ふたりの女優 イタリア映画『道』1954年 巨匠 フェデリコ・フェリーニ監督 ジュリエッタ・マシーナ演じる ジェルソミーナの少ないセリフの中での笑顔、泣き顔、まなざしで表現しています。素晴らしいです。 同じ年に日本でも、素晴らしい映画ができました。 日本映画『どぶ』1954年 乙羽信子演じるツルは河童沼のほとりの河童沼集落に住むことになりました。近所の特飲街にツルは売りとばされました。 ツルは、縄張りの事で因縁をつけられリンチを受け、逆上して巡査のピストルを振り回し、
少し前の話ですが、つぶやきを投稿してすぐに削除しました。 メンタルの先生に三度目の入院を勧められ動揺があり、きのうのような投稿になりました。 おかしな表現ですいません。
道程に杭 私は今、どのあたりまできたのだろうか。 私の前には道はない 私の後にも道はない 引き返せすほどの、振り向くほどの 道はない。 まだまだ続くとしたら、大変だ。 「どうしておなかはすくのかな」 「いくら食べてもへるもんな」 「お腹と背中がくっつつくぞ」 この歌は私のための歌みたいです。 お腹と背中がくっつくほど痩せてはいませんが、痩せる心意気はおおいにあります。 なんにもしなくてもお腹が減ります 生きるとはなんと欲深いものだろうか。 いざ、前にも後ろにも
霊園映える 霊園は霧がかかっていました。 お墓を探してここに戻ってきました 戻るというか、この霊園しか知らないだけです。 この北国に骨を埋める事に決めました。 これで終活も後少しです。 墓石に入れる言葉を選ぶ楽しさもあります。 ワンコの合同墓地も見てきました。 とても広く緑いっぱいでおもいっきり走れそうです。 霊園の中を案内してもらいました。 霊園の駐車場に観光バスが数台止まっていました。 外国からの旅行者だと教えてもらいました。 霊園の中を、携帯を持って写真
注文の多い○さん 毎年、お歳暮、お中元を送っている○さんから注文が入りました。 年末には、冷凍庫がパンパンになるので「冷凍のカニ弁当より北国の銘菓」がいいとのこと。 ムカつきましたが、「そうなんだ」と笑いましたが、口唇がわなわなと震えました。 電話が終わっても、固く握りしめていた手に携帯の跡がくっきりついていました。 そろそろお中元の時期になるので 確認の電話をしました。 「お菓子でいいの」と聞くと「やっぱり夏はメロンがいい」と言いました。 「そう、メロンゼリーでい
まっくらと真っ黒 何日前か覚えていませんが、脱衣所の電球が切れてしまいました。 電球を変えようとしましたが、手が届きません。まっくらの中、明かりのない生活を楽しんでいます。 無ければ無いなりに順応してきました。 私の幼い頃の田舎の親戚の家はまっくらで真っ黒でした。 広い土間の中にかまどがあり、薪を炊いて煮炊きをしていました。 明かり取りの窓も無かったように記憶しています。 土間の奥にお風呂があり、そこでも薪を炊いていました。 薪のすすで、どこもかしこも真っ黒で、真っ
帽子 頭を守るため、日差しが強い日は特に気をつけます。 日差しが強いと私の脳の怒りの沸点が高くなってしまうので帽子をかぶります。 風が強い日は帽子が飛ばないように手で押さえます。 効率が悪い。打開策を考えます。 風の強い日、通りのむこうから保育園の子供と先生が颯爽と歩いてきます。 良く見ると帽子にゴムひもが。 これだ! 昔、赤白帽で使っていた。 懐かしい白のゴムひも。 『母さん、ぼくのあの帽子どうしたでせうね ええ、夏、薄氷から霧積へ行くみちで渓谷へ落としたあの
人の口に戸は立てられぬ 以前働いていた会社は、更衣室が休憩所をかねていました。 社員さん達が「ここだけの話だけど」「えーぇ信じられない」とか盛り上がっていました。 パート掃除の存在など消えている。 嫌でも全集中する私の耳。 心の中で相づちを打つ「それから、どうした?」 残念ながら休憩時間終了が来てしまいました。 ・口に戸が立つ 口を慎み、人の噂などしない。 口が固いという意味があると思っています。 ・人の口に戸は立てられぬ 人の噂や批判を防ぐ方法がない。 口
