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上昇型のエニアグラム

はじめに

エニアグラムについてまとめてみました。私はエニアグラムについては本を1冊も読んでおらず、講座も受けたことが無く、松村先生の図書とか動画から、かじり学習してきた感じです。
まとめたとは言え、先生の言ったことがそのまま記載されているのではなく、こういうことではないかという私の考えも混ざっています。中には上手ではない部分が含まれているかもしれませんが、アウトプットすることをとりあえずの目標にしましたので、自信がなくてもアップしてしまいます。
これからまとめ方が変わっていくとしても、これを土台にしていくことができるので、書いた価値はあったと自分では思っています。
今回は、流れるような文章ではなく、1つずつ確認するように記載しています。このほうが分かりやすいし、振り返りやすいと感じました。
読んでいただける方には、それぞれにエニアグラムを書いていただいて、私が述べたことを1つずつ確認していただければと思います。その中で、そうだなとか、それは違うとか、それぞれに判断していただいて、ご自分の整理を進めるための材料にしていただければ幸いです。

Part 1 上昇型の進化の流れ

  1. 下降型と上昇型を両立させることを目標にする。そのためには、まず上昇型を完成させる。それによって下降型を目覚めさせる。死と共に、上昇型の部分は地球に返す。地上に生きている間は、その2重のボディーで過ごすことが理想的。

  2. 上昇型の進化とは、H768からH12までの通路を開拓すること。

  3. それぞれの水素の部分で循環作用がある。例えば、H768は食事と排便。H364は水分補給と排尿。H192は呼吸。ただし、H192に関しては、インターバルショックH192(ド192)が、吸う息であり、ミ192は吐く息である。

  4. 身体オクターブは、ドレミまで自動的に上昇する。上昇しつつ、その水素における循環がある。H768は固形物、H364は液体化、H192はガス化である。

  5. H96は、固体を生み出す生体エネルギー。月のエネルギー。このエネルギーにH192以下の地球成分が集まってきて、肉体を形成し、維持する。土台的役割。それゆえ、個に閉じこもる、パーソナリティーを守ろうとする働きがあり、排他的になる。

  6. H768が食事によって肉体の素材の主成分になるように、ドH192は、空気でできた身体の主成分になる。それがそのまま進化して、H96という暗い感情体を作り出す。

  7. H96は呼吸するだけで増えていくことになるが、それと同時に、気のエネルギーの循環とか、暗いエネルギーの循環が行われる。例えば、満月の日は気が満ちるので、生き生きとしやすい。

  8. H96は、生体エネルギーであり、減ると生命力つまりは元気がなくなり、増えれば元気が出る。それと同時に、個体にしがみつく暗い感情も増える。

  9. H96がそのまま進化すると、H48の通常の思考、一般的な生活の水準になる。これは繰り返された感情の型であり、思考のふりをした感情とも言える。(思考オクターブは、次のインターバルショックド48から始まる)同じことの繰り返し、ルーティンな活動のことでもある。

  10. 上昇型にとっては、H48が自我の中心となる。その下にはH96があり、H48はH96を対象化できないため、頻繁にそこに引きずられる。つまり、H48になったり、H96になったり(正確には近づいたり)する。通常運転状態か、あるいは暗い感情やパーソナリティーにしがみつく我儘な状態か、という状態を行ったり来たりする。

  11. この行ったり来たりを繰り返すだけでは、定期的に奪い合いが生じる。交流分析におけるゲームの関係でもある。上質なエネルギー(H24)に解放されることがないので、ワンパターンな行動、決まりきったパーソナリティーの中で、いかにエネルギーを蓄えるのか、新鮮さや楽しさを感じるのかという問題に対処することになるので、自分を削った分を相手から奪うとか、相手が自分で削った部分について奪われて補填されるとか、そんな関係である。わざわざ自分のエネルギーを削ること=ディスカウントすることから、ゲーム関係が始まる。

