白髪を、見つけた日。

ついに、私の髪の毛に、白髪が見つかった。でも、まだ目立つほどじゃない。
白髪が増えて、真っ白になれば、髪の毛を白いままにするのも、素敵だと思う。
けども、その途中の、白髪交じりのありのままの髪色。
それも私は、また素敵だとは思うけども、やはりくたびれて見えるだろうか。

今のところ、未遂なんだけど、昔、私は、髪の毛染めようか悩んだこともある。髪色が黒いままだと、要らない好意というか、ストーカー被害に遭ったり、付き合う気持ちもない異性から口説かれてしまうので、本当に好かれていたい人が一人いればそれでいいのだから、あえて髪の毛をなるべく派手で明るく染めた方が身の安全につながるだろうか……?と思案していたこともあったのである。
ただ、髪の毛を一度染め上げると、定期的に染め直しの費用かかるよなぁとか、そんな奴らから身を守るためだけに、そんな出費するのもアホらしく思えて(というか、染める費用とか慰謝料代わりに徴収したろか、ほんまに……とすら思った)結局染めずに、結婚し、三十路まで歳を重ねるうちに、少しは落ち着いてきた。
モテないほうが正直ホッとすらする。
異性が嫌いとか怖いというより、お金をいただけるような仕事目的じゃないなら、本来、結婚している相手だけいればじゅうぶんなものだからだ……。
人間としてのお付き合いとお互いに割り切れるのであれば、それは、また別枠だと思いたいけど、やはり本能というのがある限り、どうしようもないのかもしれない。

そんな若かりし頃も過ぎ去って、今は、ただの主婦。男の人のように(黒髪でないと正社員として認めないっすよ)的な暗黙のルールの雰囲気もない。別にいつ髪の毛染めたっていい。
だけど、なんとなくめんどくさいという気持ちが勝つ。
髪の毛は、ほったらかしにしていると、わりと勝手に伸びていく。
子育てに追われて、さほど手入れもできそうにない日々。
白髪染めだって、傷むと聞く。
これ以上、なりたい色とかもないし……。
もうしばらく、様子見してみるか。
白髪が目立つようになるまで、保留しておこう。

#髪を染めた日

サポート代は、わたしの子供たちの育児費用等に使われます。