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【アメリカ・学校ボランティア日記 Vol.23 マルチカルチャ―イベント参加のロシア人の想い】

こんにちは。アメリカ在住主婦 Kayです。

今日は、小学校でのマルチカルチャ―イベントでのボランティアについて、ご紹介しつつ、イベントが始まる前のやり取りの中で感じた「戦争の影響」について、少し記したいと思います。

マルチカルチャ―イベントでは、それぞれの文化を代表するブースが出展され、パフォーマンス等も開催され、毎年それはそれは盛り上がります。今年も約20文化が出展します。

私は日本チームの一員として臨み、おにぎりを握っていったり、ブース対応したりする予定です。

今回のマルチカルチャ―イベントに参加するチームの中で、1つだけ国ではないチームがありました。代表する文化名が「Roblox(ゲームプラットフォーム)」なのです。ゲーム文化を紹介するということなのかな?と思いつつ、知り合いのお母さんがその文化紹介の代表をするようだったので、聞いてみました。

Kay「Roblox文化とは、とてもユニークで良いですね。」

お母さん「こどもたちがやりたいというので、応援することにしたの。私はゲームしないから代表にはなれないのだけれど。w 昨年はロシアの中の一地域の国で出展したのだけれど、ウクライナも出展する中で、平和的な学校のイベントで不要な緊張を生みたくないので、ロシアとしての出展は今年は遠慮することにしたんです。」

そう、このお母さんはロシア出身なのです。

Kay「そうだったのですね。国として出展しないという判断をしたのは、ご家族にとって厳しい選択でしたね。でも、このイベントでは、国でなくとも文化を代表して参加するのも歓迎されるということを示すことができ、良い先例になったと思います。来年には状況が落ち着くことを祈っています。」

このやり取りをする中で、祖国ロシアが戦争状態にあり、しかもアメリカを始めとした国際社会に非難されている中で、アメリカに住んで暮らしていくことの辛さ、厳しさをひしひしと感じました。

戦争相手国ウクライナからの避難民も小学校にはおり、ブースを出展します。

こどもたちは全く関係ないのに、戦争により、自分の祖国ロシアの文化を代表できなくなるなんて、なんて哀しいことなのでしょう。

お母さんは、そんな寂しさ、哀しさをこどもたちに味合わせないために、ゲーム文化での出展を応援したのだなと、やりきれない気持ちと応援したい気持ちで一杯になりました。

こんな小さな小学校でも感じる、ロシアーウクライナの戦争の切なさ、状況が落ち着くことを祈るばかりです。

今週もお読みいただき、ありがとうございました。

それでは、また、来週金曜日に。
よい週末をお過ごしください。


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