バッティングセンター

うん、わかったわかった。
君が野球経験者でアホほど打つのはもうわかった。

うん、わかったわかった。
君が自分が思ったよりも打てなくてこっちもリアクションに困ってお互い異様な空気が漂っているのはもうわかった。

うん、わかったわかった。
私が初めてだから最初は空振りとかしても笑いが起きて盛り上がったけど流石に打てなさすぎてなんか徐々に盛り下がってるのはもうわかった。

わかったわかった。

バッティングセンターで25球は多すぎる。

お願いです。
どうか全ての盛り上がりがピークで終われるように10球コースを作ってください。

現役で野球をやってる人以外は別に本当にバッティングを練習したいわけじゃないから。

君がいい当たりをしてるとき。
空振りしてるとき。
首を傾げてるとき。
果たしてどんな顔をすればいいんだろう。
だってまだ15球もあるのに。

言語化できないこの状況。

秋元康はどう歌詞にする?
俵万智はどう短歌にする?
糸井重里はどうキャッチコピーをつける?
ブラックマヨーズはどう漫才にする?

子供の頃に父親がファミレスの若い女性店員さんに絡んでいるときを思い出す。
あとで陰で笑われてるのがあまりにも容易に予想できるあの濁った時間。

憂鬱だ。

さてと。気晴らしに私も打つか。
でもこの鬱憤を晴らすには25球では足りないかもしれない。

お願いです。
10球コースよりも先に50球コースを作ってくだい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?