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【画像15枚】李晶玉個展「アナロジー:三つのくにづくりについて」(N&A Art SITE)

 昨年川越で開催していた「神話#2」(NANAWATA)の延長とのこと。私がコロナ感染したりして、「神話#2」の展示を観ていなくて色々アレですが、日本・韓国・北朝鮮にまつわる建国神話を取り扱った内容だったかと伺っております。今回もその時の作品が展示されている様子。

 一つの国につき、併置されるのは三つの作品。日本を例にとると、最初に展示されるのは鉛筆画による天岩戸。次に、少し大きめのカンバスに国に因んだ女性の全身像(モデルは作者自身)が描かれ、背景は先ほどの天岩戸を拡大・彩色、人物だけをくりぬく形で貼り付けられます。最後に、人物の形にくりぬかれた背景が細い額縁に飾られます。

 踏み込んだ題材選択、非常に精緻な作画、そしてその枠組みの中に込められた最小限の彩色は以前と変わらず。今回は三つの作品が制作上の時系列的な関係性を持つ、一種の物語的な印象を受けました。特に3点目は半分2点目の副産物、作家によっては捨ててしまうかもしれないものですが、人物の形に切りぬかれた背景は影のような印象を感じます。

 青い画面、さらにはホワイトキューブなギャラリーも相俟ってか、冷水に顔を埋めたかのような緊張感が心地いいです。



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