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泣きたい時に読む小説「エターナル・スターダスト Extra」No.3


前回のお話 ↓


巨大な魔物の攻撃を全身で受け止める。

痛みと衝撃に耐えながら、間一髪でアヤとサヤカをかばうことができた。

まぁ、実際に痛いわけではないが。

「リン!」

アヤが慌てた声を上げる。

後ろを振り返る余裕はない。

今は二人を守り抜くことだけを考える。

「大丈夫!一旦引くんだ!」

魔物の次の攻撃を防ぎきれない。

もうダメだと覚悟を決め、仲間を逃がそうとしたその時――。

サヤカが飛び出した。

「頼む、この一撃で!」

信じられない跳躍力で空中に舞い上がり、短刀を突き立てるサヤカ。

一瞬の隙を突いて放たれた必殺の一撃が、魔物の頭部を捕らえた。

「これでっ!」

見事に撃破。

三人で何とかクエストをクリアできたのだ。

その後、3人で祝賀雰囲気でいると、サヤカがぽつりと言った。

「二人ともごめん。私、来週からバイトのシフトが激増しで、ログインできなくなると思う」

アヤが驚いた表情で「えーっ!」と声を上げる。

「学費稼がないとなんだよね」

「だから、二人で頑張って」

サヤカが申し訳なさそうに頭を下げる。

「まぁしょうがないわ。バイト頑張ってね」

アヤがサヤカを励ます。

俺も「がんばれよ」と声をかけた。

こうしてサヤカはしばらくESDから離れることになったのだ。

必然的に俺とアヤが二人になる機会が増えた形。

「しょうがないわね。二人で頑張ろう!」

アヤは元気よくそう言うと、俺の手を取って街を歩き出した。

ふと照れる気持ちを抑えつつ、俺はアヤと街をふらふらと歩く。

露店の気になる商品を覗いたり、おしゃべりをしたり。

だんだんと会話が弾むにつれ、二人の距離も近づいていることに気づく。

アヤの顔がとても近い。

「んー、ここって以前通ったことあるかしら」

「どうだろう?覚えてないなぁ」

「ほら、この辺で迷宮に入ったりしてたわよね」

辺りを見回しながら、アヤは過去の思い出話を楽しそうに語る。

追想に共感しつつ、アヤの表情を眺めている自分がいた。

ゆっくりと時間が過ぎていく。

その後、二人でダンジョンに挑むことにした。

今まで三人パーティだったので、二人では戦い方を変えねばならない。

「私は攻撃魔法が得意だから、リンは前線で防御を頼むわね」

「任せろ!必ずアヤを守ってやるから!」

必要以上の意気込みが口から漏れたが、アヤは嬉しそうに笑ってくれた。

ダンジョンを進み、モンスターを次々と撃破していく。

アヤの魔法と俺の剣で攻めのコンビネーションが光る。

ピンチに陥った際はアヤをかばい、守り抜いた。

そして、互いに助け合いながら、ダンジョンを突破できたときの達成感が嬉しかった。

クリア後、アヤはふとこう言った。

「二人でも意外とやれるもんね」

「そうだね。いいコンビだと思う」

「えへへ、そう?嬉しい」

アヤが満面の笑みを浮かべる。

少しはにかんだ表情も新鮮で、俺の胸をドキッとさせた。


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泣きたい時に読む小説「エターナル・スターダスト Extara」No.4 へ続く…

続きは ↓
またあした(*´꒳`*)


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