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金工鐔 伊藤正次①

武州伊藤派の初代は伊藤正長と言われ、一説にその弟と言われる人物が今回取り上げる伊藤正次である。
相州小田原伊藤派の祖とも言われ正徳頃(1711年頃)の金工とされる。
伊藤家は慶長頃(1596~1615年頃)からの古い金工家の家柄とされ、伝系は正確には判明されていないものの、一説には正阿弥系、埋忠系、長州萩鐔系、相州小田原系と言われている金工らしい。

「鐔の鑑定と鑑賞 著:常石英明」を見ると、伊藤家の鐔については特に傑出した名人は輩出していないが、皆平均的して良工、と述べられている。
この鐔を見ている限り実に平象嵌が匠みで据文も上手く、構図の取り方も上手く感じられ、透かしの技術なども相当に高い金工であるように感じられるので紹介してみたいと思う。
黒田家伝来品。

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