UberEatsでの配達をより快適に・速くするためのデバイス構成

UberEatsでの配達がある程度なれている人向けの記事です。既存のソリューションをできるだけ有効に利用しつつも、その性能を最大限に活かす構成を考えました。

このシステムに求めること(要求定義)

配達で行われる様々なアクションをテンプレート化し、数アクションで繰り返し行えるようにしたい。なおイニシャルコストは度外視するものとする。

  • UberEats公式アプリでリクエスト受信時に「時給計算」「リクエスト画面のスクリーンショットの保存」「ピック先の位置情報表示」を同時にやってほしい

  • ドロップ先も住所を入力することなく、タップだけでナビゲーションしたい。

  • ピックアップ先やお客様に電話を掛けたいときに、数アクションで電話端末に電話番号を転送し電話をかけたい。

必要なソリューション(アプリ)

コンパニオンアプリを主軸として公式配達員アプリからデータを読み出し・送信し、必要に応じてコンパニオンアプリ→クリップボード→KED Connectでデータを送信する構成にしました。

コンパニオンアプリ

公式配達員アプリに表示されたデータをユーザ補助権限を使い読み取り、選択やコピペをしなくてもワンタップや自動で各種情報を表示してくれる配達員としては非常に便利なアプリです。

このアプリは他の端末と連携することができ、連携しておくと受注及びナビゲーション等を快適に行うことができます。詳細な機能についてはコンパニオン公式ヘルプページを参照したり、実際に使用してみて理解してほしいので省きます。

KED Connect

スマートフォンやPC同士でクリップボードの同期や、ファイルの転送等が行える複数のデバイスを使っている人はとても便利なアプリです。しかも無料。すごい。

一つ注意事項としてAndorid10以降はクリップボードにアプリが自由にアクセスできず、IMEアプリまたは現在フォーカスのあるアプリでない限り読み取ることができなくなりました。そのため通知領域を出してKDE Connectの「クリップボードを送信」をタップし、クリップボードを転送するオペレーションが必要になります。

KDE Connectの「クリップボードを送信」

すなわち、公式配達員アプリから電話端末で電話をかける手順は以下の通りです。

  1. 公式配達員アプリで電話をかけるボタン→受注端末の電話アプリが立ち上がる

  2. コンパニオンアプリの「通話ボタン」→クリップボード

  3. 通知領域→KDE Connect「クリップボードを送信」

  4. 電話端末で通話アプリを起動→貼り付け→発信

デバイス構成

すべての端末はAndroid端末である必要があります。iPhoneやiPad等iOSは通知にアクセスしたり他のアプリを読み取って何かをするといったことが一切できません。なのですべてAndroid端末で揃えることが必要要件です。

受注端末は車体に固定しますが、取り外してピックアップ・ドロップ時に持参します。
車体固定タブレットは、営業中は完全に車体に固定しておきます。
電話端末と受注端末を分けている理由は、受注端末はとても安い端末にしておいて、壊れても問題ないようにしてあるからです。受注端末は頻繁に持ち運ぶので落として壊す可能性が高く、また破損したときや事故を起こしたときに電話ができないと外部と連絡が取れず詰む可能性があります。そのため自分は電話端末と受注端末は同一にしていません。

対UberEats配達員用デバイス構成図

構成図からは省いていますが、車体固定タブレットと受注端末を同時に待ち受け(マルチペアリング)できるインカム及び、電話端末用のインカムの2台のインカムを用意しておくと便利です。

設定一覧

配達に出る前に下記セットアップを済ませておきましょう。

全台共通

  • 同一Googleアカウントでログイン

  • モバイルWi-Fiルータに接続

  • KED Connect導入及び全台同士でペアリング。通知を送信できるようにする。

受注・車体固定タブレット共通

  • ゼンリン住宅地図スマートフォン: 住宅地図。GODOORより月単価がGoogleを挟んでいない分安価で短期間の利用もでき一時停止もできてとても便利。ホーム画面にショートカットを配置しましょう。

上記、共通設定を行った後、下記個別設定をしましょう。

受注端末

  • UberEats Driver: 受注できるように 

  • コンパニオンアプリ: 車体固定タブレットとBluetooth通信できるように 

  • KDE Connect: 電話端末から電話着信の通知を受け取れるように「プラグイン設定」→「通知の受信」をONにしておく。

車体固定タブレット

電話端末

  • 多機能でんわ有料版:通話のときに何かと便利

  • KDE Connect: 車体固定タブレットに電話着信の通知を送るように設定する。「プラグイン設定」→「通知の同期」→「多機能でんわ」のみをチェック。通知がたくさんあるとうるさいので。

  • 通話定額オプション: あると経費の計算が楽です。

モバイルWi-Fiルータ

2.4GHzでWi-Fiルータをセットアップ。5GHzの屋外での利用は法令により禁止されています。そして2.4Ghzのほうがより遠くでも通信できて今回の用途に便利。

まとめ

めっちゃイニシャルコストかかる。でも快適。以上!


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