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親友って言ってよ

私には親友がいる。福岡に来てからずっと友達で、住む場所が離れてもたまに連絡をとって、仕事や夢の話をする。彼女も芸術家で、歌や詩などの活動をしている。私の大好きな大好きな友達なのだ。彼女も詩のお仕事などで私を題材に取り上げてくれることがあり、お互いの夢を励まし合うような仲である。私が怒ってしまって引っ込みがつかなくなり、錯乱しても「なんで怒ってるかわからないけど、私はあなたと友達でいたいよ」と言ってくれる、私には勿体無いほどできた友達である。それに、その子もきっと私のことちゃん

    • フルーチェ

      フルーチェが怖い。まんじゅう怖い的な話ではなく、口にするのが恐ろしいのだ。 思えば、昔から好きな服は着ることを許されなかったが、好きなものはなんでも食べさせてもらえた。ピアスも染髪も禁止されていた我が家であったが、メルヘンママであるところの母は父の取り決めに従わず私たちにいろんなものを食事として与えた。父が監視できない範囲では母は非常に自由に振る舞う。 例えば、昔から我が家では何故かシリアルを朝食として食べることを父から禁止されていたが、父が出張などで家を空ける場合は普通

      • 宮崎県東諸県郡綾町にはツルマルツヨシがいる。 シンボリルドルフの息子で、G1にも勝った強い馬である。会いに行った。「強くて優しいおじいちゃん」という感じの馬だった。 偶然だな、と思った。私の強くて優しい祖父も同じ町で生まれているからだ。だから綾町へ行ったのだ。 綾町は田舎である。どれくらい田舎かというと、ユネスコエコパークに登録されるほど雄大な山と森と川がある、突き抜けた田舎である。鮎も取れる。ユネスコエコパークについて知らなければ各自調べていただきたい。ここまで田舎だと地方

        • ケン道

           私は割と運動が好きだ。バイト終わりに軽く運動したり、格闘技系の習い事をしている。バイト先の偉い人には「そんなに倒したい人がいるのか」と言われた(この歳になるとそういう人もいくらかいるものだと思う)。どうあれ身体を動かすというのは案外さっぱりしていいものだなあと思っている。なぜか親世代の方から褒めてもらえることもあり、心身共に美味しい。  一方体育とかいう性知識しか育たない教科はかなり嫌いであった。まともにできるのは習い事をしていた水泳くらいで、それも人並みくらいにしかでき

        親友って言ってよ

          ションベン少女

          みなさんはションベン小僧をご存知だろうか。あのお腹がぽっこりした、クルクルの癖っ毛の男の子が噴水とかでチョロチョロションベンしているように見える彫刻のことである。 あのパロディで、ションベン少女というものがある。その少女は座りションをしているのだが、センター分けに加え2つ縛りをしているのでかなり芋臭く、ションベン小僧のようなある種のファンシーな可愛らしさはあまりない。生々しくて若干不気味ですらある。何ウケを狙ったのかよくわからないが、そもそも元ネタのションベン小僧自体が下等の

          ションベン少女

          高跳びデート〜ハーメルンの笛吹男の巻(ロマンチスト・エゴイスト編)〜

          私は非常に稀かつ一途な恋心を持つ人間である。なんてったって10年に一度くらいしか自発的に人を好きにならないのだ。情熱的かつ粘着質なのである。 10年って長い。小学生の頃2分の1成人式なるものが学校で行われていたが、同じ月日が経つと本物の成人式が開催されるのだ(分数の足し算ができてもやっぱりびっくりする)。 その頃、つまりちょうど10歳くらいの時に私に初恋の人ができた。Kくんである。彼は広島から転校してきた目元が魅力的な美少年で、クラスの女子の半分は彼のことが明らかに気になって

          高跳びデート〜ハーメルンの笛吹男の巻(ロマンチスト・エゴイスト編)〜

          ゴインゴイン

          友達に「エッセイを書いた方がいいよ」と言われたので、しばらく実験的に投下してみることにする。 今回は敬愛するさくらももこ先生に倣い家族、その中でも父母のコミカルな面にフォーカスしてみようと思う。なぜならば父はかなり厳格かつ神経質で、キビキビと働くエリートサラリーマンであるからである。多面性は面白い。だから父と、その伴侶である母について書く。 父がどれくらい厳しいかというと、姉が買ってきた迷彩柄の服を「軍人が着る服だから」という理由で捨てたり、染髪禁止(銭湯みたいだ)、ピアス

          ゴインゴイン

          はじめに

          友人に薦められてエッセイを書いてみたところ思った以上に好評だったので,noteに纏めていこうと思う。 多機能なサイトっぽいので今後他の用途で使うこともあるかもしれないが,しばらくはエッセイや他のブログに載せていた文章をリライト(ASIAN KUNG-FU GENERATION)したものを載せようと思う。エッセイなのでフィクション等が入るときもあると思うけれど,ご了承ください。 ではそんな感じで,よろしくお願いいたします。

          はじめに