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【映画レビュー】「伯爵」を見た 吸血鬼ピノチェト参上

[ご注意]内容にネタバレが含まれます。

今日も読んでいただいてありがとうございます!
今回は「伯爵」という映画を見たのでレビューしていきたいと思います。
本作は、250年生きてきた吸血鬼のお話です。
変わっているのは歴史上も独裁者で有名なアウグスト・ピノチェト(Wikiに飛びます)を吸血鬼として描いているところです。

彼はフランス革命時から生きている吸血鬼で、ピノチェトとしてチリの第30代大統領としてその席を全うするものの、汚職などの罪で訴追されることとなったため、死亡を偽装して逃れ、廃墟のような屋敷で執事とともにひっそりと暮らしています。
ピノチェトは、世の中を悲観して死ぬことを望みながら生きているのですが、そこに子供たちが父親が生きていることを聞きつけ、財産を狙って乗り込んでくるというところから、物語は始まりす。


吸血鬼でも人間の性からは逃れられない

吸血鬼というと、一般的には古城で優雅に暮らしているようなイメージをつい持ってしまうと思うのですが、この映画で主人公が住んでいるのは、屋敷ではあるものの城ではないです。
それどころか、自分はまだ生きているのに、子供同士の醜い財産の奪いに巻き込まれてしまうという、なんとも吸血鬼らしくないところがとても滑稽に見えてしまいます。

さらには、ピノチェトの財産を正確に把握するということで、尼僧でありつつ会計士でもあるという娘の友人も登場し、金問題に加えて、女性問題にも波及してしまいます。
そして最終的にはピノチェトの母親(もちろん吸血鬼)も登場してしまうなど、そこに描かれるのは、単なる人間にも劣らないヒューマンドラマなのです。
自分には、場所と設定を変えたアメリカのホームコメディに見ました。

ハイメ・バデルさんの怪演光る!

この映画は、やはり主役の吸血鬼ピノチェトを怪演しているハイメ・バデルさんイチオシでしょう。
独裁者としてのピノチェト、萎んで死にたくなっているピノチェト、そして生へ執着を再び取り戻したピノチェトを熟練した技術で演じ切っています。

ほぼモノトーン

この映画は、「ほぼ」全編をモノトーンにしています。モノトーンにすることによって、カラーよりも人の動きやセルフに集中して見ることができると思いました。
特にこの映画では、一部吸血鬼特有の行動が描かれているので、モノトーンで表現することによって、必要以上血や残任性が強調されず、単位彼らが吸血鬼であることを印象付ける効果があったため、効果的に使われていたように感じました。

細かいところは気にしないで見たい

少し吸血鬼の知識を持っていると、なぜ子供達はヴァンピールではないのかなど、細かいところが気になってしまうかもしれませんが、そういった細かいところは気にしないで見てほしいです。

最後まで読んでいただいてありがとうございました!
今回は以上になります!
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