見出し画像

白ねこ ルスの短い生涯

今は亡き、我が家の家族。
真っ白なオスねこ、ルスは保護団体から譲り受けたねこ。

画像1

どことなく、仕草がオッサン。
たとえば、ふと見たらこんな状態だったっり…

画像2

寝姿はこんな感じだったり…

画像3


こんなルスも、うちに来た時はちょっとキョドってました。
なぜかというと、人が怖かったみたいです。
というのも、ルスはウチに来るまでに、2つの家庭で引き取られたことがあるそうです。

一つ目のご家庭では、女の子ネコを育てた経験しかないご家庭。
ちょっといたずら好きで元気なルスは、ウチでは育てられない、と保護団体に返したそうです。そして二つ目のご家庭では、そこのご主人に虐待を受けていたそうで。その様子を察知した保護団体の方は、強制的にルスを引き上げてきたとのことです。その時は、ひげが切られていたりと随分ひどい状態だったとか。

三件目の住まいとして我が家に来たルス。
先住ネコがたくさんいる環境の中で、女子ネコにちょっかいかけてケガさせたりしたこともありました。けど、あとから来た捨て猫の子猫にはとてもやさしくしていたように思います。


このルスには腎臓の奇形があることがはじめからわかっていました。ただ、それが一気に悪化したのが、歯槽膿漏の手術をしたほうがいい、という事で入院・手術前の検査をしたとき。腎臓数値が相当に悪いとのこと。

一旦入院を、という事だったのですが、入院して半日持たず彼は帰ってきました。あまりにも家とは違う環境になじめず、どんどん体力が低下していくからとのこと。そこで、週に数日、点滴に通わせることにしました。

画像4

車から見る外の景色は、珍しいようで、つらい点滴の日々でも、頑張って通院してくれました。

この時に私たちにつきつけられた問題は、「基本的に良くなることはないから、どこまで延命治療をするか?」という事です。

実はすでに別のペットも看取った経験もあります。その時は、私たちのわがままで、とにかく長く生きてほしいと、延命治療に手を尽くしてもらいました。ただ、その時、結果としてそれは思うような形ではなかった、という感想を持っていました。

今度は、家族でこんなことを話し合いました。
生きるって何だろう?
それは多分、長さの問題ではなくって、やりたいことをやり、食べたいものを食べ、日々生きている実感を感じられる状態じゃないかな?という事が結論でした。

そしてこの時から彼には、食べたいものを食べ、やりたいことをやれる状況を提供してあげよう、としました。食欲がだんだんとなくなる中、刺身だと食べるとか、ケンタッキー・フライド・チキンを食べると元気になるとか、いろんなものを食べさせたように思います。

一時は、お医者さんも信じられない、という回復力を見せたルス。
けど、それは永遠に続きません。
だんだんと弱る彼は、いつも私たちの見える場所にいました。
そして、短い鳴き声で私たちを呼ぶと、小さなため息とともに、家族全員に見守られ息を引き取りました。

画像5

私たちは彼から、生きるという事についていろいろ教わったような気がします。逆に彼に私たちができること、ちゃんとできただろうか?という思いは尽きません。

#うちの保護いぬ保護ねこ

頂いたサポートは、日本の二代目経営者のこれからの活躍を支援するために使わせていただきます。