  12. この閉塞状態を打ち破るために、思考のインターバルショックであるド48が必要になる。感情オクターブのインターバルショックは呼吸のH48であり、これは自動的に行われる(意志で止めることや、やり方を変えたりはできる。あるいはクリーンな空気の場所を選択したり、生み出したりすることもできる)ので、このド48が、上昇型の進化にとって、最も重要に見えてくる。

  13. ド48は、ミ48の固定化された思考ややり方に対して、他の考え方ややり方があることを知るということである。それは本を読んでも良いし、人から教わっても良いし、何か未知の体験をしてみるのも良い。ここにはいろいろなやり方が想定される。これは「ショック」ということで、驚きが、自分を新しい状態へといざなうのである。

  14. H48は、自分の考えをもとに、その考え方に従う2つ下のH192の空気を集め、その空気の中の情報から、1つ下のH96を生み出すことになる。つまり考えていることが結果として自分の状態を表すエネルギーボディーを形成する。偏った思考は偏ったエネルギーボディーを生み出し、狭い思考は、凝り固まったエネルギーボディーを生み出し、一層苦しくなる。逆に、できるだけ多彩なインターバルショックH48を与え続けることで、開かれて、苦しくないエネルギーボディーを形成することができる。

  15. インターバルショックのド48が繰り返されることによって、様々な視点が獲得され、H24が形成される。H24は、どんな事態になっても対処できる状態であり、専門家的悟りとも言われる。H48は惑星意識、H24は全惑星意識であり、全惑星意識は、全ての惑星の視点に立って感じたり考えたり行動できたりする状態ということである。

  16. H48の惑星意識から、H24の全惑星意識に進化していく過程で、2惑星意識とか3惑星意識とか、自由に扱える惑星が1つずつ増えていくことになる。これは占星術の年齢域と共に増えると考えても良いが、スムーズに獲得できるとも限らない。また、得意な惑星や不得意な惑星がそれぞれにあるので、順番もばらつきがあって当然である。

  17. H24全惑星意識に至ると2つ下のH96を自在に操れるようになるので、暗い意識にとらわれたり、パーソナリティーに閉じ込められたりすることがなくなる。明るく、開放的で、前向きな状態である。いわゆる「のっている状態」だ。ゾーンとかフローとか呼ばれてもいる。

  18. 全惑星意識はH96を加工して、H48を生み出す装置としての役割を果たす。つまり、暗い材料、生体エネルギーを操作して、新しい視点、考え方、行動パターンを想像することができる。これによって、インターバルショックにのみ頼るのではなく、自らインターバルショックをかけられるようになり、ワンパターンな日常から解放させることができる。

  19. H24には、ラ24、ファ24、レ24がある。つまりは身体オクターブ、感情オクターブ、思考オクターブである。これら3つがそろうことが理想的であるが、得意な分野から取り組むのがオススメである。つまり体を動かすもの(ダンス、マラソン、スポーツなど)、感情を動かすもの(芸術、創作、信仰など)、思考を動かすもの(学問、執筆、仕事など)だ。これは振動を高めることができれば何でもよいわけで、上記のものでなくても構わない。例えば、家事とか育児でも可能だし、旅とか対人コミュニケーションなどでも可能だ。自分に合ったものを見つけるのがよい。

  20. H24に従って、H96が加工され、変容していく。つまりパーソナリティーが変容していく。より深みや広がりがあるキャラクターだ。地球には月が1つしかないために、地上生活が重くなってしまうわけだが、全惑星意識に至ることによって、月を複数化するということができる。

  21. 惑星意識から全惑星意識に進化することによって、月が複数になるといことは、オーラが大きくなるにしたがって、月の生体エネルギーの場も広がるということだ。

  22. H24を増やせば増やすほど、H48で展開される日常、ルーティンも、より複雑なものになっていく。(月が複数化すれば当然、H48も入り組んだものになる。)自分の定番の日常をベースとしつつ、アップデートされ、より繊細なワンパターン(考えずに繰り返される行動)というものに進化していくだろう。全惑星意識への通路がない、あるいは少ないH48は粗雑である。

