない)などが強くなります。

その結果、周囲に認めてもらいたいという承認欲求や依存心が強くなることも、不足感に繋がる原因となります。
そのために自己肯定感を高め、ありのままの自分が、実は完璧な存在であることを知る必要があります。
心のエネルギーを満たされると、人は安心感を得て過去や未来に対する不安や恐れの感情も軽減されます。
そうすることで、今という現実に意識を集中させることができるようになります。

5.「今ここ」意識のメリット


今という瞬間を意識することで、人生がスムーズに流れ出します。
その大きなメリットとして、負の感情を中心とした悩み事に対する時間が少なくなるという点があります。
「今この瞬間」という現実に、何も起きていないとしても、過去や未来に対する恐怖や不安の感情を、長い時間感じ続けていることは大きな心の負担になり、無駄なエネルギーを消耗することになります。
過去や未来にとらわれることなく、今この瞬間を大切に過ごすことで、心が穏やかで幸せを感じることができます。
幸せを感じる波動は高くて軽やかです。
この状態を保つことで、自分が望む未来を引き寄せることに繋がってくるのです。
また、思考することは脳の性質として、意図せずとも自動的に湧き起こってきます。
これは勝手に湧き起こってくるものですので、コントロールができなくても当然のことですので自分を責める必要はないのです。
今この瞬間に関係ないことに意識が傾いてしまった時には、今という瞬間に意識を戻し、また意識が反れてしまったら、また戻す…この作業を繰り返すだけでいいのです。

一番重要なことは、意識が今ここに無いということに「気づく」ということです。

気づくことは、今この瞬間ではないどこかに繋がっている、重く苦しい負のエネルギーを断ち切ることになります。

究極を言えば気づくだけでもいいのです。
どのような思考や感情も自分の一部分であり、否定をすることもなく、ただ今この瞬間を大切に生きることに意識を向けてみましょう。

6.まとめ

いかがでしたか?私たちがいるこの世界は、仮想現実であると語られることが増えてきました。
意識が何を現実として認識しているかによって、目の前の世界は天国にも地獄にもなってしまいます。
今この瞬間を大切に生きることで、目の前のホログラムは輝きを放つテーマパークのように映し出されるのではないでしょうか。

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