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拘置所へ移送に 📖『こころにしみる日々(上) 〜 愛と喪失と再生の獄中272日間』

拘置所の部屋は南向きの単独室だった。後に職員に訊いてみたところ、
「単独しかない」とのことだった。
しかも、ドアは鉄製ではあるものの、鉄格子ではなく、アパートの部屋のような感じがしてほっとする。KYはすぐそこだと思うと希望が湧いてきた。

私は六法を読み漁った

私は拘置所では、ほぼ毎日六法を借りて、日々、刑法、刑事訴訟法を主に気になる法令を読み漁った。人生の中で初めて法の世界を知り、私は次第にのめり込んでいく。

そこには世の中や人間のいろんなものが存在していたし、何より、
法律を知らないと損をする、
法律はある意味で、人生を快適に歩むためのツールである
ことに気づいたのだ。

例えば、今回の廃棄物処理法の件でケーサツに強制連行されたときも、次の日が、コロナの影響で仕事探しに苦労していた矢先やっと見つかった派遣の仕事の初日だったため、
「頼むから、別の日にしてくれませんか?」と頼んだが、聞いてもらえなかった。

しかし、これは法的にはおかしな話で、逮捕状はなかったため、本来であれば任意同行であり、いくらでも拒否できたのだ。(📚刑事訴訟法 第198条)。ケーサツはそれを伝えなければならない。しかし交番の少々頭の悪そうなおまわりからそのことを知らされることはいっさいなかった。検察屋や裁判屋が好む言い方で言うと、それは明らかに

悪質である。

他にも、今回の取り調べで調書が取られる際に最後に指印を押したのだが、これにも何ら法的根拠はなかった。つまり、いくらでも拒否できたのだ。しかし、私だけではなく、このことを知らないほとんどの人たちは、何も知らないが故に、
無条件で指印を押すことを強要される。
ケーサツや検察屋の本当に汚ないやり方で、彼らの言い分はもちろん公務員であるが故に、ただ、
「早く仕事を終わらせたい」
というだけのことである。

袴田さん日野町事件阪原さん(🔗️📖P.12『2023.3.8~』)も、間違いなく調書に指印を押しているだろう(強制されて)。そして、それによって、

冤罪であったとしても虚偽の自白に法的な根拠ができてしまう。

恐ろしい話である。もちろん、

冤罪であれば、こんなことはあってはならない。

また、冤罪でなくても、調査の際には
様々な事情から誤った供述をしてしまう可能性がある
ことは否定できない。例えば、被疑者が極度に疲労している場合などがそうである。

罪を犯してしまった人間には、ひとりの人間として、それを認め、償う義務がある。

しかし、
例え、罪を犯してしまった人間であったとしても、

犯してしまった過ち以上の罪を被せられる理由はない。

ごく一部なのかも知れないし、そうでないのかも知れないが、いずれにしても、今回私は、そういうことをする

悪意に満ちたおまわりや検察屋
に遭遇しているので、はっきり言っておく。

指印を押すことが強制的なものではないことを告知することは、法律で定めておく必要があるし、定められていようが、定められてなかろうが、
ひとりの人間として、正々堂々と
(任意同行の件にも言えることだが)、
被疑者に伝える必要と義務がある。



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