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サウナ

昨日はサウナに行きました。

特にサウナ愛好家でもありませんが、
たまたまnoteで都内の銭湯が紹介されている
記事を読んで、行きたくなりました。

まずはサウナに入って汗を流し、
それから水風呂で体を冷やし、
またサウナに入って汗を流し、
それからまた水風呂に入って、
•••

ということを数回、繰り返しているとき、
思い浮かんだ言葉です。

両忘りょうぼう

読んで字のごとく「両方」を「忘れる」、
という意味です。

「両方」は、対立する関係の「両方」です。

善悪勝敗損得•••

サウナの熱さ、水風呂の冷たさ、
これも対立する関係を含んでいます。

この「両方」を「忘れる」とどうなるのか?

何かと比べることがなくなる世界になる

自分はそう考えています。

逆にいうと、「両方」を「憶えている」から、当たり前のように、いつも何かと、
比較してしまうんだとも思います。

背が高いか低いか。

体重が重いか軽いか。

商品が高いか安いか。

•••

こういうものを比較するだけなら、
まだいいと思うんですが、

ここに、高い方がいい大きい方がいい
という何らかの価値観が結びつくと•••

健康か不健康か。

立派か立派でないか。

幸せか幸せでないか。

•••

本来、比較しようがないものまで、
比較してしまうようになってしまいます。

しかも、その比較で、

他人を嫉妬したり

自分を蔑んだり

結果として、自分自身を苦しめます

もちろん、ときには、優越感にひたることも、
あるでしょうが•••

「両忘」というのは、
こんな苦しみの元になる比較、
何かと・誰かと比べることをやめましょう
という言葉だと思います。

何かと比べなければ、

今ある、このままが全てです。

目の前にあるもの、それが全てです。

自分は自分

他人は他人

これはこれ

あれはあれ

それぞれに違いがあるのは当たり前。

ただ、それだけです。

サウナに入れば熱いです。

熱ければ汗をかく。

その爽快感を楽しむ。

ただ、それだけです。

比べなければ今が楽になります

比べなければ今が愛おしくなります

今あるこの時、この場、この自分を、
絶対的に受け入れ肯定する

これが両忘なんだ

と、そんなことをサウナの中で考えながら、
ふと、思い出しました。

うちのお寺の山号は「両忘山」でした。

ついつい忘れていました。

宗慧

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