  23. 上昇型にとって、H48は日常であり、H24は非日常である。(ちなみにH12は超日常と言えばいいだろう)H768で食事をとり続け、H192で呼吸し続ける限り、個体を維持するためのH96は生成され続けることになり、それは同時に暗い感情に飲み込まれたり、H48退屈な日常に埋もれたりする力学は働き続けることになる。つまり、一度、H24に至ればそれで完了なのではなく、非日常のH24を生産し続けることによって、バランスが取れることになり、楽しく生活を営むことができる。

  24. 3つのオクターブのH24を揃えることができれば、転落することは絶対にないとは言えないにしても、転落する可能性は少なくできる。3つが支えあうからである。転落するとは、H96の暗い感情に閉じ込められることである。しかしH24であることを通常にしていくということは、H48の自動的な日常とは異なるわけであり、常に意図的に生きるということであって、それをやめてしまえば、徐々にH48を起点にした生活に戻り、複数化した月のうち、最初からあった月への拘りが始まってしまうことになる。

  25. H24においても、自分からH24になり、それを表現する(思考したり、感動させたり、運動したり)こともできるし、外から注入することができる。自分がなる場合には、自分が元気になる、明るくなると共に、人にも元気を与えることができる。なぜならH24は集団意識だからであり、個に閉じこもった自己満足からは解放されているからである。

  26. H24を外から注入場合には、H24の人に近づく、H24の人とコミュニケーションを取る、H24の芸術作品に触れる、ライブやコンサートに行くなど、いろいろなやり方がある。

  27. H24を3つ揃え、さらに先に進むと、H12の体験に至る。これは上昇型が到達できる上限である太陽系内におけるすべての一体化感、究極の一体感である。

  28. 一時的にH12を体験する方法として、自らH12に上昇するだけではなく、H24の存在同士が交流し、共に振動を高めるという方法もある。

  29. このH12体験は、身体オクターブのシ12においては究極のエクスタシー体験、感情オクターブのソ12においては超越的な感動、ミ12においては太陽系内における英知として経験される。

  30. 上昇型においては、あくまでH48が中心自我(7つの階層のうち最も成分が多い)となり、オートマチックな動きであり、それを精密化することは可能である。その前提で、H24さらにはH12への通路を開拓し、それぞれの経験を増やすことによって、太陽系内において完成された存在形態となる。

  31. H12体験を増やすということは、H48を操作し、H24を生み出すということでもある。つまりH12を繰り返して経験するほどに、H24の全惑星意識を継続することができやすくなる。

Part 2 人間進化と舞台の変化

  1. 上昇型の下底はH768の土であり、その上にH368の水、H192の空気があり、それをH96の月のオーラがまとめている。これにより、個体というものが生まれる。よって、個体から非個体性に解放される通路を見つけることが進化であり、見つけた後に確保し続けることが、上昇型にとって幸福な状態と言える。

  2. 個体から始まっているということは、個体を捨てるというのではなく、個体を上回っていくということである。個体を捨てるということは、H96を捨てるということであって、そのとき集めた4つのエレメントも分解してバラバラになってしまう。幸福を感じる主体もなくなってしまう。

  3. 上昇型のバランス点、中心自我の在り処は、H48である。思考のふりをした感情、繰り返される日常である。ここには個体を超えた社会というものがあり、その繰り返しを行えるということと、日常社会に参加するということは、並行的に達成される。ここに社会所属欲求がある。H48は社会所属であり、H96は閉じこもる個体性である。

  4. H48は、H96の1つうえの状態なので、頻繁にH96に引きずられる。日常社会と暗い感情の間を行ったり来たりするのが、通常の人間の姿でもある。落ち込んだり、立ち直ったり、ということである。

  5. この日常生活と閉じこもりの連鎖は、ここだけで終わってしまうと苦痛になってしまう。どこかに突破口がないものなのかということを模索することになる。繰り返される生活、定番化した思考内容、同じ感情に対して、もっと開放された状態を与えたくなる。それがド48の印象ショックであり、これまでにない思考や考え方、やり方をもたらすことによって、開かれた状態になるのである。

