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「ちゃんと貯金をしておきなさい!」

いきなりあからさまなサムネイルですが、今回は「お金」にまつわるお話をしていこうと思います。
 私もそうですが、70〜80代の両親に持つ現役の保護者層の方、その方達が子供の頃、お父さんやお母さんに「大人になったら困るから、しっかり貯金はしておきなさい」と言われたことと思います。私も大人になったら、お金持ちになりたくて、少ないお年玉を一生懸命貯金していたものですw
 まずはこれを頭の片隅にでも置いておいていただければと思います。

収入の多様化

 昨今の社会を見ていると、実にさまざまなことが多様化しています。職業選択の自由というのも、守られた人権の中の一つです。代表的なものをいくつか挙げると、
 ①自分の得意なことを活かす大手企業、従業員、公務員
 ②医者、弁護士、ミュージシャン、タレント、プロスポーツ選手、作家、漫画家
 どうでしょう?大体この辺に収まってくるのではないでしょうか?では、①と②はなぜ分けているかというと、収入方法の違いです。①は給料、②は報酬としてお金を受け取っているということです。
 このほかには、③経営者と④投資家という、この四つの中から人はお金を受け取っています。
 先ほど、多様化してきていると申しましたが、最近では動画の広告収入や、アフィリエイト、情報の販売など、収入方法はさまざまですが、これらも②の報酬に分類されます。会社員が本を出版するなど、給料を得ながら報酬も得る。こんな方も最近では増えています。

「お金持ち」になりたい

 守銭奴みたいなタイトルですみませんが、ここでの「お金持ち」とは、「自分が老後も安心して暮らせるための貯蓄はしておきたいよね」という意味で、決して金持ってるから高級車乗り回して豪遊してやる!というものではありません。勘違いのないようにw
 さて、貯金するにも手元にお金がないと何もできません。「お金が全てではないが、全てにお金が必要だ」というフレーズを何かで見ましたが、まさに現代社会においてはその通りです。そういう意味で収入について話をしました。収入を大きくするには2つの方法があり、さらに収入を大きくするということと、支出を減らすことです。支出を減らすのはすでに取り組んでいる方が多いと思いますが、ここではさらに一歩踏み込んで、晩酌回数を減らしたり、喫煙を減らしたり無くしたりするということです。
 収入においては、実は、上記の①②と、③④では性質が異なります。①②では非常に難しく、俗にいう「お金持ち」と言われる人は③④の人がほとんどです。えー!!という感じですが、これが現実です。。。

我が国の税制

 先ほどの①②をお金持ちになりにくくさせているという理由は、日本の税制にあります。①②は、総支給が出て、税金を徴収された後に手取りとしてもらいます。そこから必要なものを購入するという流れになります。一方、③④は、売上が立ち、そこから必要なものを先に購入し、残ったものに課税されるという仕組みになっています。いわゆる、これが「経費」です。仕事に関係ないものを経費として申告するのはいけませんが、経費として購入する分については非課税です。あまりこういうことを言いたくはないし、推奨するものではないですが、極論を申し上げると、売上が上がり、経費も同額だった場合には、収入にかかる税金はないということになります。(税務署の職員は公務員であり、そういうのを見抜くプロでもあります。悪用せず、きちんと申告しましょう)

本当に「貯金」だけでいいの?

 収入を大きくするということはわかってきました。「そんなこと当たり前だし、わかってるよ!」という方ももちろんいらっしゃいます。では、後はせっせと貯金するだけ!ということでもなさそうです。
 銀行預金の金利を見てみましょう。(ちなみに、預金と貯金の違いはありません。呼び方の違いだけです)現在は普通預金で0.001%、定期で0.01%です。かつての70年代は定期でなんと7.0%もありました。仮に100万円預けたとして、10年で約2倍の200万を超える金額になります。70年代というと、冒頭でお話しした私たちの親世代が現役の頃です。だから子供だった我々に「貯金しなさい!」と言っていたわけですね。
 しかし、現代において、かつてほどのお金の価値は落ちています。昔、お父さんに「タバコ買ってこい」と言われ、300円をもらい、残ったお金でお菓子も買えた時代でしたw
 今は600円ほど出さないとタバコは買えません。いろいろな物の物価が上がったと言えますが、ウラを返せば、日本円の価値は下がっているとも言えます。(タバコはほぼ税金なので、この限りではありませんがw)
 ざっくり言うと、かつての1億円の価値は現代では6000万〜7000万と言われています。そんな中で、果たして現金預金だけで良いのだろうか?という話になるわけです。

