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やわらかキャベツとあさりのうまみで、真っ赤なクラムチャウダー

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春キャベツと冷凍のあさりを使った、トマトベースのクラムチャウダーです。野菜の甘みとうまみを引き出す調理法に加え、あさりからだしが出るので、おいしいスープに仕上がります。冷凍のあさりはそのまま鍋に加えるだけなので、とても簡単。ぜひお試しください!

この記事は2021年cakes連載の再掲です。

冷凍のむき身を使えば貝のスープも簡単に。

あさりのだしがたっぷり出た、おいしいクラムチャウダーを作りましょう。貝の入った人気のクラムチャウダー、春に向かってさわやかなトマト味もおすすめです。

組み合わせるのはキャベツ。普通のキャベツでももちろん作れますが、もう少しすると、ゆる巻きのやわらかい春キャベツが出てきます。旬は3~5月、葉がギュッと詰まっていないので扱いやすく、食感もよいので見かけたらぜひ買ってください。にんにくの入ったトマト味のスープとキャベツの組み合わせが新鮮。あさりのうまみがトマトスープに溶け出し、ふんわりしたキャベツに絡みます。

あさりは冷凍のむき身を使えば砂出しも不要です。手軽で応用もきく、こんなベーシックなスープを覚えると、食卓の幅が広がると思います。

春キャベツとあさりの赤いクラムチャウダー

材料(2人分)  所要時間30分

春キャベツ 1/4(200g) ※普通のキャベツなら1/6個
たまねぎ 1/2個
にんにく 1片
冷凍あさりむき身 100g
トマトジュース 200mL
塩 小さじ1
オリーブオイル 大さじ2
粉チーズ 大さじ1
水 500mL

作り方

1.キャベツを切る
キャベツは2cm角に切る。たまねぎはみじん切りにする。にんにくはつぶす。★1

2.野菜を炒める
鍋にたまねぎとにんにくとオリーブオイルを入れ、中火で3~4分炒める。続いてキャベツと塩を入れ、しんなりとして食べられるぐらいまで炒める。トマトジュースと水500mLを加え、沸騰後弱火にして10分ほど煮込む★2

3.あさりを加える
凍ったままのあさりを加え、3分ほど煮る。★3
味を見て塩で調節する。器に盛り、粉チーズをふりかける。

レシピのポイント解説

・野菜を切る
・炒めてからスープに
・あさりを加える

★1 野菜を切る

春になると、いつも見るキャベツのほかに、グリーンボールなどと呼ばれる、まん丸で葉のやわらかい、ゆるい巻きのキャベツが出回ります。生食に向くキャベツですが、さっと煮て食べるのもおいしいです。通常のキャベツで作る場合は1/4個だと多すぎるので、少し減らしましょう。

ふわっとした巻きが特長

キャベツは、2cm角に切ります。そのままだと大きくて切りにくいので、分けてから切ると簡単です。芯も薄く刻んで入れましょう。

①芯を切り落とす②外葉、内葉、芯に分けて③ギュッと押しつぶして平らにする④2cm角に切る

たまねぎは粗みじん切り、にんにくはつぶします。

たまねぎとにんにくは切ったらそのまま鍋へ

★2 炒めてからスープに

たまねぎ、キャベツをしっかり炒めると、野菜の臭みが抜けて甘みをより感じられるようになります。オイルは大さじ2ほど。多めに使いましょう。

たまねぎとにんにくを、うっすら色づくぐらいまで炒める。焦げそうなら水を少し足してもOK

たまねぎから刺激臭がしなくなったら、キャベツと塩を加えます。塩を加えるとキャベツから水分が出やすくなります。ヘラで混ぜながら、キャベツがそのまま食べられるぐらいまでしっかりと炒めましょう。

キャベツのかさが2/3ぐらいになるまで

野菜を炒めて、ここで初めてトマトジュース200mLと水500mLを加えます。沸騰したら火を落とし10分ほど煮て、味をなじませます。

しっかり野菜を炒めてから水分を加えよう

★3 あさりを加える

あさりは冷凍のむき身を使います。殻はついていませんが下ごしらえの砂出しをする必要がなく、凍ったまま使えて便利です。もちろん殻付きのあさりでもいいですよ。

パスタやスープなど、いろいろ使える

貝は煮すぎると硬くなるので、すべてが煮えてから入れます。

あさりは凍ったままでOK

小さいので、凍ったまま入れても3分から4分で煮えるはずです。一つ食べてみて煮えているか確認したら、火を止めます。

粉チーズが合います。お皿に盛ってから粉チーズをかけましょう。 クラッカーは、お好みで。クラムチャウダーらしさが出ます。

野菜を炒めて、甘さを引き出す

クラムチャウダーは貝のうまみもさながら、野菜をたっぷり味わえるスープです。多めのオリーブオイルで先に炒めることで、野菜の刺激臭や青くさい感じが抜けて甘みがきわだちます。
「甘みを引き出す」「うまみを引き出す」と言いますが、実は甘みやうまみに変化があるわけではなく、余計な雑味が消えることで、甘み、うまみを感じやすくなるのです。

少し厚手の鍋でじっくりと、野菜自身の水分で汗をかかせるように炒めましょう。少し面倒かもしれませんが、何十分もかかるものではありません。スープが格段においしくなるので、やってみてくださいね。

【アレンジ】スープかけごはんに、パスタにと応用力ばつぐん!

ごはんにかけても、麺にかけてもおいしいこのスープ。たっぷり作って残しておきたいぐらいです。また、具を増やすとミネストローネ風のトマトスープに。野菜不足の時には、ここにきのこやじゃがいも、にんじんなど、お好みの具材を足していきましょう。

ミネストローネ風あさりのスープ

じゃがいも、にんじんをプラスしました。煮えにくいにんじん、じゃがいもは小さめに切り、先にレンジで2分ほど加熱してからキャベツと一緒に入れると、一緒に煮え上がります。溶けるチーズなどをのせてもおいしいですよ!

スパゲッティ・ボンゴレ

トマトとにんにく、あさりときたら、パスタに合わないわけはありません。ゆでたスパゲッティをこのスープで和えると、ボンゴレがたちどころにできます。スパゲッティではなくショートパスタなら、水とパスタを一緒に加えて、直に鍋で煮てもいいのです。

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読んでくださってありがとうございました。日本をスープの国にする野望を持っています。サポートがたまったらあたらしい鍋を買ってレポートしますね。