初夏に思う
たくましいこでまりに
はかなさを求めたくなるのは
私の勝手なあこがれ
雨のしずくが
きらめかないかと
空を見上げ
光の暑苦しさに
ぐるっとめまい
ねえ
私たち、ただ遠慮し合って
40年が過ぎた
6年のうちのほんの1年は
楽しくて
濃密で
何もいやな思いなどしなかった
それでも40年空いたんだ
まるで先月話したかのように
なんの警戒心もなく
話す私たちは
何度季節を超えてきたのだろう
そこにこでまりが植えられ
芽がふいて
葉がしげり
つぼみをたくわえ
花が咲き
雨に濡れ
風に耐え
しおれて
散る
何度繰り返してきただろう
今の私たちはどこにいる?
はかなさなどなかったかのように
ずっと立ちつくしてきたから
うろたえずに
この花が咲ききるのを
待とうか
まあるく咲いて
まぶしい暑さに寄りそおうか
~40年ぶりの友へ~
読んでいただいて、ありがとうございます! 心に残る記事をまた書きたいです。