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『カワイスギクライシス』カワイイに貫かれるアニメ

ネコは優勝です。イヌも優勝です。ハムスターも、ハリネズミも、ウサギも、みんな生まれたときから優勝です。
なんの話って、そりゃあ「かわいさ」についての話です。
ペットの可愛らしさについての話です。
12話かけてひたすらペットを、動物を、生き物を愛する人たちの内に秘めた想いをただただ代弁してくれるアニメ『カワイスギクライシス』の話です。ただそれのみを描いたアニメです。くるっとりますこのアニメ。
地球侵略しにきた宇宙人もイチコロです。

冬月先生「勝ったな」
ゲンドウ「ああ」

間違いない!!

ジャンルを簡単に説明するなら"すこしふしぎな動物ギャグアニメ"な本作。

いやー、それにしても世界観がゆるくて良い。地球侵略を企ててアザトス星からやってきた宇宙人リザが見た目も中身も一般的な地球人と変わらないところとか、一部テクノロジーはやたらと発達してるけど侵略までは至らないという都合のいい設定とか、近所に住んでる登場人物たちがみんなのんびりしてるところか、リザが宇宙人であることを周りの人たちが割と簡単に受け入れてしまう点とか、宇宙人たちが揃いもそろってすぐペットに篭絡されちゃうところとか、ギャグ満載な上、なんとなく藤子不二雄のテイストも感じられて大変良き。

っていうか出てくる登場人物みんな強烈なペット愛を持つペット狂じ……もとい動物好きなので、そのクレイジーさも良い。やべえですみんな。ペットの沼に溺れております。でもどっちが上とかは決めません。平和です。みんなすごく幸せそうです。
つまり「ペット=ドラッグ」ということなのか……?
いやいや、むしろ我々人類の薄汚れた心を癒してくれる清涼剤と言った方が正しいのかもしれない(意味不明)

侵略しに来たアザトス星の人たち全員、地球人より”可愛さ”への耐性が薄いのか、やたらとオーバーリアクションになるところも笑えるし、基本的に宇宙船で待機している人たちはずーーっと猫のことを「危険な生物」だと考えてるのもバカバカしくて好き。好きのクライシス。
あと人間の身体とか顔のデッサンが割と適当なのが笑える。
対して動物のデッサンはぜんぜんブレないのはもっと笑える。狙ってやってるなら天才的。偶然そうなったのなら奇跡。ゴッドブレスユー。

つうかその宇宙人たちのオーバーリアクションもめっちゃ良い。いまどき後ろに「ズコー」って倒れたり、リアクションが昭和。
あと次回予告だけシリアス。あそこだけ終末SF。おバカです。でもここも見ちゃう。ここを見るためにこのアニメは作られていると言っても過言ではない。

嘘です。過言です。

このアニメの本質は当然、「ペットのかわいい姿を目に焼き付ける」ことにある。
焼き付けろペットのかわいさを、
思い出せ愛すべきそのフォルムを、
聞こえるだろう耳に残る愛くるしい鳴き声が。

リザは正しい。彼女は速攻で猫に篭絡されてしまったわけだが、1話目の時点でこんな台詞を吐いている。

「ありえない、生物としての限界を超えてるだろ!」

その通りである。やつらの可愛さの前に太刀打ちできる方がおかしいのだ。
OPのしあわせ度数が高い歌詞からしてクセになるし、EDでは視聴者から募集したであろう様々なペットの写真が出てきてはじけるほどのペット愛が駄々洩れ。おいこれ飛ばせないじゃん。みんな可愛いなおい!なんだよこの天使!!

やっぱり優勝じゃん!みんな優勝じゃん!!

みんな違って、みんな可愛すぎじゃん!!

……はい、ということで、
宇宙人との異文化交流には可愛いペットが居ればいい
つまりはそういうことですね。




華澄「どこからどこまでが真面目な話?」
リザ「一から十まで真面目だよ!」

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