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【ボドゲ】キャントストップ戦略メモ

キャントストップっていうボドゲが面白い
戦略メモを備忘録及び友人シェア用として残したい
※3人プレイが一番ゲームバランスが良いと感じており、以下全てその前提

(1)キャントストップってどんなゲーム?

すごろく

全く知らないっていう人は次の動画を見てルールをふんわり覚え、今すぐBGAにアカウントを登録してとりあえずゲームをプレイして欲しい

そもそもサイコロってただ振ってるだけでも楽しいし、運ゲー要素が多分に含まれるので初心者のうちから勝てるのも良い

しかし麻雀しかりポーカーしかり、運ゲーの本質とは状況判断と最適な選択の積み重ねという高度な戦略ゲームなのだ

ボドゲ沼へようこそ


(2)世界で一番有名なストラテジー、The Rule of 28 ってなに?

ストラテジーをググってみると、これがヒットする。というかこれしかヒットしない

初心者が一番悩む「いつロールを辞めるか」の基準を示したもので、駒を置く度にポイントを加算していき、それが28になるまでは追加ロールする、というもの

・駒を最初に配置する場合、中央にある7レーンは2pそこから一つ外側にズレるごとに2pずつ加算していく(例えば6レーンなら4p、2レーンならば12pの加算)

・すでに配置済みの駒を前進した場合、上記ルールの半分のポイントを加算する(例えば7レーンなら1p、9レーンなら3p。11レーンを2マス進めば5pの2倍で10pの加算)

・駒配置済みの3つのレーンがすべて奇数の場合は2pを加算し、すべて偶数の場合は2pを減算する

・同3つのレーンがすべて8未満の場合、または3つすべてが6より大きい場合は、4pを加算する

レーン単体の評価に留まらず、バーストしやすい/しづらい組み合わせも評価して加減算しているため精度はそれなりに高い(細かい確率表は後述する)

しかしレポートにも書かれているように、これらは厳密に守るものではない。つまり完全に暗記しておく必要はなく、プレイ中も厳密に計算する必要もない

それよりも勝率に影響する重要な観点がある


(3)勝率にめちゃくちゃ影響するのはストラテジーよりも「状況判断力」

The Rule of 28を否定するわけではないが、常にそれよりも優先して考えなければいけないものとして「状況判断力」をあげたい

状況判断力を、ここでは有利状況なのか不利状況なのかを正しく把握する力、とする

有利状況ではやや保守的で良く、しかし不利状況では積極的に追加ロールする必要があるからだ

言語化してしまうと当然のこと過ぎるのだが、要は薄いマクり目を引かなければ負けるわけだから、しっかりと「薄いマクり目を引きに行く」必要がある、ということ



例)緑の二手目の手番。後手番とはいえ二手目とは思えないクソ負け負け盤面

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これを8一点狙いで無理に追加ロールし続けた結果

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(最後に出た目は7だったので)47pで追加ロールして最終形は48p

これはとても極端な例だが、実践では28pで止めることは少ない、ということだけ理解してもらいたい

できれば一手負けの盤面になる前に微有利~微不利を判断し、追加ロール要否の基準にしたい

では、その微有利~微不利をどのように判断するのか


(4)有利不利の判断要素3つ

有利不利の判断要素として、重要な順に次の3つを意識している

1…到達済レーン数とリーチレーン数

「あと一手番でほぼほぼゴールできそう」な状況をリーチ※と考え、リーチ位置にある駒の価値を高く評価する

※ 678レーンであればゴールの4マス手前、459Tは3マス、3Jは2マス、2Qは1マス手前あたりはリーチと考える(重要)

※※ 平場であっても、リーチ位置から自分の手番が始まり、そのレーンの目が出た場合、ロールを辞めることは基本的にはない。そのくらい強い位置(超重要)

2…1マス前進の価値

最初の1マス目の価値は低く、ゴールが近づくほど1マス前進の価値を高く評価する

※ 一手で上がれない位置からは二手上がりを目指し、前述のリーチ位置までの前進を高く評価する(超重要)

なお「先に3レーン」到達する必要があるため、1つのレーンの前進に全振りしてもゲームには勝てない。序盤は次の一手でリーチ位置まで行けそうな駒位置を複数作ることを目指すのが良い(ただし序盤は思っている以上に短い)

3…敵駒との位置関係

同レーンの敵駒の有無及びその位置によって、自駒の価値が変わることを意識する。以下、特定のシーンとその時取るべき選択肢をあげた(駒の価値が高い順に並べている)

