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水と温度と時間と、空気

かわねの生きモノ7匹目の「kayo」です。川根本町生まれの川根本町育ち、途中抜けで10数年前に戻って参りました。
かわね、と言えば「お茶」
しかし、かわねのお茶は、淹れ方を間違えるととんでもなく苦かったり、味がしなかったり、なかなか難しい。
美味しく入れるコツは、「水と温度と時間と、空気」だということを知ったのはかわねに帰ってきてからでした。

街のアパートに住んでいた若い頃は、実家に帰るとお茶がとても美味しく感じ、そのお茶を飲みたくて持ち帰ってはみるものの、アパートでは美味しく感じない。味がしない?ならば濃く淹れてみよう。そんな感じでしたので、おもてなしのつもりで淹れたお茶で、外国のお客様を不眠に悩ませてしまったこともありました。
実家では美味しいのに、何でだろう?
疑問に思ってはいたのですが聞いたり調べたりすることもなく日々を過ごしていきました。

かわねに戻ってきたタイミングで、地元のお茶農家さんにお声がけ頂き、品評会用の茶摘みを体験させていただきました。
そのお茶農家さんから、かわね茶へのこだわりのあれやこれやをたくさん教えていただき、ようやく、昔抱いていた疑問が解決できました。

かわねは、寒暖の差が大きくて川下に比べると寒冷地。平地が少なく、川沿いや山間の水はけのよい斜面に所狭しと茶木が植えられていて、日照時間も短いため、みるくて旨味の濃いお茶ができるそう。なので、かわね茶はとても繊細。水の温度や時間で味が変わります。特にお湯の温度には要注意!ぬるめのお湯で淹れることをお勧めします。急須に茶葉を入れて60℃くらいのお湯を注いで1分30秒。これが私の基本です。(茶葉の種類や分量でも微妙に違ってきますが)
水出しでもOK。
冷茶の場合は、ぬるいお湯で淹れた後に冷やして飲んだり、はじめから氷水に茶葉を入れて出すもよし。いろいろな楽しみ方があります。
水は、もちろん地元の水がベスト。水道水なら5分ほど沸騰させてカルキを抜いてから。川根本町の水道水は美味しいです。

さて、水と温度と時間は工夫次第で何とかなりそうですが、問題は空気です。さすがに空気までは持っていけない。でも、美味しい川根茶を飲むためには町の景観も含め空気は大切です。

理屈抜きで、やっぱり、ここ(かわね)で飲むのが一番。

地元の皆さん、一緒にここ(かわね)でお茶しましょ。

遠くにお住いの皆さん、ここ(かわね)にぜひ、お茶を飲みに来てくださいね。