国が推奨するだけでなく、制度まで作った「NISA」

 ①②③と④でも分けることができます。どういうことかというと、①②③は自分が働く、または人に働いてもらうことにより収入を得ます。一方④は、お金が働くということです。端的に言うと、お金がお金を産み出すということです。つまりは「投資」といことになります。
 投資と聞くとだいたいの人は拒絶反応を示します。安い時に買い、高くなったところで売る。そのために目を充血させながら3分おきに株価を見ている。暴落したら借金に追われる危ない行為。というイメージがあるからです。
 株式による収益は2種類あり、売却益(キャピタルゲイン)と保有益(インカムゲイン)があります。国や多くの資産形成方法が推奨しているのは後者のインカムゲインです。わかりやすく言うと、持っている車を買った時より高く売却して得る利益と、車を保有しつつレンタルして、そのレンタル料として得る利益の違いという感じですかね。
 ですので、キャピタルゲインはもはやただのゲームといえます。だいたいの人は「投資」と聞くとこのイメージを持っています。
 一方で、インカムゲインによる投資行為はキャピタルゲイン取引よりだいぶ地味です。それは逆にスマホやPCとにらめっこせずほったらかしても大丈夫とも言えます。
 もちろんこれらで得た収益にも課税されます。税率はなんと20%。コツコツ稼いだ100万円を、何もせず20万持っていかれます。しかし、国も根を上げ、「もう国民ひとりひとりを賄いきれないから自分である程度なんとかしてくれ!そっちの優遇はするから」と言ってきました。つまり、収益に対する税金を非課税(少額投資非課税制度)にするというものです。
 「人」が働くのには限界があります。しかし、お金が働くということも知っていれば、引退後の生活もだいぶ変わってくるかもしれません。

第一部の最後に

 収入の多様化ということをお話ししましたが、それはつまり、一つの会社にしがみついていることもなくなってきたというふうにも取れます。会社は会社で、下手に人件費に回すより、企業の力を使って大きく投資に回してしまうということから、会社から徴収できる所得税なども減り、国を運営する費用も少なくなってきたということで、政治資金の悪用や所得隠しなどの問題も表面化しています。そんな中で、国も根を上げてしまい、我々国民も、自分のことは自分でなんとかしなきゃという意識も持っておいた方がよいと感じます。それを促進する治療薬として、かつての麻生財務大臣は「老後までに2000万円必要だ」と言いましたが、副作用の方が出てしまい炎上してしまいました。あれは、今の現役世代に、早くから投資をしてもらえれば、引退する頃にはある程度貯蓄されており、老後は困ることはないだろうということで、それがだいたい2000万くらいだよ。ということを言いたかったのです。しかし、麻生大臣が思っているより国民のマネーリテラシーが低かったため、あのように炎上したといえます。(麻生大臣の説明足らずも問題ですがw)
 次回、反響がございましたら「実践編」と題して、実際にどう行動すればよいかなどもお話しできればと思います。
 「お金の話」というのは、裾野が広く、とても複雑なのでどうしても長くなってしまいます。また、この執筆では、あくまで何もしてない人向けにきっかけとなればと思い、書こうか迷いましたが、書きました。詳しい方はそれぞれの考え方をお持ちだと思いますし、「じゃあどの銘柄?」などは次のステップで読者の方が考え、行動していくと思います。
どうか、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

おっと、銀行の窓口が閉まってしまうので、今日はこの辺で!
ではまた。

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