見出し画像

拝啓 クランボルツ先生

こんな風に書いてしまうと、キャリアコンサルタント以外は置いてけぼりになってしまうかもしれませんが、、、

やっぱり計画的偶発性理論が好きなのです。
これは自分の生き方として。


****
クランボルツというのはキャリアコンサルタント界隈ではめちゃくちゃ有名な教育心理学者のお名前です。

この方が提唱した理論の中に「計画的偶発性理論」というものがあります。

計画的偶発性理論をめちゃくちゃ強引にまとめてしまうと特徴は的なポイントはこの3つくらいでしょうか。
・個人のキャリアの8割は偶然から作られる
・偶然の何かが起きたときの対応や努力によって新しいキャリアにつながる
・偶然の出来事に遭遇すべくフレキシブルに行動することでチャンスが生まれる

対になる考え方としては、エドガー・シャイン博士によるキャリアアンカーというものがあります。

キャリアアンカーというのは、個人がキャリアを考える際に絶対に譲れない価値観や考え方のことで、自分の適性や理想を踏まえた上でキャリアゴールを設定し、そこに向かってキャリアを積み上げていくような考え方で、生涯のゴールは大きくは変わらないという特徴があります。


****
分かりやすい例を挙げるならば、元メジャーリーガーのイチロー選手なんかは小学生の頃からプロ野球選手になるというキャリアゴールを持っており。そこに向かって必要なアクションを積み上げていく、まさにキャリアアンカーが明確で、揺るがなかった事例と言えるでしょう。

一方、アップルコンピューターを創業した故スティーブ・ジョブズ氏なんかは、大学ではカリグラフィに夢中になったり、PCに夢中になったり、その都度その都度で たまたま 興味をもったジャンルに邁進し、結果それがアップルコンピューターの創業やiPhoneの開発に繋がったという経緯があります。これはまさに計画的偶発性が発揮されたような事例と捉えられるでしょう。


お伝えしたい重要なポイントとしては、キャリアアンカーを持つこと、或いは計画的偶発性によってキャリアを拓くこと、そのどちらのアプローチによっても、大きな成功を手にすることは可能で、人それぞれの価値観や適性といったものによって、相性のいいアプローチは変わってくるという事です。


****
私自身の話になってしまいますが、私には悪癖があって、目標が達成されそうになると、とたんにやる気を失ってしまうということがあります。ゲームの勝ちが見えると、まだ勝ってもいないのにゲームを降りてしまうようなこともあるくらいです。

きっと根っからの天邪鬼なのでしょう。自分の思い通りになることに楽しみを感じないというか、答えが分かっている問題を解かされるような、そんな消化試合感が不毛に感じてしまうのです。

もちろん”勝てる”と思っても、実際に最後まで終わるまでは、本当に勝つかどうかは分かりませんし、最後まで完遂することで得られるものがあることも理解しています。(こんな私でもたまに、きっちり最後まで詰みきるということもあります)

それでも、何が起こるか分からないという状況の方がワクワクしてしまいますし、どこから手をつけたものか・・・と思案している時の方が楽しかったりするのです。

計画的偶発性理論起こす行動特性には、このようなものがあります。
好奇心(Curiosity):新しいことに興味を持ち続ける
持続性(Persistence):失敗してもあきらめずに努力する
楽観性(Optimism):何事もポジティブに考える
柔軟性(Flexibility):こだわりすぎずに柔軟な姿勢をとる
冒険心(Risk Taking):結果がわからなくても挑戦する

この5つのうち、楽観性や冒険心といったあたりが強いせいかもしれません。



あなたのキャリアに対するスタンスは、計画的偶発性を大事にするアプローチか、キャリアアンカーを大切にするアプローチか、どちらでしょうか?

サポートありがとうございます!小躍りしながらキャリア・コーチング関連書籍の購入費に充てさせていただきます。