新人戦に向けて

パナソニックスタジアム吹田でのアウェー戦を前にこの記事を書いている。安さ重視で早朝の飛行機で着いた結果、やりたかったことは全て終え、暇を持て余したので備忘録的にサッカー部のことを書いておこう、ってわけだ。

9月、学校行事の時期。私の母校では10月末の文化祭の準備を本格的に始めているのに途中で体育祭を挟むヘンテコスケジュールの真っ只中。

そして、中体連のサッカー部門ではもう新人戦の時期だ。6月にブロック大会が終わってから2ヶ月と少し。準備時間は足りなかった。今年のチームは2年生がほぼいないので1年生主体だ。1週間後に開幕するのに怪我やら成長痛やらでただでさえ少ない部員がさらに数名欠けている。

とネガ要素を書き立てたが、今年のチームにはある程度自信がある。どんな結果であれ大会が終わってから検証するために、ここで宣言しておいても損はない。仮に全敗しても記事は出します。

では自信がある要素を書いていく。

まずは素材が良い。これは全く僕の功績ではない笑。たまたま受験の結果サッカーが上手い、U12年代でちゃんとした教育を受けてきた生徒が入学して来たのだろう。スポーツ的要因で母校を選ぶ人がいるはずもないのでただの運だ。

ただ偶然だけではない。時間がない中でも練習メニューを大きく工夫している。1年目は型にはめることと対人の強化でとにかく守備で水漏れのないチームを作った。2年目は型をボール保持にも転用。柔軟性はゲームを増やすことで補うことに。

今年は一度として同じグリッド・ルールで練習を行わず、脳に負荷をかけることで試合中の対応力と選手間の創発現象を促している。目の前の練習の攻略を個人、ユニット単位で毎回行わなくてはならない。私の声かけは基本的に時間と空間についての捉え方のヒントと、意思の共有を促すこと。

また、便宜上守備側のチームも奪った後のゴールを設定しておくことで攻守をシームレスに繋げることも出来ている(選手が多くなってきた)。

特にボール保持においては効果が現れていると感じる。テンポを上げすぎずに、後方の保持と前線の直線的に最小限の幅で速くという意思が合う場面が多い。スペースに顔を出して受けて無理なくボールを全体で運ぶことが出来ている。

一方非保持は練習試合を通して課題となった。やはり守備の方がサッカーというゲームが要請する原則が多く、これは経験則で得るものではあるのだがバックラインが不揃いになったりコンパクトさが保てないと個々が苦しくなってしまう。非保持での原則を練習を通して植え付けることは冬の自分自身への宿題となる。

詳しい戦術面での話は万が一にでもこのnoteが相手校の指導者に読まれたら困るので公開できないが、大まかには志すサッカーのスタイルとトレーニングでのアプローチが分かったのではないだろうか。

令和。U14年代の草の根レベルまでいわゆるディファレンシャルラーニング(チェルシーを解任されたトゥヘルが導入したことでメジャーになった)とプレーモデルをハイブリッドしたようなアプローチを行うことが出来るようになった便利な時代だ。

それをまずは吸収し、環境や条件に合わせて自分なりの思考・解釈に繋げ、トレーニングでの表現を通じて試行錯誤しながらその都度最適なアプローチに近づけていくこと。これが私の仕事だと思っている。

練習試合は7戦6勝。試合→練習のサイクルでチームの枠組みを大きくしながら勝ち進むことができれば理想だ。

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