  6. ド48の印象ショックは、1回あれば良いのではなく、人生の中で繰り返し与えられなくてはならない。そうしないと、H48とH96の繰り返しに戻ってしまうからだ。食事をとることのごとく、新しい印象を与え続けることで、新鮮な生活を送ることができる。

  7. このド48は、外から注入することで得られるのが基本である。しかしたくさんの印象ショックを与え続けることで、自分がH24の全惑星意識にたどり着いたとき、自分の全惑星意識の体験から、ド48を生成することができる。自分の活動を通して、思ってもみないアイデアが降りてくる。小説家にとって、自分で書いている登場人物が勝手に動き出すような感じが1つの例えになる。

  8. H24の活動は、H96の暗い感情を操作して新しい考えや習慣H48を作り出すので、明るい生活を送るうえで、必要なものである。H24は、明晰な思考だけではなく、明るい感情、軽やかな身体を作り出す。

  9. 上昇型のH24全惑星意識の活動内容は、すでに地上にあるメニューの中から選ばれるということになる。それはH48の日常の生活で見られたものの延長であり、「そんなの見たことない」というものは生み出すことはない。それは上昇型にとっての全惑星意識とは、固形の惑星を集めたもの、あるいはその軌道の集合のことであって、すでにあるものを集めることによって成立させることができるからである。

  10. 別の言い方をすれば、上昇型にとってのH24は、H48をベースに成立しているものである。まずは横並びの関係の中なら、自分のあこがれを探すのだ。ということは、H24の状態において、社会所属欲求や社会承認欲求が消えていたとしても、その糸口として、それらを求める気持ちがあったとしてもおかしくはないし、それが上昇型にとって通例なのだと考えられる。

  11. つまり社会所属欲求や社会承認欲求を利用して、より上位の状態に突き抜けていくことができるということだ。これは例えば、プロ野球選手になって有名になって賞賛されたいという気持ちで野球を始めることは何の問題もないということである。彼は野球に取り組む中で、たくさんの印象ショックを経験し、全惑星意識に到達していく。最初は1つの惑星だけを使っていたところから、鍛えられていき、使える惑星が増えていく。やがて全惑星意識に到達し、それをある程度継続できるようになったとき、もはや社会所属欲求や社会承認欲求は、かつて抱えていたほどには感じられることはなくなる。自分に欠けたパーツを感じなくなるので、それを補わなくてはならないという焦燥は消えてしまうのだ。

  12. 全惑星意識での活動は、集団意識的になるため、自分の振動だけを上げるに留まらず、他者にも影響を与えることになる。元気を与えたり、新しい視点を与えたりする。テレビなどのコメントでよく見られる「勇気をもらいました」という言葉も、これに当たることだと思われる。H96に光を与え、ド48のショックを与える。欠損を感じている人々それぞれに、それを埋め合わせる可能性を示すことになるのだろう。

  13. 私はそれを目撃したことはないが、H24の存在が集まり、何か1つの目標において共振したならば、そこにH12の恍惚状態を引き起こすことができる。この恍惚状態があるならば、H12はH48をH24に引き上げるのだから、退屈な日常から非日常へ、閉じこもった繰り返しの状態から、新鮮でワクワクする状態へと、一挙に人々を引き上げる経験を生み出すことができる。

  14. これは1つの見立て・解釈の1つではあるが、日本神話の天の岩戸神話において、神々が集まって祭祀を執り行い、天照大神を復活させたというのは、H24の集合的行事によって、H12への通路を作り出したことの例えにも見える。

  15. ここで比較対照して理解を深めるたえに、下降型についても考えてみる。上昇型にとってのH24がH48のベースの上に成り立っているのに対して、下降型のH24は、H6の恒星意識からの創造の光線の下降をもとに成り立っている。

