守月かたり

「お守りの声になれますように。」歌、作詞作曲、詩

守月かたり

「お守りの声になれますように。」歌、作詞作曲、詩

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うたう・つくる理由

ぱっと出てくるのは マイクの前 自分の声が入っていく感覚 ステージの上で歌える時間 が好き ステージの上で歌う自分は好きになれる 人前に立っても自信が持てる シンプルに「好き」だから っていう理由。 奥底にあるのは 今までチャンスを自分で潰すことが多い人生だった 本当にやりたいことから目を背け続けて、本当は聞こえている自分の声・小さい頃からの夢に向き合えなくて、ずるずる引きずってきた 勇気が出せなかった 逃げる理由を作って挑戦しなかった 他人も自分も信じられな

    • 『プレゼントを文学で』

      90回スクロールしたら、ずらっと並んだ文字の天井がみえた 自分の名前と「よろしくね」 蒔いた種が、壁に植え付けられていく 右からぽん 左からぽん ぽんぽんって、箱が上に流れていく 小さな箱 大きな箱 葉っぱが溢れ出した箱 声の箱 顔が見える箱 ぽんって置かれた、置いた箱 一個一個、目に入れて、味わって、血液に流して、左側の奥の奥にぎゅっとしまって、噛み砕いて、優しく、指先まで、返す。声まで、返す。顔まで、返す。 種が蒔かれた時から、2回目の「おめでとう」 花び

      • 『うさぎの足跡』を読んで

        ページを開くと、インスタで見たことがある、私のお気に入りの絵がお出迎えしてくれた。 絵の下「」の中にいる文字は、今この瞬間の気持ちをその時に外に出してあげることが大切だと教えてくれる。 時間をある程度自由に使えて、次の日・その日にできた予定をすぐ入れられる 春には大きすぎる休みがある 冷める前のお風呂のお湯みたいな世界 そんな世界から、 起きる時間・帰る時間が縛られて、休みの日が本当に休みになるのかどうか分からない世界に飛びこんだ後でも、頭の中にあるものに水を足し

        • 『歌詞の詩』

          足の下には雲 口の前には声 頭の上には月 脳内の星空で何回、月の真下に立っただろう 足の下には地 唇の間には縫い目 手を伸ばしても背景 光の粉を降りそそぐんだ ちがった。 私はこっち。まだこっち 月の真下への足跡は 音を鳴らせ。葉を散らせ。 心臓の皮を剥ぎ、水面を破る。 暗くて重い水の中で、口から吐いた泡を掴む。 水でいっぱいの耳から聴こえる 切り絵の文字で描く五線譜 カッターナイフの後の切れ端も 全部、全部 耳の絆創膏 机から手の平でする掃き掃除の残り紙も 全

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        うたう・つくる理由

          『抑える魔力』

          音楽の鎧を付けないで たくさんの目の前に立つ 道を書いた記号の紙を2枚机に 声を響かせる先っぽあみあみを右手に 「あー、あー、テステス」 たくさんの目の前 ヒトの目と目の間に自分の目を通す ずーっとぼやぼや 紙に書いた2つの記号図を見たら 死ぬ前に流れるらしい映画が始まった 「はぁ…はぁ…」 道は決めてきたのに 次が喉に絡みついて 口から漏れ出る 中身のない音だけが響く 映画はいつの間にか終わってて 私の足はいつの間にか椅子の真下 コーヒー食べてパン飲んで靴を

          『抑える魔力』

          ゴールデンの断片

          祖父母の家に帰ると甘いものたくさん食べちゃう 
「あと2年」冗談でも聞くの嫌だな 
庭に植えてもらっているお花たち おばあちゃんに育ててもらうの嬉しいと思う 長生きできるから 
8年前に亡くなったわんちゃんのクッキーの命日は5月3日 おばあちゃんは今でもお花をお供えし続けている 今年初めて、私も犬のおやつお供えした 忘れ去られてないのは、喜んでるかな 最期、独りだったから、悲しんでるかな 塾を理由にして病院一緒に行けなくてごめん。ごめんしか出てこないから私は悲しい。

          ゴールデンの断片

          ライブに行く理由

          私はライブに行くのが好き 生活の中での優先順位も高い でも、なんで高いチケットをとってまで遠くまで足を運ぶんだろ それは 「学ぶため」が大きな理由 だけど、それだけじゃないな 過去・今のモヤモヤを その瞬間は、消してくれる 過去・今のモヤモヤが その瞬間は、強制的にきえる 余計なことが考えられなくなる からかな 光と音が融合した、癒しの旅館 非日常と余韻を共有する、一緒に帰る場所 をつくることが夢の、ライブ好きな友達が言っていた言葉 「ライブはその一瞬。

