ときどき、SNSなどで私の写真を見て私のことを「写真家のかわえみさん」と呼んでくれる人がいる。嬉しいから否定しないのだけど、心の中では「ああ、なんかすみません」…
京都で「出町ふたば」と言えば豆餅がとても有名だけど、紅白まんじゅうを食べたことがある人はなかなかいないだろう。店頭で売っていないので、特別に注文しなければ食べ…
京都に引っ越してきてこの春で2年になる。私のそばにはぐんぐん育ってゆく小さな娘と、お店でメニューと語り合う"くいしんぼう"な相方がいて、そして近所に鴨川デルタが…
ときどき、SNSなどで私の写真を見て私のことを「写真家のかわえみさん」と呼んでくれる人がいる。嬉しいから否定しないのだけど、心の中では「ああ、なんかすみません」という気持ちでいる。 現場でただ「カメラマンさん」と呼ばれ、写真を撮る仕事をしている人たちがいるのはご存知だろうか。「写真家の〇〇さん」とは近いようで遠い存在。それが私の仕事である。 雑誌に差し込まれている写真、企業とか観光地のパンフレット、ガイドブック、Web広告、それから個人のポートレート、家族の記念写真、
京都で「出町ふたば」と言えば豆餅がとても有名だけど、紅白まんじゅうを食べたことがある人はなかなかいないだろう。店頭で売っていないので、特別に注文しなければ食べられないものだと思う。 自慢になってしまうけれど、2年前に娘が近所の幼稚園に入園して、この春に卒園して今度は小学校に入学したので、私はこの紅白まんじゅうを3回食べることができた。特に今年は美味しくて胸がいっぱいだ。 そう、2年前の春だった。3月末に相方の仕事の都合で私は大好きだった東京下町を泣く泣く離れ、カメラマ
京都に引っ越してきてこの春で2年になる。私のそばにはぐんぐん育ってゆく小さな娘と、お店でメニューと語り合う"くいしんぼう"な相方がいて、そして近所に鴨川デルタがある。 慌ただしい毎日。たとえば夕飯の買い物へ行く途中の10分や20分、少しでも時間ができるといつも橋の上に立っている。 デルタを見下ろしながらふぅーっと深呼吸して、川のせせらぎ、トンビのピーヒョロロロにじっと耳を澄ます。 大きな犬を連れた近所のおじさんが散歩をしている。八ッ橋の紙袋を下げた修学旅行生たちの