  16. つまり下降型H24の活動は、地上のメニューから選ぶのではないし、地上の社会所属欲求とか社会承認欲求によってもたらされるわけではない。もはや地上を去っている場合には、地上にいるときには知覚できなかった(あるいはしにくかった)社会に所属することにはなるが、それでも「社会所属・承認のためにやっている」のではなく、創造の喜びのためにやっていることになる。所属や承認は、求めるものではなく、最初からあると言ってもよい。1つであるということは、下降型にとって当たり前の前提だからだ。

  17. 地上で2重生活している場合には、下降型の創造性は、地上という狭い枠組みの中で強引に遂行されることになる。なので、どれも思った通りにはならない。地上の振動があまりにも低いので、創造の意志が完全に反映されるということはありえないからだ。しかし創造し続けることによって自分を存在させるのが下降型なので、それでも創造をやめることはできない。下降型の中層重心はH24であり、H6の光を通して創造し続けることが、基本となる姿である。

  18. 下降型の地上におけるH24活動は、H6のロゴスやH12のアーキタイプを引き下ろす活動でもある。地上でそれを行う場合には、そのロゴスやアーキタイプを反映するのに最もふさわしいやり方を利用するということになる。地上のメニューから、所属や承認のために選ぶのではなく、地上のものを材料にして、やりたいことを実現するのである。上の例で言うならば、プロ野球選手に憧れるのではなく、プロ野球選手という枠組みを利用して、創造の光をもたらすのである。だから彼にとっては、プロ野球選手というやり方でなくても構わないし、もしそのやり方が失われたとしても、いとも簡単に別の方法を見出すことになるだろう。

  19. 上昇型の場合には、地上のメニューから選んだということと、社会所属と承認というベースから始まっているため、そのやり方が失われた場合、新たに自分を立て直すためには、相当の苦労を感じることになるだろう。上の例で言うならば、野球を失ったら人生が空っぽになってしまうということだ。これは何も野球だけではなく、定年を迎えた男たちが、無気力になってしまうというのはよくある話である。

  20. なので、理想的には、H12に触れる時間を増やしておくことが望ましいということになる。H12の通路を見出しておけば、H48を引き上げ、H24を生み出し続けるということが可能になるからである。これは社会の中で実現する必要はなく、芸術や創作、宗教や精神世界の取り組みという社会から外れたもののほうが成就しやすい。あるいは人生のどこかで下降型の自分を思い出すということも1つの方法だ。

  21. つまり1つの表現として人間の進化をこのように述べることができると思う。これは変化していくのではなく、増えていき、通路ができるのである。個体生活(H96)→日常的(拘束された)社会生活(H48)→非日常的(自由な)社会生活(H24)→社会を超越する時間・一体化体験(H12)

  22. 上昇型にしても下降型にしてもH12の感動体験は、自分だけにもたらされるのではなく、他者にも働きかけることになる。

  23. 下降型の場合は、H6の光を通した創造をすることで、1つであることの感動を自ら生み出す。この感動が波及し、H48を上昇させ、H24を維持するための食料になる。H6はそもそも個人に働きかけることはない。H6の食料はH24の集合意識である。下降型にとってはH6は自分の延長上にあるものであり、外部からやってくる未知のものではない。むしろ故郷のようなものであり、存在の源泉である。

  24. 上昇型の場合は、積み上げ型で、H24成分を自分の中に増やしていくことで、H12に進化させ、一体感を感じることになる。この感動が波及し、H48を上昇させ、H24を維持するための食料になる。しかしH6の創造の光線は自分の延長上とか、自分の存在の形成している重要な成分としてではなく、外部からやってくる「自分ではないもの」になってしまう。その光は届いてはいるのだが、知覚することは不可能であり、意図的に利用することも当然不可能である。

  25. 通常の人間の社会活動はH48であり、自由な社会的活動はH24である。社会は人間が自然の上に形成していると考えるとき、これは自然のほうが振動が高いのであって、自然そのものを舞台と見立てる場合には、H24の状態と言える。自然の向こう側には不可視の世界・超越世界がありこれがH12と見立てる。H6となると太陽系の外の世界も舞台として見立てることになる。

