見出し画像

【詩】烏

愛を知らぬ雛鳥は飛び方を知らず
暗闇に飛び込んでいく 振り返らず
小石を投げられても逃げられぬ僕は
この躰を恨んで 黒く染まる
あゝ 生きるだけなのにどうしてこんなに
恨まれて嫌われて涙がでるの?
透き通った体も黒く染まって
消えることも出来ずに 落ちていく
愛を知らぬ雛鳥は救われ方を知らず
助けを求めてみるものの 振り返らず
夕焼けに慰められ一人嘆く僕は
この心を憎んで 黒く染まる
あゝ 生きるだけなのにどうしてこんなに
痛みに苦しみに苛まれるの?
透き通った心も黒く染まって
消えることも出来ずに 堕ちていく
愛を知らぬ雛鳥がいずれ愛を知って
振り返らなくてすみますように...

この記事が参加している募集

これからの家族のかたち

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?