拍手 思い起こせば、あのような拍手を頂いたのは最初で最後でした。 六人部屋で廊下側のベッドから毎日一人づつ手術室へ、ところてんのように押し出されます。 手術前日は「明日頑張ってね」と賑やかな笑い声がします。 手術当日は旦那様が手術時間まで静かに過ごしています。手術室まで旦那様は付き添って行きます。 残り五人はあんなに良い旦那様いないよね。 昨晩六人は、麻酔がさめるとき思いもよらない事を口走るらしいと真剣に話をしました。 先ほど手術へ向かった、上品な奥様が話に入
毒親です 病み落ちして奈落の底を通りすぎ、ブラジルにつきました。 命の電話に繋がる可能性は宝くじに当たる位の確率です。 婆さんの泣きごとより、若い人に繋がるほうが絶対良いと思うので電話はかけません。 以前、姉に「○にたい」と泣きながら電話をしていましたが。 長男が「○にたい」と電話がかかってくるようになったとき、何を言っていいのか分かりませんでした。 まして、私が調子が悪いときはお互い無言です。 姉は、めんどくさい奴だと思ったに違いない。 それは毒親の私が長男に
気合い! テーブルの上に本があります。 あるというか、私が置いた本ではあるけれども、その本とにらみ合いをしています。 もう一週間にもなります。 明日こそと誓ったのはきのう夕方。 本のタイトル 『あした死んでもいい片づけ』 「覚悟の生前整理」とサブタイトルもあります。 付箋が付けてあるので、気合いがあった頃の付箋だろうと、胸が熱くなりました。 堕落した私は、本を目につく所に置いておけば、やる気がでるのではと期待。 今日もやる気を待っています。 雪が溶け始めた頃に、
家を捨てる 友達の友達の話です。 ある日旦那様から「家の建て替えをする」と急に言われて、その友達は喜んだそうです。 これからやり直そうと「一軒家の断捨離は大変だけど頑張ってるよ」 と、嬉しそうに友達は話していたそうです。 再出発が楽しみで、抗うつ剤を飲みながらも頑張って「家が建ったら遊びにきてね」と笑って話してくれたそうです。 一年目は楽しく暮らしたそうです。 二年目に旦那様は、家を出ていったそうです。 そして、子供たちから家の鍵を取り上げたそうです。 それ以上のこ
ふきのとう 北国も桜が咲き始めました。 家の裏の防風林にも桜が咲いてくれました。 桜の下に目を落とすと、ふきのとうが恥ずかしそうに芽をだしていました。 兄が二度目の入院をしたと聞きお見舞いに行きました。 ベッドの横に座り久しぶりに子供の頃の話をしました。 北国へ帰る日、兄の顔を見て今帰ってはいけないと強く感じました。 足を擦ったり手を握ったりしていると、隣の畑のおばあちゃんが病室のドアを思い切り開けて「ふきのとうを見つけたよ、もう春がきたから一緒に畑仕事しようね」と、小
霧の摩周湖 『夏の阿寒湖・摩周湖・屈斜路湖の旅』二泊三日のひとり旅 不倫まみれの生活に疲れて観光バスに乗りました。 「楽しんでおいで」と旅費とお小遣いまで出してくれました。 私がいないのが嬉しいのか、スタンプのラインを送ってきます。 前回来た時は霧でなにも見えなくて残念でした。 「はっ晴れている晴れるんかい!」 晴れの日の摩周湖は縁起が良くないと聞いていたので落胆。 摩周湖の都市伝説 ・晴れの時に訪ねると離婚する。 婚期が遅れる。 ・お金持ちが訪ねると霧がかかる
満月 4月24日は満月それもなんとも悩ましい「ピンクムーン」と呼ぶらしい。 YouTubeのタロットで知りました。 私にとってピンクとは、憧れの色。 子供の頃、ピンクのリボン、靴下、ピンクのフリルなどとは欠けはなれた我が家。 お下がりばかりで、上から下まで兄と姉が着た何色なのか分からない服で育ったので、ピンクへの憧れを諦めました。 大谷選手の「憧れるのを止めましょう」名言です。 満月の日はお産が多い、月の満ち欠けに影響するのだと、テレビのドラマで言っていました。 ピン
おじゃまします 娘から久しぶりに電話がきました。 「元気?」なんやら無愛想「生きてる?」「残念ながら生きてるよ」 「なら良かった」どうしたのか聞いてみると、昨夜娘の布団に私が入ってきた夢を見たらしく。 娘が言うには私のにおいが布団に入ってきたらしい。 そうか、心配してくれたのか。 「ありがとう」「だって木彫りの熊を抱えて仕事先に来たら怖いから」 随分前に連絡をしてこない娘に脅した事を覚えていたらしい。 ひとりの夜、久しぶりに娘と笑って話せて良かった。 次の日、姉から電