  26. 自然というと、火風水土のエレメントを想像するかもしれないが、これは地上にある元素であり、パーツであるので、それに目を向けることは広大な自然そのものを舞台として見立てるのとは全く違う。例えば目の前にある石ころを見たとき、それは自然の一部を知覚しているにすぎず、自然そのものを視野に入れているのではない。もしH24の状態にいるならば、その石ころにいろいろな感じ方ができたり、意味づけを与えることができたりして(つまりは通常の思考とか社会の価値観の枠組みで決めつけて見てしまわない、退屈な対象にはならない)、自然の一部として捉えることができる。もしH12に貫かれているならば、その石ころに命を感じる取ること、つまりは一体感を覚えることができる。

Part 3 全惑星意識へのプロセスと社会的相互関係

  1. 惑星意識から全惑星意識へという進化が、上昇型にとって最も注目すべきテーマだと思われる。つまりは全ての惑星に通暁するということである。

  2. よくあるパターンは、月はH96のパーソナリティーで、誰もがそこに閉じこもる性質を持っているとしたうえで、他の惑星に関しては、お気に入りの天体のみを扱っているケースが多いということで、これが惑星意識である。

  3. よって、惑星意識の場合にも、惑星を1つ使っているのか、2つ使っているのか、3つ使っているのかといったふうに、バリエーションというかレベルのようなものが存在することになる。

  4. お気に入りの天体からさらに扱える天体を増やしていく可能性を示すのが、ド48のインターバルショックであり、これを繰り返すことによって、扱える天体を増やし、定着化していくわけである。そして最終的に全惑星意識H24に至ることになる。

  5. この時、例えば金星がお気に入りだとする。好き嫌いとかカッコよさとか楽しさが基準になる視点である。出生図の金星があるサイン・ハウス・アスペクトが、その人の定番の好みということになる。ここからスタートするとして、以下のような進化を想定できる。

  6. まず、金星が他のハウスにある場合を理解できること。この人が9ハウスの金星だとした場合、9ハウス以外にある金星とはどのようなものかを理解できるということだ。人にもよるが、おそらく120度関係の1ハウスや5ハウスなどは理解しやすく、90度関係になる6ハウスとか12ハウス辺りは、不得意になりやすいだろう。

  7. 次に、他のサインに入っている金星を理解できるようになること。この人が山羊座だった場合、山羊座以外の金星とはどのようなものになるのかを理解できるということだ。おそらく120度関係の牡牛座や乙女座などは理解しやすく、90度関係の牡羊座や天秤座が不得意になりやすいだろう。

  8. 出生図に金星がないハウス・サインについては、トランジットの金星が廻った時に体験することになるので、それをしっかり認識し、自分の中で結晶化させることで我がものにすることができる。ちなみにゾディアック360度を一巡経験できるのは、現在のところ、天王星の公転周期72年までである。

  9. これらのハウス、サインの理解に、金星以外の何らかの天体が入っている場合には、ヒントにすることができる。当該ハウスとサインについては経験が多めになり、後は天体の違いをすり替えて想像すれば事足りるからである。

  10. 次に、金星に対するいろいろな天体のアスペクトのバリエーションを理解すること。出生図にあるアスペクトの理解は、生存中、ずっと継続することになるので、理解はしやすい。他の天体のアスペクトについては、トランジット惑星やハーモニクス、相性図を利用することができる。実際、家族生活や社会生活の中で、自分とは違う出生図の人たちと関わり続けることになるので、チャンスはいくらでもある。

  11. これは順番が前後しても構わないが、出生図の他の天体にも馴染んでいくこと。年齢域によって順番にという考え方もあるが、年齢域を待たずに開発することも可能である。そこに天体の影響があることは間違いなく、要は自覚するかどうかということから始まるのである。そしてそこから、上記の金星で開拓したような方法を繰り返すのである。