          ライブに行く理由

          部屋

          今日?昨日? 私の中ではまだ今日だから、今日! 約5年住んでいたお家から引っ越して、一人暮らしを始めるみたいです。 深夜すぎるけど、何か書かないと落ち着かないので今まで住んでいた部屋のこと、書きます✏️ さっきいた部屋は、これから他の誰かの部屋になる 初めてできた、自分の部屋だった もう後がない中、たくさん失敗した部屋 人生終わった と思っていた。 けど、生きている限り終わらないと気付かせてくれた部屋 思いがけない場所から手紙が届いた部屋 それは私を拾ってくれた

          『開示』

          壁壁壁壁壁 私の中の真っ暗闇は、檻の中に閉じ込められている 耳を塞いでも通り抜けてくる雷 あぁ、なんで私はこんな土地に植えられてしまったんだろう 「置かれた場所で咲きなさい」 なんて、 ふざけないでよ。私を縛り付けないで。 ずっとそばにいるからねって言ってくれた 目の前で冷たくなった 雷のお葬式なんて行きたくない 行かなきゃいけない このまま、たった独り 灰になって、空に呼ばれて、散っていくのかな 3.2.1… 誰かが私の手を想いっきり優しく握った 同じ この人も

          『立体と面の狭間』

          7センチ以上のヒールを履いていた 私が右肩を叩いたハイヒールの立体は 私を置いてスタスタと学校の自動ドアに向かっていった 金魚鉢の中の制服に 錆びれたプライドに 落胆と逃避行のモラトリアムが私で 積み木が崩れたあの時から、私の延命治療をしてくれるのは「面の世界」だけ と思っていたけれど、なんだか最近はちょっと変だ 握り返した手を押しやっても 手がそこにある。扉が開けてあるような ヒールを脱ぎ捨てて、厚底サンダルに履きかえる。 裸足はまだ痛いんだ 背伸びもするし 「

          『立体と面の狭間』

          『歩く、渋谷区』

          いつもとは逆方向に足が動く ドアを叩いても返事だけで開けてくれないから 私はさよならを言った 「一緒に行こうね」 口約束した、くまちゃん温泉 信号機の赤色で人は止まる 信号機の青色で人は進む でも 見えない線で繋がっているだけの打ち込まれた文字では、人は動かない そういえば、来週は友達と同じ道を歩く クリームソーダの喫茶店 おすすめの本屋 チーズケーキがおいしい白ウサギ モノクロの道に色がついたよ 未来の自分より。 2023 6.8

          『歩く、渋谷区』

          『ゴールデンなんかじゃねぇ』

          右上の裏唇 白っぽい楕円形の生き物が逃げてくれない 私の周りの大きな口たちが 脳と心臓をスクランブルエッグにしようとしている 醜く愚かで低次元な感情 〝嫉妬〟という悪魔を飼い慣らしている 紙状のプロサッカー選手 私の悪魔は リードにすら繋がれていないようだ 「今日から、痩せる!」 最終日 深夜1時58分 私はチョコレートの包みを開けた 最後の一個の緑色 抹茶だと思ったのに ピスタチオ カレンダーの予定が隣にずれること お弁当を机と椅子だけの教室で食べること 泥の中

          『ゴールデンなんかじゃねぇ』

          『耳から手への「太陽が雪に……』

          太陽が雪に ささやいている 木漏れ日の間からみえる 燦々と降り注ぐ雪に 僕の家の前の 郵便ポストに積もっている 白くて 透明で 皮膚の内側に染み込むような雪に 雲・光・青・緑 向こう側から聞こえる声で 僕の体が静かに揺れた 僕の名をささやいている あの声は? 2023 4.25

          『耳から手への「太陽が雪に……』

          『はじめましてアクロスティック』

          するめイカ  ずっと噛んでる3時間 きんようびの4時限目 はろー!hello! るんるんは得意です かみなりドーン、、、 2023 4.18

          『はじめましてアクロスティック』

          『SAMPOEM』

          同じ本をみた お歌の人と一緒に DEATH 「自分の寿命、知れるなら知りたい?」 1つ席をあけたところにある 音の鳴る茶色の袋 2022122222の次の日 頭から降ってくる「あいうえお」では プレゼント箱は埋まらない 2022 12.22

          『居場所』

          僕、私 学校のトイレ 制服 変わっていく体、声 心のもやもや ガムテープで塞がれた口 喉に引っかかってる魚の骨 窓ガラスにぶつかって 翼が折れた鳥 出口が見当たらない迷路を たった1人 ぐるぐる歩いてた 「こっちにおいで」 2つに枝分かれした細い線を 絆創膏みたいに耳に貼り付けた 見えない波で繋がっているこの世界では 僕が私でも 私が僕でも なんでも良い 泣いちゃっても スカートをはけなくても いいんだ。 「いいんだよ」 2022 10.21