・自駒がリーチ位置/敵駒が初期位置付近⇒安全。価値は最も高いが実質到達レーンと考え、他の駒を優先して前進させて良い

・自駒がリーチ位置/敵駒もリーチ位置⇒危険。最優先で前進する

・自駒が初期位置付近/敵駒も初期位置付近⇒混戦。平場なら良い3駒配置のタイミングに、不利状況なら強気に追加ロールしてリードしたい(細かい確率表は後記)

・自駒が初期位置付近/敵駒がリーチ位置⇒基本は捨て。しかし不利状況なら命を賭してこのレーンを勝つ。微不利程度なら捨てで良い


上記のことを頭の片隅にでもイメージしながらプレイしていれば、大きく負け越すようなことは減っていくはず

しかしこんなに複合的な状況判断をし続けるのに結局最後は運ゲーで勝負が決まるので、連敗しても気にせずプレイし続けて欲しい

プレイし続けていれば、作戦どおりに駒が進んでとんでもなくリードを広げて勝てたり、狙い通りの大大大逆転ができたりする。このゲームの醍醐味は、常に最善の「作戦」や「狙い」を立てて、最後はそこに運が味方してくれた時に得られる勝利にある

ここまで読んでくれた奇特なあなたに改めて伝えたい

ボドゲ沼へようこそ



(おまけ)追加ロール成功率とか細かい確率表

おまけとして、運ゲーを少しでも運ゲーにしたくない人(主に自分)用にまとめた確率表を添付する

3駒配置図とそのバースト率、追加ロールした際の成功率を表にした。7より大きい目を2つ以上含む行を削ることで対称形の重複を省いている(つもり)自作のため誤りがあったら優しく指摘して欲しい

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なんとなく70%以上と60%以上で色を塗ってみたが、見やすさ以上の深い意味はない。勝ってるときはやや保守的に、負けてる時は積極的に振るのみだ

なのでこの一覧も細かく覚える必要は全くない。例えば4-6-11以下の組み合わせは弱すぎて見る価値もない


特定2レーン配置時の確率表

強い駒配置を覚えたい人用。これを覚えておくと一投目の駒配置後、二投目でどこに駒を置くかを悩まなくなる。個人的には直感に反しているものが多く見比べていて面白かった

6-7-N

8>9>10>11>12>5>4>>3>2

最強配置の一つ。常に反対側に伸ばす方が良く、僅差だが12>5なのが面白い。どの配置でも強気にロールできる 

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6-8-N

7>10>4>5>9>2>12>>>11>3

もう一つの最強配置。4.10>5.9なのが面白い。どの配置でも強気にロールできる

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5-7-N

8>>10>6>>>9>4>11>12>>>2>>3

意外に5-7-10がとても強い

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5-8-N

7>6>>9>10>4>12>2>11>3

駒は左右にバランス良く配置するべきなのが駒配置図を見るとよく分かる

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5-6-N

8>7>>9>10>>11>12>>4>>3>2

6-7と同様、反対側を広げる方が強い。が、比較にならないほど弱い

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4-7-N

8>9>6>10>>5>11>12>>2>3

4-7-9がとても強い(再掲)←5-7-10と同形のため

直観では分からない形になってきたが、これ以下はそもそも弱く覚えることはないため省略

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特定1レーン配置時の確率表

どうしてもこのレーンでマクらないといけない。そんな時に活用されたい

最初の一覧と同様、重複を省いている(つもり)

7

4-7-9>4-7-10>>>5-7-9(14.7%で欄外)なのが面白い

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6

4-6-8>5-6-8>5-6-7あたりは僅差ながら頻出形なので覚えておきたい

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5

5-6-9>5-6-10>5-7-9あたりは覚えておきたい
強い形が少ないため二本目や三本目に登頂されがちなレーン

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4
強い形上位9選の比較では平均的に5より強い
ただし678いずれかのレーンが到達済みとなった後は、強い形が作れず単体評価通り5より進みづらいことは注意

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3
強い形を作って振っていくのは無理なレーン
人気薄だからこそ後続の警戒が不要だったり中盤以降でも先行できるなど面白い数

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2
同じく強い形を作って振っていくのは無理だが、上がりが近いため人気なレーン
人気ゆえ平場でも2-678では強気に振って先行し後続を威圧したい

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(このおまけこそが本投稿のメインコンテンツなのは、ここまで読んでくれたあなたとの秘密)

改めて、ここまで読んでくれてありがとう

いつかあなたとマッチできたらうれしいです
それでは

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