  12. 自分が無自覚な出生図の天体については、外部に投影する可能性が高い。ネガティブと感じられることが起こった場合、それは誰かのせいになったり、不運のせいにしたりすることになる。あるいは良いことが起こっても、それはたまたまのラッキーとか依存的に助けてもらえたと思うだけで、自分では引き起こせないことだと自分をディスカウントしてしまう。

  13. このような拡張作業に取り組むことによって、H48からH24への通路を強靭なものにしていくことができる。H96に引きずられて、憂鬱さや暗い気持ちに引きずられることが減っていく。

  14. 子どもの成長という視点で考えてみると、子どもは発動できる天体がもちろん少なく、親や家族、社会への依存率が高くなる。自分の天体を肩代わりしてもらうのが当たり前ということだ。子どもが成長してくということは、徐々にこの依存を減らしていき、自分で扱える天体を増やしていくことにも見えてくる。

  15. 社会のほうで全惑星意識に至っている人物が少ないならば、子どもは未熟な大人に育てられることになり、子どもも大人も、H96に引きずられるしかないH48の世界に留まることになってしまう。お互いが「お前のせいでこうなった」と言い合うような関係だ。

  16. 全惑星意識に至るということは、自分が明るくて元気な生活を送ることができるようになるだけでなく、社会にも良い影響力を与えることができるし、家族関係や子育てにおいてもそうである。

  17. 全惑星意識にも階層がある。最低限の全惑星意識は、出生図の天体を全て理解しているということである。この理解の仕方にもレベルがある。もし全てのサインの性質を理解しているならば、自分の出生図の天体の配置が、全体的な文脈の中でどのような位置にあるのかを、正確に判断することができる。

  18. あらゆるサイン、あらゆるハウス、あらゆるアスペクトを完璧に、というのが理想ではあるが、そこに達することは不可能であろう。だからこそ、全惑星意識にもレベルと個性があるのである。完璧な全惑星意識とは、下降型のそれであり、ガスの渦、光の粒の渦としての全惑星である。下降型はそれを利用して創造する。(下降型の個性は、恒星H6からやってくる真の個性・アーキタイプの反映)上昇型としては、条件を整えていくことで、そこに近づくことはできる。

  19. H24は、H96を加工し、H48を生み出すことができる。つまりは新しいアイデアを自ら出して、新しい日常、よりグレードの高い習慣を形成し続けることができる。つまりは、出生図の定番パターンをアップデートし続けることができるのである。全惑星意識は、H48の自分のやり方を形成しつつ、しかもそこに捉われず、世の中には他のやり方があることをも理解しているし、時には自分もそれをすることができる。飽きない日々、楽しい日々を生産し続け、それを人にも振りまくことができる。

おわりに

ヘリオセントリックを定着させること、下降型の自覚をもたらすことという目標に取り組むに当たって、上昇型とはどういったものなのかということを、自分なりにまとめたいと思いました。「よし、十分に体験した、十分に分かった」という体験が、次のチャレンジに向かうための力になると思います。
私は一般的なよくある生き方をしているわけではなく、目に見えない世界に関わることを地上での社会的立場にしていますので、通常のパターンとはいささか違っているとは思います。老後にするべきことを先んじてしていると言えるかと思います。しかしそれでも、まだまだ地上に関わる部分も多く、地上で経験したかった「子育て」という経験も終わっていませんので、上昇型としての生き方もまだまだやることになります。それをうまく乗り切るためにも、今回のまとめは自分的にはよかったと思います。
若くして下降型に目覚めたり、下降型のパーセンテージを一挙に増やしていったりという方も少数ながらいらっしゃるかと思います。地上生活成分を極力減らし、身軽にしていくという方々です。通路で上昇させるべきものが少ないので、今回私が述べたような取り組みはあまりいらないということになると思います。今回のまとめは、恐らくそのような方には不必要な情報なのだと思います。
これを書きながら、「蒼天航路30巻」の曹操と寒貧(石徳林)の対話を思い出しました。

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