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40代にして初めてピアスの穴を開けた話

今日の事である。
初めてピアスの穴を開けた。

90年代、私が中学の頃周りが開け始めた記憶がある。
病院へ行って開けるというよりは、氷で冷やして麻痺させて安全ピンで一思いに、という方法が主流だった。
教室で、キャーキャー言いながら安全ピンを耳に突き刺す友人を見守ったものである。

その頃は全体的にピアスに関しての知識が浅く、自分で開けると神経が出てきて失明する、なんて噂もあったように思う。
そういった恐怖と、単に興味がなかった為自分では「開けたい」とは思っていなかったのだ。

何より私は、“耳かき” が異常に好きだった。

私が使用していた耳かきはスパイラル型という形状で、それがとにかく気持ちがよかった。
毎日のように耳にさし入れるので、“耳垢を取る”という目的よりも耳かきで内部をさわさわする“快感”を求めていた。
旅行にも持っていくし(1泊だから平気だろうと置いていった時に限って無性にしたくなるのが耳かきだ)、近くにないと落ち着かないのでもはや中毒だ。

毎日使用しているからかどうかは分からないが、使用していた耳かきはスパイラル部分が薄く、鋭くなっていた。
なので夢中になりすぎると内側の柔らかい皮が傷つき、汁が出る。
何度出したか分からない。

それ位耳かきへの執着が強かったので、ピアスを開けて耳たぶまで膿んでしまったら、という懸念もあった。
だから、自分の中の選択肢に「ピアスを開ける」というのはなかったのだ。

しかし、2023年の年末、突如としてピアスを開けよう、という気になった。

こどもがインフルエンザでいつ起きて咳込むか分からないので、その横でスマホを見ていた時だ。
私はその時イヤリングを検索していた。
天然石のゴロッとした質感のものがいいな、と探していた。
カットされて形が整っているものは沢山あるが、原石っぽさを残すものはピアスが圧倒的に多く、「あ、これいいな」と思うものはピアスばかり。

看病で少し疲労していた事もあったかもしれない。
その時急に私の中でスイッチが入った。

「もうピアス開けよう」
「1人で病院に行ける暇が出来たらすぐ行こう」

(自分で開ける勇気はなかった)

そんなわけで40代にして初めて、ピアスホールを開けた。


※耳かきのし過ぎで汁が出た場合は受診を。




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